人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「アイ・イン・ザ・スカイ」「ヒトラーの忘れもの」を観る~ギンレイホール / METライブビューイング,R.シュトラウス「ばらの騎士」の指定を取る

2017年06月09日 07時51分59秒 | 日記

9日(金).わが家に来てから今日で982日目を迎え,北朝鮮が8日午前,短距離の地対艦巡航ミサイルを数発発射したというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      北朝鮮のミサイル発射は今年に入って11回目 慣れてしまうのが怖いと思うよ

 

                                           

 

昨日,夕食に「 麻婆茄子」「生野菜と海藻のサラダ」「トマト,ウインナ,レタスのスープ」「冷奴」を作りました  スープはいつもは生のトマトを使うのですが,レシピに「生のトマトよりもトマト水煮缶の方がリコピン,βカロチンなどがより多く含まれている」と書かれていたのでトマト缶を使いました 上に浮いているのは粉チーズです

 

     

 

                                           

 

昨日,新宿ピカデリーでMETライブビューイング,R,シュトラウス「ばらの騎士」の座席指定を取りました   13日(火)午前10時からの部です.今回は最後列席を取りました.今年度のMETライブもこれで終了です.寂しいです

 

     

 

                                              

 

昨日,神楽坂のギンレイホールで「アイ・イン・ザ・スカイ~世界一安全な戦場」と「ヒトラーの忘れもの」の2本立てを観ました

「アイ・イン・ザ・スカイ」はギャヴィン・フッド監督による2015年イギリス映画(102分)です

 

     

 

イギリス軍の諜報機関で働くキャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)はロンドンで,国防相のベンソン中将(アラン・リックマン)と協力しながら,ナイロビ上空6000メートルのドローン偵察機と室内に潜入させた超小型ドローンから送られてくる映像でテロリストの隠れ家を監視していた  映像で自爆テロの準備を突き止めると,アメリカ国内の米軍基地にいるドローン・パイロットのスティーブに攻撃命令を下すが,殺傷圏内に幼い少女がいることが判明する  キャサリンは少女を犠牲にしてでもテロリストを殺害することを優先させようとするが,スティーブは少女の安全が確保されてから攻撃に移るよう再考を促す.キャサリンは上官の判断を仰ぐが,上官はその上の大臣の判断を求める  テロリストは今にも屋外に出ようとしている.スティーブは攻撃ボタンを押すのか

かつての戦争は,相手の顔が見えない中で,パーム爆弾を,あるいは原爆を落としていたので,さほど良心の呵責を覚えることがなかったかも知れませんが,戦地を離れた安全な場所で遠隔操作で行うドローンを使った現代の戦争は,逆に破壊目標とする対象が詳細に見えるので,そこに子供がいれば良心の呵責が生じるというジレンマに陥るという物語設定です  「今そこにいる一人の少女を救うことを最優先に考えるのか,今そこにいるテロリストがテロ行動を起こし多数の犠牲者を出すことを未然に防ぐため攻撃を加えることを最優先に考えるのか」という,人間の正義とモラルが問われる非常に難しい選択を強いられることになります  映画の中では,攻撃にGoサインを出すべき者が責任回避のため「上の判断を仰ぐ」と「たらい回し」にするシーンが出てきますが,実際にはもっと合理的にマニュアル通りに判断を下すようになっているのではないかと思います それに,報道で「市民を誤爆」というニュースを見たりすると,ドローンによる映像は映画のように大人か子どもかの区別までは分からないのではないか,とも思います

よくよく考えてみると,そもそも戦争に正義やモラルはあるのだろうか?と疑問です  戦争は結局は殺し合いです.「良い戦争,悪い戦争」なんてあるわけがない.考えるほど虚しさがつのります

 

                                              

 

2本目の「ヒトラーの忘れもの」はマーチン・サントフリート監督による2015年デンマーク・ドイツ合作映画(101分)です

 

     

 

時は1945年5月,ナチス・ドイツによる5年間の占領から解放されたデンマーク  ドイツ軍が海岸線に埋めた無数の地雷を除去するため,捕虜のドイツ兵が駆り出されたが,そのほとんどは少年兵だった  11名の少年たちは地雷を扱った経験がほとんどない.彼らを監督するデンマーク軍のラスムスン軍曹は,初対面の彼らに容赦ない暴力と罵声を浴びせ服従させる.少年たちは浜辺に這いつくばって地雷を見つけ,信管を抜き取る作業に従事するが,彼らにとっては死活問題だ  ろくに食料も与えられない中,少年たちは飢えや体調不良に苦しみ,地雷の暴発によって次々と命を落としていく  彼らの様子を間近で見ていたラスムスンは,やがてナチの罪を子供たちに償わせることに疑問を持ち始め,地雷の撤去が終了したらドイツに帰してやると彼らに約束する  しかし,最後まで生き残った4人の少年たちは,軍の命令で別の地雷撤去に駆り出されることになる  ラスムスンは少年たちとの約束を守るため一大決心をする

 

     

 

第二次世界大戦後のデンマークで,ナチが埋めた地雷は200万個と言われています  この映画の舞台となった海岸線は,連合軍の上陸を阻止するために地雷が埋められたとのことです  その地雷を除去するためにドイツ人捕虜の少年たちが駆り出されたわけです.この史実はデンマーク国内でも知られていなかったとのことですが,衝撃的な事実です

少年たちの地雷の信管を抜くシーンには思わず手に汗握ります  いつ暴発するか,とびくびくしながら観ました  映画の冒頭では憎しみに満ちた険しい表情だったラスムスン軍曹の顔が,少年たちと次第に打ち解けていき,最後のシーンでは,少年たちに希望を持たせ穏やかな表情に変わっていたのが印象的でした

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