人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ジャン=リュック・ゴダール監督「軽蔑」(デジタル・リマスター版)を観る~ブリジット・バルドーの魅力:早稲田松竹クラシックス / 秋山和慶氏 恩師・齋藤秀雄の指揮を語る

2017年12月29日 08時14分24秒 | 日記

29日(金)。わが家に来てから今日で1185日目を迎え、見慣れない物体に警戒心を抱いているモコタロです

 

     

       キミィ 悩みが一つもないような楽観的な顔付きしてるけど どこのどいつだい? 

 

                     

 

昨日、夕食に「ハヤシライス」と「生野菜サラダと鶏むね肉のサラダ」を作りました ハヤシライスはお代わりしました

 

     

 

                     

 

朝日朝刊に連載中の「語る  人生の贈りもの~秋山和慶編」が昨日 第13回目を迎えました  今回は、恩師・齋藤秀雄氏の指揮法、いわゆる「斎藤メソッド」について語っています。超訳すると

「意外に思うかもしれないが、指揮の基本は脱力だ 手を上げて、ふっと力を抜き、ぱーんと手を落とす。不思議に出来ないものだ 現実の重力との折り合いをつけ、音楽に新しい浮力を与えていくのが指揮という仕事だ 戦前のN響を振っていた名匠ローゼンシュトックの指揮を見たのが齋藤先生が指揮を研究するきっかけになったようだ 父上が辞典を編纂した英語学者だったので『おやじの血だな』と常々言っていた。先生は指揮の基本動作を7つに絞った。有名なのが『タタキ』だ。上から手を落とし、跳ね返らせる。その瞬間に生まれる『点』に、楽員たちが反応して音を出す 皆の心をそろえるため、自ら『無心』になる。技術はそのためにある。先生の教えはこれに尽きる 小澤征爾氏が1959年に日本人で初めて仏ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝した時、先生に『タタキは最大の武器である』と電報を打ってこられたとき、先生は それはそれは嬉しそうだった」

ここで秋山氏が「父上が辞典を編纂した英語学者だった」と言っているのは、英語の権威・齋藤秀三郎氏のことで、私も大学受験で「熟語本位英和大辞典」のお世話になりました 「赤尾の豆単」と違い、単語を熟語の中で覚える「読む辞書」という意味でユニークな辞書でした。その頃は クラシックのクの字もなかったので、まさか指揮者・齋藤秀雄氏の父上だったとは思いもよりませんでした

 

                     

 

昨日、早稲田松竹で「軽蔑」(デジタル・リマスター版)を観ました この作品はジャン=リュック・ゴダール監督・脚本による1963年フランス・イタリア・アメリカ合作映画(102分)です。イタリア人作家アルベルト・モラビアの同名小説をもとに、ゴダールがスター女優ブリジッド・バルドーを主演に迎えて撮った作品です

脚本家のポール(ミシェル・ピッコロ)は映画プロデューサーのプロコシュ(ジャック・パランス)から、フリッツ・ラングが監督する大作映画「オデッセイア」の脚本の手直しを依頼される ポールと妻のカミーユ(ブリジット・バルドー)はプロコシュの邸宅へ招かれるが、プロコシュの車でカミーユが先に行き、ポールが遅れて到着するとカミーユの態度はなぜか豹変していており、彼に対して軽蔑の眼差しを向ける ポールはプロコシュの秘書に気があるそぶりを見せていたのだった。やがてポールとカミーユは映画のロケのため、カプリ島にあるプロコシュの別荘を訪れる。ポールはなぜ自分に態度が冷たくなったのかカミーユを問い詰めるが、彼女はポールのせいだと答える 二人の関係がぎくしゃくしたままだったが、ある日カミーユからの置手紙があり、プロコシュとともにローマに発つと書かれていた。ローマ行の途上、彼らを悲劇が襲う

 

     

 

この作品は当時、妻であるアンナ・カリーナとの関係に悩んでいたゴダールが、彼自身の苦悩を作品に投影させたと言われていますが、所詮 男と女はどこまでいっても解り合えない存在だ ということを教えているように思います

冒頭のシーンで画面に赤のフィルターがかけられたり、青のフィルターがかけられたり、普通のカラーに戻ったりしていますが、どういう意図があるのか不明です 映像上の実験をしているのかも知れません

この映画は何と言ってもブリジット・バルドーの魅力です 演技力が特段優れているとは思えないのですが、独特の存在感があります

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