人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立オペラでドニゼッティ「愛の妙薬」を観る~ルクレツィア・ドレイ(Sp)、サイミール・ピルグ(Tr)、レナード・ジローラミ(Br)、大沼徹(Br)、吉原圭子(Sp)にブラボー!

2018年03月15日 08時02分24秒 | 日記

15日(木)。わが家に来てから今日で1261日目を迎え、ティラーソン国務長官がトランプ米大統領から突如解任を告げられ 31日付で退任することになった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      やっぱり「トランプはバカだ」と言われたのを恨んでるんだろうな 本当だけに

 

         

 

昨日、夕食に「筑前煮」「焼肉」「生野菜と生ハムのサラダ」を作りました 「筑前煮」は久しぶりですが われながら美味しく出来ました

 

     

 

         

 

昨夕、初台の新国立劇場「オペラパレス」で、ドニゼッティの歌劇「愛の妙薬」を観ました 出演は、アディ―ナ=ルクレツィア・ドレイ、ネモリーノ=サイミール・ピルグ、ベルコーレ=大沼徹、ドゥルカマーラ=レナード・ジローラミ、ジャンネッタ=吉原圭子。管弦楽=東京フィル、合唱=新国立劇場合唱団、指揮=フレデリック・シャスラン、演出=チェーザレ・リエヴィです

 

     

 

純朴な農夫ネモリーノは村一番の美人で 農場主アディ―ナに夢中になっている   軍曹のベルコーレが彼女を口説くので、ネモリーノも勇気を奮って告白するが まるで相手にされない そこへインチキ薬売りのドゥルカマーラが登場、愛の妙薬と称して安物のワインを売りつける 酔っ払ったネモリーノは酒の勢いで強気になるが、反発して怒ったアディ―ナはベルコーレと結婚すると言い出す 焦ったネモリーノはさらに妙薬を買うお金を稼ぐためにベルコーレの率いる軍隊に入隊する。自分の気を引くためにやった彼の行動に心を動かされたアディ―ナはネモリーノに愛を告白し、二人は目出度く結ばれる

 

     

 

私が新国立オペラの「愛の妙薬」をチェーザレ・リエヴィの演出で観るのは2010年4月、2013年1月に次いで今回が3度目です

イタリア出身のチェーザレ・リエヴィの演出は、この物語の冒頭 アディ―ナが「トリスタンとイゾルデ」の本を農民たちに読んで聞かせるシーンから始まるところから、プロダクションのキーワードを「本」としています 舞台の左右の袖には柱の代わりに巨大な「トリスタンとイゾルデ」の本が林立しています この後、大小さまざまな本が背景に登場することになります また、歌手たちの頭髪や衣装がポップで、頭髪はアディ―ナが銀色、ネモリーノが赤色、ベルコーレが紫色、ドゥルカマーラが緑色、ジャンネッタが金色といった具合です

歌手陣ではまず最初に、アディ―ナを歌ったミラノ出身のルクレツィア・ドレイを挙げるべきでしょう 彼女の歌はドニゼッティの求める「ベルカント」を体現するもので、とくに高音部のコントロールが抜群で、美しくも力強いソプラノを聴かせてくれました

次いでネモリーノを歌ったアルバニア出身のサイミール・ピルグは、後半に行くほど良くなっていき、第2幕のロマンツァ「人知れぬ涙」はアディ―ナに対する切なる想いを歌い込んだ感動的な歌声でした

ところで、この二人が二重唱を歌うところを見ていたら、香取慎吾とマリリン・モンローがデュエットを歌っているような錯覚を覚えました あくまでも錯覚です

日本人歌手では、ベルコーレを歌った大沼徹が演技力を伴った素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました もう一人、忘れてはならないのはジャンネッタを歌った吉原圭子です 秋葉原のメイド喫茶(行ったことはありませんが)のメイドさんのような衣装で登場した時は 思わず可愛い と(心の中で)叫んでしまいましたが、この小柄な身体のどこから合唱を突き抜けて力強く美しい声が出てくるのだろう、と思うほど声がよく通り ビックリしました

さて、このオペラの陰の主役は「愛の妙薬=実は安物ワイン」をネモリーノに売りつけたドゥルカマーラを歌ったレナード・ジローラミです 1991年から96年までウィーン国立歌劇場の専属歌手を務めていたイタリア出身の実力者です 前回(2013年)の時と同様、抜群の歌唱力とウィットに富んだ演技力で喝さいを浴びました 第1幕でドゥルカマーラが登場するシーンはチェーザレ・リエヴィによる意表を衝く演出が見られました 彼は実物大のプロペラ飛行機に乗って登場し、翼の上で自己紹介の歌を披露するのです(上のチラシ参照)。正直言って、あの高さは怖いと思います

第1幕でドゥルカマーラがネモリーノにインチキ惚れ薬を売りつけた後、感謝の言葉を述べるネモリーノと 「こんなバカなやつは見たことない」と早口言葉で呆れるドゥルカマーラの二重唱は、何度聴いても笑ってしまいます

パリ出身のフレデリック・シャスラン指揮東京フィルは歌手に寄り添って演奏し、新国立劇場合唱団は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました 演出のリエヴィ氏はプロダクション・ノートで「米メトロポリタン歌劇場合唱団が世界一だと思っていたが、それ以上だ」と語っています

私は交響曲、協奏曲、管弦楽曲、合唱曲、宗教曲、オペラ、ピアノやヴァイオリンのソロなどジャンルを問わず何でも聴きますが、「歌あり、演技あり、演出・舞台あり、演目によってはバレエあり」という総合芸術としてのオペラが一番好きです とくに今回のような喜劇は最高に楽しいです

 

     

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大井剛史+大谷康子+日本フ... | トップ | 梅田俊明+パーヴェル・ミリ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事