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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

特撮ドラマ黎明期のヒーロー、大瀬康一さんは今?

2017年01月23日 | 漫画・アニメ、そして特撮

以前、あるバラエティ番組に大瀬康一さんが出てらっしゃった。

大瀬さん・・と言っても、若い人は知らない方が大半だろう。

おじさんである私ですら、大瀬さんに関する記憶は、鮮明ではない。

 

大瀬さんはテレビの黎明期の特撮ドラマ「月光仮面」や「隠密剣士」で主演されていた方だ。

今でこそ特撮ドラマはすっかりテレビ番組の1ジャンルとしてすっかり定着しているが、「月光仮面」はテレビの特撮ドラマの元祖的な番組だ。日本のテレビの特撮ドラマは、月光仮面から始まった・・と言っても過言ではないだろう。

 

当時は他に特撮番組がなかったせいもあるのか、「月光仮面」は超人気番組だったようだ。

なんでも、最高視聴率は40%超えだったというから、その数字だけでも、いかに「月光仮面」が超人気番組であったかがうかがい知れる。

 

で、「月光仮面」に引き続き、大瀬さんが主役を演じた作品が「隠密剣士」だった。

 

私は「月光仮面」をリアルタイムで見れた覚えは・・ない。

だがかろうじて「隠密剣士」は、多分再放送を見た記憶は・・ある。あまりに幼少過ぎて、その記憶は極めておぼろげではあるが。だが、その「隠密剣士」にしろ、リアルタイムでは見れなかった。

月光仮面にしろ、隠密剣士にしろ、どちらも今となっては大昔の作品である。

そんな古い作品で主役を演じていた・・ということは、大瀬さんは、言っては失礼だが今ではかなり年配のはず。

いや、へたしたらもう亡くなられているかもしれない・・・と、私は思っていた。まあ、これまた大変失礼な思いではあるが。

 

だが、ちょっと前に見たバラエティ番組に出られているのを見て、安堵感を覚えた。

よかった、まだ健在で・・と思って。

 

なんでも、オーストラリアでは大瀬さんは今でも熱狂的なファンを持つらしい。というのは、「隠密剣士」が昔オーストラリアで放送され、番組は相当な人気があったらしいからだ。

当時「隠密剣士」を見たファンが今でもオーストラリアでは健在で、そのファンの間では大瀬さんは今でもカルト的かつ熱狂的な人気があるということだ。

 

なぜ隠密剣士がオーストラリアで放送されたのか、なぜそんなに人気があったのか、それは私にはわからない。

だが、そのバラエティ番組に出てきた大瀬ファンの大瀬さんに対する思いは、今でもかなり熱かった。

 

そのファンの様子をVTRに収め、そのバラエティ番組のスタッフは今の大瀬さんにコンタクトをとることに成功。

で、そのオーストラリアの大瀬ファンの様子を、大瀬さん本人に見せた。

大瀬さんはさすがに今ではけっこう年配の方だが、それでもファンの熱気に応えて、当時の隠密剣士の仕草みたいなものを再現してくれた。

また、大瀬さんへのインタビューも。

 

そんな映像が、そのバラエティ番組で流されていた。

 

考えてみれば、「月光仮面」にしろ、「隠密剣士」にしろ、相当な人気番組であったことを思えば、その2大作品で主役を演じていた大瀬さんは日本でも相当な人気者であったはず。

なのに、その後大瀬さんの出演する作品は、あまり耳にしなかった。

そのへん、私はちょっと不思議だった。

 

なので、ある時ネットで調べてみた。

すると、大瀬さんは結婚を機に、役者業から引退されていたことが分かった。

どうりで、耳にしなくなったはずだ。

 

大瀬さんがせっかく人気絶頂だった頃に、若くして役者業を引退したのには、理由もあったようだ。

ウィキによると、結婚して、舅の嘆願で実業家に転身されたようだ。

きっと役者業に未練もあったのではないだろうか。なんってったって天下の「月光仮面」「隠密剣士」の主演だったのだから。

 

そんな経緯があり、ブラウン管で見かけなくなっていったわけだ。

 

考えてみれば、潔い生き方ではある。

 

だからこそ、後に伝説的な存在になっていったのかもしれない。

 

 

年月というものは容赦がない。

いつしか大瀬さんの名前を耳にすることは、減っていった。あれほどの人気ドラマの主役だったにもかかわらず。

 

私の印象では、月光仮面や隠密剣士の伝説と共に、大瀬さんの存在は幻になっていった。

物ごころついた時には、すでに大瀬さんはブラウン管から、とうに消えていたのだから。

 

ただただ、月光仮面や隠密剣士で主役を演じた役者として。

 

そんな伝説的な役者さんが今もご健在であることが分かり、なにやら感慨深かった。

世代的に私は大瀬さんに熱中できた世代ではなかったが、たまに何かの機会に「月光仮面」や「隠密剣士」のタイトル名を耳にするたびに、主役の人は今頃どうされているのだろう・・ぐらいは、たまに思うことがあった。

なので、今もご健在であることを知り、安堵感みたいなものを持ってしまった。

 

芸能界を一度引退しても、ほどなくして芸能界に戻ってくる人が多いことを考えると、大瀬さんは信念を貫いている。

山口百恵さんもそうだし、亡くなられた原節子さんもそうだった。

そんな潔い生き方、かっこいいと思う。

 

だから、ヒーローやヒロインのままでいられるのだろうと思う。

人々の記憶の中で。

 

 


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4 コメント

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Unknown (通りすがり)
2017-01-24 21:02:41
こんにちは
ブログ主さんとは同世代か、懐かしく読ませてもらう記事が多いです
今回の隠密剣士も記憶のかなりはるか彼方にテレビで見ていた覚えがあります。
月光仮面はかすかに映画館で見たような気がしますが、テレビでは記憶にないですね
おそらく放映時には家にテレビがなかったのだろうと思います

昨年末ごろから youtube で月光仮面や隠密剣士を見つけてみております
隠密剣士はかなりの数をアップしている方がいて見ごたえがあります
ただ隠密剣士のタイトルやテロップが英語になっていたので海外でビデオ化されたものかな? と思ってみていましたが、オーストラリアで人気があったとのことでふに落ちました

Unknown (だんぞう)
2017-01-24 23:54:33
はじめまして。
書き込み、ありがとうございます。
私は月光仮面は、レンタル屋で借りたVHSで見ました。
隠密剣士は、中古ショツブでVHSで買いました。内容はのんびりしてたテンポでしたが、主題歌は大好きでした。

YouTubeで隠密剣士の映像があるんですか?
今度探して見てみます。
月光があるのは知ってましたが、隠密剣士があるのは知りませんでした。

情報ありがとうございます。

オーストラリア版の映像もあるとは、、、。
興味あります。
隠密剣士は、かの国でかなり人気があったらしいです。
ちょっと意外でした。
情報ありがとうございます (kurashiki-keiko)
2017-09-23 01:14:10
 私は1949年(昭和24年)生まれで、昭和33年ごろに放映されていた月光仮面は、いわゆるテレビジプシーと言って、テレビのあるご家庭に近所の子供たちが見せてもらいに出かけて行っていた時代に病院長のご隠居さんのおばあちゃんのお部屋で正座して見せて頂いたものです。ストーリーはすっかり忘れていますが、カッコいい姿や、悪者の「サタンの爪」の気味悪さなどは覚えています。主演の大瀬康一さんのことはもちろん覚えています。続いての「隠密剣士」もよく覚えていて、助演の牧冬吉さんが好きでした。牧さんは「伊賀の遁兵衛」という役でした。そんなわけで、夢中になって見ていた子供時代を思い出させていただき、ありがとうございました。
Unknown (だんぞう)
2017-09-23 09:36:46
書き込み、ありがとうございます。

街灯テレビなどがあった時代なんでしょうね。

ドラマの中の大瀬さんは若く、甘いマスクながらも、キリッとした感じがありましたが、最近の大瀬さんは、さすがに年輪は感じましたが、かつてのようなキリッとした要素は健在でしたよ。

牧冬吉さんは、その後は仮面の忍者赤影に出てきた白影の優しいイメージが私は強かったです。
子供たちからの人気は高かったです。
私も好きでした。
優しいヒーローって感じでした。

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