Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

新幹線の事 少し

2017-12-12 20:39:19 | 社会・経済

本当に、参った一日だった。昨夜は、当地名古屋にて 東京へ向かっていた、東海道・山陽新幹線上り「のぞみ」が名古屋駅到着前、異臭が生じたのを乗務の方が気付き、点検の所、足回り(所謂「台車」)部品から 油脂漏洩(オイル・リーク)を発見、同駅で運転を中止。乗客各位に乗換えを願った上 精査の結果、恐るべき事に、足回りに亀裂が生じていた由。決してあってはならない事であり、国土交通省も、このトラブルを 大事故や危難に繋がる事象「重大インシデント」に指定の上、明日にも調査官複数による 実態調査が行われる由。

更に、今朝に至り 同じ当地北郊で、今度は在来の東海道線にて、列車に高圧電力を送る、所謂「架線」が絡む故障で、列車の集電装置パンタグラフの大破損事故を生じ、朝の出勤・登校ラッシュの時間に、同線の豊橋~岐阜大垣間が、日中一杯麻痺状態に至り、夕方復旧 運転再開するも、運行ダイヤは、今日一杯は大きく乱れ、帰宅の足にも支障する様だ。これだけ重大事態が多いと、果たして世界屈指の安全性、信頼性を誇る、我国の鉄道技術が、果たして次代の技術者達に、正しく継承されているのだろうか?と、心もとなくなって来る。特に、当地が本拠の JR東海社は発足以来、前述の様な 目立った問題を生じて来なかっただけに、尚更だ。当該列車の編成は、相互に乗り入れる JR西日本社の保有だからと言って、決して放置されるはずはないだろうが、原因究明や、再発防止策の厳しい強化を施さなければ、これからに禍根を残す事となりかねない。関係各位は行政も含め、厳重な対応を切に願いたい。

以上の事を踏まえた上で、本題に入ります。①実は JR東海社の抱える問題は、これだけではない。同社の社運を賭けた 計10兆円に近い大プロジェクト リニア中央新幹線工事において、請負った建設大手 大林組が、同線の緊急避難設備工事落札に際し、不正があった疑いで、東京地方検察庁特捜部の捜索を受けた由。事前にあってはならない、工事価格の漏洩には JR東海社の関係者も関与していたとされ、既に任意の事情聴取も行われた様だ。請負業者 大林組の不良姿勢もさる事ながら、依頼主の JR東海社側にも「社運を賭けた事業」に向き合う緊張感が緩んでいたのではないか。政治の世界でもそうだが、双方の当事者は、この問題の説明責任を誠実に果たし、疑惑の払拭に 本気で当って頂きたいものだ。それができなければ、ただでさえ 今日の様な運行障害事故などで、乗客初め ユーザーの不信が増々払拭し難いものになってしまう事だろう。

②北の方から、昨年の初開通による「開店景気」から一転、乗車率が 前年を二割以上も下回ったとされる 北海道新幹線。東京から現在の終点 新函館北斗まで四時間超の所要時間短縮への模索は、勿論されている様だ。鉄道ファンにはよく知られている様に、東北新幹線としての区間を含め、盛岡以北は、全国新幹線鉄道整備法による「整備新幹線」として開通しているが、在来の津軽海峡線と路盤を共有する 青函トンネル区間での最高速度は現状 140km/Hの規制を受けている。

これは、路盤と一部線路を共有する在来線に、貨物列車が多く通り、在来線より車幅の大きい新幹線列車がすれ違う時、風圧により 走行に悪影響が生じるのを抑える必要がある為とされる。確かに、貨物列車はコンテナを初め、貨物積載で貨車重心が上がり易く、万一にも脱線でもすれば、重大な不測の事態に繋がりかねないからである。しかしながら、その現実を踏まえた上で、青函トンネル区間の最高速度を +20km/Hの160km/Hに引き上げ、東京~新函館北斗間の最速列車で、所要四時間を切る試みが、行政も認知の上で行われようとしているのだ。認められれば、再来年春にも実行される見込みだとか。首都圏対北海道への足は、圧倒的に航空優位とされ、その差を少しでも縮めたい想いは分る。が しかし、在来貨物列車も同じ所を通る 青函トンネル区間での速度向上と言うリスクを冒す前に、なすべき事、できる事が 実はあるのではないだろうか。

全国新幹線鉄道整備法による「整備新幹線」の最高速度は、設計上 260km/Hに設定され、東北・北海道新幹線も、盛岡以北はこの速度規制を受ける。しかしながら、同規制が設けられたのは 1973=昭和48年であり、施設の耐震性・防災性を含めた総合力では、現状 国内最高速 320km/Hは無理としても 300km/H程度までは安全に走れるとされ、直ちに速度大幅向上が危険とされるなら、東海道新幹線同様、当面最高 285km/H程度なら、行政側が必要とする、立地面や運行面での駅間毎の安全検証にしても、物理的に可能ではないのか。

他の分野でもそうだが、我国の交通行政も、冒険的措置を嫌う傾向がある様だ。今年、高速自動車道の最高速度が、一部の路線でほぼ半世紀ぶりに 100km/H→110km/Hに小幅改定されたのと、通底するものが感じられてならない。現状の最高速度 260km/Hを超える事への漠然とした懸念からの様だが、それならば 青函トンネル区間の速度向上への試みだって、頑強に否定されなければ筋が通らない。前述区間の速度向上の試みを認める前に、東北新幹線 盛岡~新青森間の最高速度 260km/H 規制の原則適用を、小幅でも良いから緩和を検討すべきだろう。これだけでも、東京~新函館北斗間の所要は四時間以内にできるし、やり様によっては、かねての懸案とされる、北海道乗り入れの「はやぶさ」全列車の、宇都宮停車にも道が開ける事だろう。東北・北海道新幹線の真の使命は、東京と北海道を結ぶのではなく、仮に我国の総人口が一定減っても、多くの人口を擁する 北関東と北海道を結びつける事だ、との有力な見解もあるのだから。

今回画像は、途中の埼玉・大宮まで 東北・北海道新幹線と同じ線路を行く、北陸新幹線の主戦 E7系編成の勇姿。前述の 大宮付近で目撃した光景であります。今後は、上越新幹線進出もある予定とか。不定期ながら、宮城・仙台から大宮を経て、北陸の富山、石川・金沢までの直通便を担う事もあります。尚、以下の関連リンクに、東北・北海道新幹線の主戦 E5系編成(JR北海道保有の H5系編成も ほぼ同仕様)の画像があります。 http://toyokeizai.net/articles/-/38704


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