英字新聞に新名所が掲載されていたので、

 

10年以上前に、ある国際NGOで一緒に働いていた他国籍の友人と行ってみました。

 

 

セウン・サンガ、またはメーカーシティ・セウンです。

 

場所は鍾路三街駅から東に300mほど。

 

日本で言えば、秋葉原の小売り電気街を新築のビルに当てはめた感じ。

 

【特殊電子と書いてあります。プリント基板も生身のまま売られています。当方は、45年以上前、秋葉原のようなジャンク街に電子部品を買いに行くラジオ作り少年でしたので、懐かしいばかりなり】

 

従来のグランドマスター的な開発と、伝統的な商店街とを融合させたような施設です。電気街以外にも、各種NGOの溜まり場だったり、コミュニティだったり、ベンチャー企業用の簡易事務所だったり…。

 

 

公園のような屋上から正面からの景色は素晴らしいのですが、よく見ると路上に散乱したゴミがどうしても目につきます。

 

そして、同伴したカノジョが放った言葉がけっこう衝撃的でした。

 

 

" It looks like after Tsunami "

「津波の後のようだわ」

 

周囲にはこの屋上からの景色を撮影に来た若い韓国人青年たちが10名ほどのグループで楽しそうにしていましたが、この言葉で彼らは凍りついたように黙ってしまいました。

 

カノジョの普段の住まいはヨーロッパですが、

 

東関東大震災の直後に、同NGOの職員として

 

緊急援助を担当し2011年の被災地を巡ったことがあります。

 

90年代以来、人生で何度目かのソウルで、

 

以前は人権問題の実態調査でも来韓したことがあります。

 

理知的で静かなフェミニストですが、無理な議論を好みません。話しているうちにどんどん彼女の思う方向に議論が展開されてしまうという独特のリーダーシップを発揮する人です。

 

いわゆる思い遣りのある人物なんですが、心地よい透き通った声が、青年たちの耳にも入ってしまったようです。

 

カノジョもマズイと思ったのか、その後は話題を変えていました。

 

正直なところ、

 

「うまいこと言うなあ」と思ってしまいました。

 

再開発された超最先端の建物と、当方の世代の多くがイメージしていた古きソウルのアイコン(象徴)との両方を、現実として見せることを躊躇しないという点では勇気の要る行為だと言えます。

 

【お約束の手抜き工事。パrリパrリ感覚とダイナミックコリアの賜物?】

 

もちろん、この国の人たちの場合は「我々はここからのし上がった」と誇示したいわけです。

 

やがて、この風景も再開発の波を被って、従来のソウルは消滅するのだろうなあと思います。

 

よく見ると、トタン屋根の中には使用済みと思われるハノック(韓屋)も見えます。

 

 

鍾路の辺りは、本来はこうした韓屋でいっぱいだったのだろうなあ、ということが想い図られます。

 

 

この景色が観られるところは吹き曝しですが、ソウルではなかなか得られない空の広がる有難い光景です。夏は混むだろうな。

 

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