おばあちゃんのこと | おばあちゃんになった、わんこさんのおはなし。                    ~高齢柴犬の闘病・介護記録~

おばあちゃんになった、わんこさんのおはなし。                    ~高齢柴犬の闘病・介護記録~

ハイシニア柴犬介護記録です。
1年3カ月の闘病期間を含め、いつでも家族みんなで笑いながら過ごした、柴犬「わんこさん」との16年と8カ月の生活。
悲喜こもごもあったけど、トータルしてとっても幸せだった日々のおはなしです。

犬と一緒に過ごす生活って、いいね。

ゴールデンウィークにも、夏休みにも。遠方の親戚のおうちに遊びに行きました。

 

おばあちゃんは、元気です。「昔のように家事ができなくなってしまった」とか「何もせず一日のほとんどをぼんやり過ごす私は怠け者だ」などと言い、自分が働き盛りの人と同等の仕事量をこなせないのが悔しくてたまらないほどに、元気です。介護は必要ではなく、自分のことはみんな自分でできていますが、それだけでは満足せず。高齢でしかも病後の、この期に及んでもいそいそと周囲のために立ち働いていたいようです。生粋の働き者で、そういう姿を私も見習わなきゃな、と思います。

 

ゴールデンウィークには、会えるかなと思っていた日の朝に、おばあちゃんから電話がかかってきました。体調が思わしくなく、今日会うのは無理そうだという内容でした。起き上るとフラフラするのだと言い、確かに声は弱々しく、元気がないのは電話越しでもはっきりとわかります。前日にずっと行きたいと思っていた美術館に連れていってもらって、とてもうれしく有意義だったが、思いのほか疲れが残ってしまったとのことでした。無理して会うのは諦め、また今度会うことを約束して、電話を切り。

 

約束通り、夏休みには会えました。元気だと言っても、やっぱり老いは確実に忍び寄っているみたいです。私たちの到着を待ちながら眠っていたおばあちゃん、ほんの近くに行って声をかけないと訪問に気づけなくなっていました。起き上り客間に移動して座ると、腰が曲がり小さくなったため、座卓が高すぎるようにさえ思えます。

けれどいつも通り、話題豊富に2時間ほど一緒におしゃべりできました。ちょうど台風が近づいていた日、道中の天気の変化の様子を尋ね。最近自然災害が多いことを憂い、被害にあわれた方を心配して今後の農作物への悪影響を予想して。旬のゴシップを取り入れ笑いを織り交ぜながら、今後も私たちが正しく幸せに生きるよう説いて。

 

体調は安定していて、検診結果も特に悪いところはないそうです。子供みたいに好きなお菓子を見たら我慢できずに食べてしまい、だから食事が食べられなることが増えたと聞きましたが、食事制限もないのだし、そのくらいはかわいらしくていいのではないかと思います。もともと好奇心いっぱいに目をキラキラさせていましたが、邪気のないぴかっと光るみたいに明るい笑顔は、なるほど子供っぽいと言えなくもないけれど、そんなことは気にならないくらいにとっても魅力的。

 

また会おうね、と言ったはずだけれど、なぜか別れ際の記憶があいまいで。でも、スタスタと歩いていた姿は覚えています。おばあちゃんに会うと、今までの生活の凝縮の先に「今」があることを、思い知らされるような気がします。こういうのを、生き様と呼ぶのでしょうか。いつまでも輝き続けるということは、実はすごいことです。私も襟を正し、見習わなくては、ね。

 

 

        
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