荒木明日子の着物コーデろん その49
「今年はひかえた色を着る」の巻
数日前。
いつものお店に買い物に行き、
着物を選んでいた時のこと。
お店のママが私に言いました。
「荒木さん、今年は色味は
控え目の物を着るといいよ」
「ああ、そっか…」
先日、主人の母が亡くなりましたので、
しばらくは地味に暮らさねばならぬ、
とは思っていましたが。
「今年一年は慎んだ色柄を
着ねばならないのね」
それに、私は、「舞台衣装」的
に着物を着る事が多いので、
「それは別」と
思っていたのだけれど…。
ママ「やはり、
言う人はいうからね」
そうね…そうですね。
気をつけなければいけませんね。
「私はもう少しで先日購入した
アンティークの黒留袖を
衣装として着てしまうところでした。
ママ、言ってくれてありがとう♡」
ママ「あのね~(-_-;)」
ところで、控えた色柄って?
具体的に言うと、
×鶴や松などおめでたい柄。
×赤やピンク、金糸銀糸など華やかな色。
×コントラストが強い色の組み合わせ。
〇色彩を抑えた色柄の着物や帯、
または組み合わせ。
〇水や雲など、どうにでもとれる柄。
〇寒色系の色
〇大柄より小さな柄、または無地など
〇光る素材は避ける
などでしょうか…。悩みますね(・_・;)
さて、今日は朝の勉強会に行ってきました。
私が選んだ着物はこちらです。
渋い紫の紬。
これなら、派手には見えないでしょう。
朝の勉強会ですから、
前日夜には、着る用意を
しっかりしておかねばなりません。
私には珍しく、コーデもばっちり、
小物もしっかり用意しました。
着物を着るのは大変。
左から、長じゅばん(準下着)、襟元には半襟、着物、帯揚げ、帯締め、帯、帯板、肌じゅばん(下着)、右上行って補整下着、帯まくら、下伊達締め二本(長じゅばんと着物用)足袋、クリップ、腰ひも、ゴムの腰ひも、着物ベルト、コーリンベルト、お太鼓を作る時の仮紐…プラス和装ブラ。
一つでも忘れると、
「しまったぁぁぁ(@_@;)」
になります。
このほか、草履、バック、コート、かんざしやヘアセット用のピンなど。
はあ、私が寝たのは、
深夜の1時頃でした。((+_+))
早朝。
氷点下1度の凍りついた朝に、
用意し始めた私は、
着物を広げて、びっくり仰天。
深い色合いの為、
てっきり冬物と思い込んでいた私でしたが、
なんと、単衣。。。(@_@;)
通常単衣は
冬物から夏物に替わる間の6月と、
逆の9月に着るとされています。
(もっとも、そういう細かい決め事は、近代化のち、庶民も枚数が持てるようになってからのようで、江戸時代には庶民はひとり3枚くらいの着物しか持てず、綿を入れたり、重ね着したり、工夫をして季節をしのいだ様なのですが(・_・;))
氷点下の冬に単衣は
どうか???(*_*)
「どうしたらいいんだろう…」
慌てふためき、次に選んだ着物は、
先日購入した、
控え目な色合いの小紋でした。
白地をベースに、
グレーや紫、ポイントで朱
などが入った、
とても繊細で趣のある小紋でした。
あの日、ママにアドバイスされて、
抑えた色柄の品を選んでいたのです。
そして、帯は…???
当初用意してあった紫の帯を締めた所。
「短かすぎる」(-_-;)
これではお太鼓が結べない...。
ハプニング続出。
せっかく夕べ頑張って用意したのに…
あせりつつ、
他に出してあった帯に決めます。
お太鼓部分に、スズメがいます。
金糸が入っているのが気にかかりますが、
遠目ではグレーに見えるでしょう。
コーデはこんな感じ。
極力色味は抑えて、
グレーな感じにまとめました。
着てみます。
お太鼓…いつも曲がっちゃう
(-_-;)
タレも少し長いなぁ…(T_T)
反省点
半襟が薄いピンク…当初の渋い紫なら気になりませんでしたが、やはり華やいで見えます。白の方がよかったでしょう。
襦袢がえんじ色…
上質感のある白ベースの小紋の着物には、やはり白やグレーなどの上品なじゅばんがよかったと思われます。
着物を変えると、
予定していた小物の微妙な色かげんが
皆狂ってしまい、途中
着物をやめようかとさえ思いましたが、
なんとか着替える事ができました。
出来るだけ控えた色目で選んだつもり
でしたが、意外と華やか?
勉強会の会場では素敵ですねと
褒めていただくことができましたが、
皆さんはどのように感じたでしょうか?
丁度このところ「上品な白系」とか
押さえた色のコーデも面白いと
思うようになっていたので、
今年は抑えた色柄のコーデを
しようと思います。
どうぞよろしくお願いいたします(^.^)
荒木明日子
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