こんにちは。
京都旅行の続きです。
2年半前の一人旅の時から、もう1度泊まりたいと思っていた仁和寺の宿坊 御室会館に再びお世話になりました。
豪華さや便利さだったら、もっと違ったお宿があるでしょう。
ですが、私は多少不便な部分(トイレや洗面所が共同だとか…)があっても、ここの雰囲気の中にまた来たかったのです。
お部屋にはテレビ以外、娯楽と言えるようなものは何もありませんし、パソコンは勿論の事、カラオケも卓球もゲームセンターもバーもありません。
その何も無い空間が心地よかったのです。
日常には何かしら娯楽や情報を与えてくれるものがあります。
そう言ったものから時々離れたくなるのです。
勿論、自分であえて触れなければ日常でもそういう時間を持つ事はできますが、手持ち無沙汰を感じると、「あ、今のうちにあれもやっておこうか、これもやっておこうか。」だったり、娯楽的なものについつい手を伸ばたりします。
でも、宿坊にいるとテレビと自分のスマホ以外何もないので、その2つに飽きたら何もしなくていいんです(どちらもすぐ飽きる方なので)
拝観や観光が終わったら、お部屋の中で家事や雑務からも娯楽からも解放され、外からの情報に意識を向ける必要もなく、何も無い、何もしない時間の心地よさと贅沢があります。
普通のホテルや旅館でも、旅先ではそんな過ごし方なんですが、宿坊だと特にそういう事が強調される場所だからなのか、より心地よく感じられる気がします。
そういうものを求めているからなのでしょうか、このお寺に来る時は、落ち着けるような雨になります
↓着いた当日は境内に参拝客の姿がそこそこ見られました。
奥の金堂も2年半前 と変わりません。
夏の景色が冬枯れの景色に変わっただけですね。
↓御影堂は工事中だったのですが、真新しいお堂が完成していました
↓今回も朝の勤行に2日とも参加しました。
金堂に向かう時の御室会館です。
2年半前 は夏だったので、そこそこ明るかったのですが、今回は冬なので真っ暗です。
知恩院の宿坊 和順会館や、まだ記事にはしていませんが智積院の宿坊 智積院会館は、お寺の方がお堂までみんな一緒に連れて行ってくれたのですが、こちらは各自金堂まで行きます。
1人で初めて来た季節を夏にして良かったと思います。
あ、比叡山の延暦寺会館の時も根本中堂まで各自で行くようだったので、そちらも夏にしておいて良かったです。
今回、仁和寺の境内は何度も行ったり来たりしていたので、真っ暗でも迷う事なく金堂まで辿り着きました。
やはり蠟燭だけの暗い堂内での声明は荘厳で神秘的でした。
何度聴いても、どんなに寒くても、この非日常の神聖な雰囲気は、また味わいたくなります。
でも勿論、防寒対策はしっかりやりました。
靴下の上からまたフリースソックスを履いて、その中に靴用の使い捨てカイロを入れました。
普通のお部屋でカイロをこんな風に使うと、熱くなり過ぎる危険な事なのですが、これがちょうど良かったのです。
ひざ掛けは、こちらの宿坊では玄関で貸してもらえたのですが、自分でも持って行きました。
今回は椅子に座ったので、膝から足首までがどんどん冷えてきました。
正座だと足は痛くなったり痺れたりしますが冷えないのです。
今まで冬の勤行に出る時は、細目のパンツの上からレッグウォーマーをしていたのですが、今回はまぁいいかと家に置いてきてしまいました。
やはりあった方が、何の憂いもなく声明に耳を傾けられそうです。
↓勤行が終わると夜が明けていました。
泊まり客以外誰もいない境内を散策しました。
↓中門の中から見た仁王門は、まだ扉が閉まっています。
↓仁王門の扉が開けられて行きます。
↓伽藍も御殿 も2年半前とそう変わらなかったので、この後は境内で会った野鳥の写真にします。
苔の上に可愛い後ろ姿が見えました。
↓カワラヒワです。
葉っぱか何か銜えていますね。
↓苔と一緒に野鳥が撮れるなんて、さすが京都です。
↓シジュウカラも何かを銜えていますね。
↓丸い後ろ姿が可愛いです。
↓ヒヨドリがこちらを見ています。
雨上がりの早朝で、ピントはちょっと厳しかったですね。
↓ステップを踏んでいたハシボソガラス
↓でも、今回一番魅せてくれたのは、このキジバトさんでしょう
すでに水たまりの中で可愛いオシリを見せてくれていますが、
↓しばらくジーッとしていたキジバトさん
↓意を決したかのように目つきを変え
↓お顔を水の中に!
↓それからバシャバシャバシャー
↓そしてシャチホコ姿を見せてくれました
↓こちらは、境内で唯一花をつけていたミツバツツジです。
本来花期は4月下旬から5月上旬の花木。
毎年この木だけが狂い咲きのようにこの時期に咲くのだと、僧侶の方が教えてくれました。
↓いつもだったら雪の降る頃なのに、今年は暖かく雨になったそうです。
季節外れに咲く花に、雪ではなく水滴が乗っています。
↓冬の雨上がりの美しさを写真に残すのは難しいですが、とても清浄な空間に身を置く事ができました
ここまでご覧いいただき ありがとうございました