こんにちは
ひとり旅2日目、岩船寺から浄瑠璃寺へバスで戻って来ました。
浄瑠璃寺は京都の最南端、奈良との府県境に位置しているそうです。
創建時のご本尊が薬師仏であった事から、その浄土である浄瑠璃世界が寺名の由来とされ、その後9体の阿弥陀仏を安置されたそうです。
私は以前から、ずらっと並ぶ九体阿弥陀仏を拝観したいと思っていました。
↓浄瑠璃寺への参道です。
↓山門が見えてきました。
岩船寺は背の高い木に覆われていましたが、浄瑠璃寺では低めの木に包まれている感じです。
↓山門から、深い緑と九体阿弥陀仏を安置する本堂の一部が見えています。
↓浄瑠璃寺は山門から入って、左手の東岸は現世を表す「此岸」で、
現実の苦悩を救い目標の西方浄土へ送り出してくれる薬師如来を祀る三重塔があります。
宝池をはさみ、右手の西岸は「彼岸」で、
理想の世界、極楽浄土へ迎えてくれる阿弥陀如来を祀る本堂があります。
↓山門をくぐり、進んでみましょう
↓「彼岸」側の本堂です。
「此岸」側です。
勿論、現世側からお参りしましょう。
↓三重塔の頭だけ見えています。
↓三重塔へ行く途中の鐘楼です。
シルエットに映り込んだモミジの雰囲気がいいかな?と思い載せました。
↓青々としたモミジの隙間から、三重塔の一部だけが見えています。
↓「此岸」側から見た「彼岸」と本堂です。
テレビでこのアングルの本堂を観た時も、あぁ行ってみたいと思いました。
↓三重塔までの階段を上りましょう。
↓階段から見下ろした景色です。
↓途中、雨に濡れたお花を撮ったりしながら、
山門の対岸を歩き、「彼岸」側に向かいました。
↓宝池の中央に弁才天を祀る祠がありました。
↓「彼岸」側から見た「此岸」と三重塔です。
↓本堂に到着しました。
やっと九体阿弥陀仏をお参りできます
↓パンフレットをスキャナーで取り込みました。
中央に丈六で来迎印の中尊像。
他8体は半丈六で定印を結んでいました。
↓反対側から見るとこんな感じ。
こちらは購入した額絵をスキャナーに取り込んだものです。
9体もの阿弥陀仏像が並ぶ様は、圧倒されるというよりも、意外と落ち着く感じでした。
・・・バスの時間さえ気にしなければ・・・
九体阿弥陀仏といえば、東京・世田谷の九品仏(くほんぶつ)に、江戸期の木造仏が祀られている「浄真寺」があります。
浄真寺は阿弥陀仏の印相(手や指のかたち)が、「上品上生」(じょうぼんじょうしょう)から下品下生(げぼんげしょう)まで、それぞれ異なっています。
えーと、上品とか下生って何ぞや?というお話ですが、
これは『観無量寿経』に説く九品往生(くほんおうじょう)の思想に基づくものだそうで、
極楽往生の仕方には、信仰の篤い者から極悪人まで9通りの段階があるとされ、
「上品上生」(じょうぼんじょうしょう)から始まって
「上品中生」「上品下生」「中品上生」「中品中生」「中品下生」「下品上生」「下品中生」「下品下生」に至るので、「九品(くほん)」と呼ばれるそうです。
浄真寺に関して、こちらの勘違いとウィキペディアでの間違いがあったようなので、以下修正しました。
浄瑠璃寺のパンフレットには、
坐ってお腹の前で両手を組み、指で輪を作る定印を「上生印」
胸の辺りに両手をかざし、それぞれ指で輪を作る説法印を「中生印」
右手を上げて左手を下げ、それぞれ指で輪を作る来迎印を「下生印」
とされていましたが、
浄真寺の場合、「定印」の阿弥陀仏は「上品堂」に、「説法印」は「中品堂」に、来迎印は「下品堂」に安置されているそうなので、
親指と輪を作る指が、人差し指は「上生」、中指は「中生」、薬指は「下生」とあてるのだと思います。
浄瑠璃寺では、中尊は来迎印の「下生印」、他8体が定印の「上生印」を結んでいます。
※一部ウィキペディアを参考にさせていただきました。
書籍によっては、"品"と"生"が逆の意味で説明されているものもあり、今混乱しています
ゆるいブログなので、ざっくばらんに説明したかったのですが、思いの外、長くなってしまいましたm(__)m
数年前、日帰り圏内に9つの印相の阿弥陀仏が拝観できる「浄真寺」があると知り、勇んで行ったのですが、結局拝観できたのはの上品堂の3体だけでした
御朱印を頂いた時に、数人の友人等を連れて予約すれば、案内付きで全ての阿弥陀仏像を拝観させてくれる
というお話を頂きましたが、仏像に興味のある友人等がいないので諦めました
でも、浄瑠璃寺では、印相は2種類ですが、1つのお堂の中で九体阿弥陀仏を拝む事ができたので、やっと念願叶った気がしました
尚、九品往生を9通りの印相で表すのは、江戸時代になってからだと言われているそうです。
もしかして、それで平安期のお堂と像を現存する浄瑠璃寺では、2種類だけだったのかな?と思いましたが、さて、どうでしょう?
↓ちょうど秘仏・吉祥天女像が開扉されている時期だったので、こちらも拝観する事ができました。
風雨順時(・・・お陰様でしっかり降っていました)、五穀豊穣、天下泰平。豊かな暮らしと平和を授ける幸福の女神吉祥天。
こちらの本堂に祀られた事だけが記録に残されている謎の吉祥天女像。
制作した仏師は、阿弥陀仏や浄土宗を熱心に信仰したと言われる「快慶」ではないか?という説があるそうです。
快慶さんが信仰する阿弥陀浄土信仰と浄瑠璃寺は関係が深いそうです。
※海老原真紀「浄瑠璃寺吉祥天女像について」を参考にされたサイトより
「快慶展」を切っ掛けにして、ずっと願っていた浄瑠璃寺を訪れ、
その日が偶々、「もしかしたら快慶作ではないか?」と言われている秘仏・吉祥天女像の開扉期間中で、
お姿を拝見しながらお参りさせていただけたのも、何かのご縁ではないかと思えて嬉しかったです。
↓本堂の長い廊下を振り返った景色です。
↓雨が滴る屋根越しに、宝池が見えます。
さて、九体阿弥陀仏にお参りしましょう
↓向かって右に岩船寺、左が浄瑠璃寺の御朱印です。
お風呂場の奮闘<第1夜 英語編>
今回泊まったホテルは、ビジネスホテルですが、部屋のユニットバスとは別に、天然温泉のお風呂がありました。
浴槽の中で洗髪をするのが好きではないので、なるべくなら別にお風呂がついているお宿を選んでいます。
ここのホテルでは、婦人用のお風呂の入り口にセキュリティ用の鍵がついており、
毎日変わる解除コードを入れて、ドアを開けます。
チェックインの時に、連泊のお客様は、翌日フロントで新しい解除コードを訊ねる様に案内がありました。
チェックインを済まし、少し落ち着いたら早速、浴衣に着替えてお風呂に向かいました。
すると、お風呂の入り口で、ご夫婦と思われる外国の方に話しかけられました。
どうやら簡単な日本語の挨拶は話せるようでしたが、他は全て英語で話しかけられました。
ここ何十年も英語と関わりのない人生を送ってきた私には、さっぱりヒヤリングはできませんでしたが、
手に持っている解除コードの紙を見せて、私の持っている解除コードの紙を覗き込んでいるので、
どうやら見せてくれと言っているようだと分かりました。
ご主人の方が、「コードが違う、開かなくて困っている、何故そっちと違うんだ?」
という事を言っているのだろうとも推測できました。
確かに、奥さんの持つコードと私のコードが違います。
多分連泊するんだな、フロントに問い合わせず、昨日のコードを持ってきたのかもと思ったので、
「ああ!もしかして連泊されるんですね?フロントに行けば今日のコードを教えてもらえますよ。」
と日本語で言いましたが、サッパリ通じません。
埒が明かないので、「開けます、開けます!」と言って、ドアに向かい、
奥さんの前で、私のコードで開けました。
「Oh!」という2人の声で、これで一件落着かと思ったら、
ご主人が近付いてきて、「何故、そのコードで開いたんだ?」と訊いて来ました。
いえ、正確にはヒヤリングはできないので、そう訊いてるんだろうなと思った訳です。
一生懸命、遥か昔に習った英単語を思い浮かべようにも出て来ません
必死に、「イ、イエスタデイ・・・(yesterday:昨日)」と言いながら、奥さんの持つ紙を指差しても通じず・・・。
(いまいち、英単語に自信がないから伝わらないのか・・・。
それともやはり言葉足らずなのか・・・。
ドアを開けただけでは彼らは納得してくれそうにない・・・)
困り果てていると、ある言葉が頭の中に電光石火の如く舞い降りました。
私は自分の紙を指差し、「today!(今日!)」とひと言、発しました。
すると、ご主人が「Oh!today!!」と笑顔になって、その言葉を繰り返しました。
(どうやら通じたらしい、良かった、何故、昨日が通じず今日が通じたのか分からないが、とにかくこの窮地を乗り切った)
落ち着いてから、奥さんの持つ紙を見てみると、やはり日付が昨日になっていました。
私はその後、貴重品をロッカーに入れようと、一旦奥さんから離れました。
再び解除コードを入れて、中に入ると、
先程の奥さんが、脱衣所で水着を着てるではないですか!
(そこからかー!昨日入ったんじゃなかったのーー?)と私は心の中で絶叫しました。
でも、既に奥さんに対応している女性がいたので、私は事の成り行きを見守る事にしました
女性は一生懸命、水着を脱ぐようにジェスチャーで教えますが、やはり通じていません。
そして、困り果てたその時、彼女にも電光石火の如く、ある言葉が舞い降りてきました。
「オール☆ード」
大きく頷く奥さん
(素晴らしい、どうやら通じたようだ!
本当はもっと相応しい言葉があるのかもしれないが、奥さんは理解した、それでいい・・・)
他の人もホッとした表情で、何とかその場は落ち着きましたが、
その後も、お風呂の入り方を教えるために、
私や他の人よりは知っている彼女の英単語と短めの英文が、ずっとお風呂場の中を響き続けていました
当尾はここまでです。次回は、奈良に戻って興福寺です。
長くなりましたが、ここまでご覧いいただき ありがとうございました