「何でも完璧にしないと気が済まないんだ」
と言う人がいます。いわゆる“完璧主義者”です。
と言う人がいます。いわゆる“完璧主義者”です。
完璧主義者は、どうして何でも完璧にしないと気が済まないのでしょう?
ほとんどの完璧主義者が、「クセだからしょうがないんだよ」と思っているのではないでしょうか。
確かに、クセになってしまい、完璧にしなければ気が済まなくなっているのです。
完璧主義者には、クセになるくらいの「どうしても何でも完璧にしなければならない理由」があります。
何でも完璧にしなければならない理由は、“不安”が生まれるからです。
完璧主義者は“不安”が生まれることが怖いから、「不安が生まれないように何でも完璧にする」のです。
しかし、「不安が生まれないように何でも完璧にする」ということを、完璧主義者本人は意識していません。
「不安が生まれないように何でも完璧にする」ということを“意識”した時に、完璧にすることが精神的な病の苦しみに変わるのです。
「不安が生まれないように何でも完璧にする」ということを“意識”するようになるのはどのような時でしょう?
大きなショックを受けた時です。
完璧にできず、人に迷惑をかけたり、他の人に笑われたりしてとても大きなショックを受けた時です。
人前で発表する時に、声が震えてしまい情けない思いをした。
多くの人が集まった時、全然しゃべることができず、「どうして全然しゃべらないの?」と変な目で見られた。
戸締り確認を完璧にできずに外出した時に、ずっと激しい動悸などでつらい思いをした。
このように、完璧にできないことによってつらい思いをしてしまうと、「つらい思いをしないように完璧にしよう」となってしまいます。
最初に話したように、“不安”が生まれることが怖いから、「不安が生まれないように何でも完璧にする」となってしまうのです。
このようにして、「不安が生まれないように何でも完璧にする」ということを“意識”するようになってしまい、その後は「完璧にしよう」とすることが苦しみになってしまいます。
“何でも完璧にする”ということは悪いことではありません。しかし、完璧にする理由が「不安が生まれないように」であれば、完璧にすることが苦しみになってしまいます。