「空が綺麗だなぁ」と思える心の余裕を…
すまいるプレゼンターyunyです
気が付けば12月も末…もうすぐ今年が終わってしまいますね
そして、なにより今日はクリスマス・イヴ
私の大好きなイベント〜
ドキドキワクワクしちゃいます
しかーし、
…本当は豪華なお料理作って、ケーキを用意して、盛大にパーティーしたいところなのですが………
ちょっとプライベートでバタバタしていて、今年はできそうにありません
寂しいけど仕方がないなぁ〜
そんな私の心を優しく温めてくれるかのごとく、今週はびっくりするくらい暖かい日が続きましたね
日差しが暑くて痛いくらいの日もありました
真っ青な空、刻一刻と表情を変える雲、そのコントラストがとても美しい一週間でした
忙しくて大変だけど、空を見て心が癒やされる余裕があります
大丈夫だ、私まだまだ頑張れる
さてさて
間が空いてしまいましたが、今日は『日本文学との出会い』第六弾…いよいよ最終回です
前回までの記事はコチラ
↓↓↓↓↓
日本文学との出会い〜決して読書好きではなかった?!〜
日本文学との出会い②〜本の世界へ完全トリップ?!〜
日本文学との出会い③〜ハマったら止まらない?!〜
日本文学との出会い④〜やっぱりミステリーが好き?!〜
日本文学との出会い⑤〜文学研究への第一歩?!〜
読書嫌いだった私が少しずつ本に触れるようになり、やがて本の世界の魅力、文学を研究することに興味を持つようになっていった頃…
本当に思わぬところで、その後の私の人生を大きく変える運命の出会いが待っていたのです
『舞姫』に衝撃を受けてから間もない、高校二年生の時。
(前回の記事で、さり気なくネタバレしちゃってましたね笑)
もともと漫画やアニメが好きだった私は、当時友人たちの間で流行っていた二次創作サイトを見てまわる、ネットサーフィンにハマっていました。
漫画やアニメのファンがそれぞれ、独自の視点やセンスで描く、原作とは一味違ったファンアートに興味を持っていたんですね
そんなある日…本当に突然のことでした。
いつも通りとある二次創作イラストを見ていた時、カミナリに打たれたような衝撃が走ったのです
「なんだこれは」
思わず口からそんな言葉が漏れてしまった記憶があります。
そのイラストは、あまりにも妖艶で、かと言って決していやらしくなく、退廃的で美しく、古めかしいのに新しい、とても危険な香りが漂う、摩訶不思議な魅力に溢れていました。
…もう、お分かりですよね
それは、
江戸川乱歩の作品をモチーフにしたイラスト
だったんです
『人間椅子』『屋根裏の散歩者』『芋虫』『孤島の鬼』…
確か、モチーフになっていた作品はこの辺りだったかな
まさに、乱歩の真骨頂とも言える、エログロナンセンスが詰まった作品たち
もちろん、そのイラストを見た時はまだ「エログロナンセンス」なんて言葉も知らなかったし、「江戸川乱歩?少年探偵団を書いた人?」くらいの知識しかありませんでした。
それなのに…
物凄く、惹かれてしまった
理由なんてありませんでした。
ただただ、イラストのモチーフとなった作品を是非読んでみたいと、強く激しい衝動に駆られたのです。
これを運命の出会いと言わずして、なんと言えばよいのか
興奮状態をなんとか抑えながら、私は冷静を装って母に「江戸川乱歩の本、買っておいて欲しいんだけど」とお願いしました(笑)
学校から帰ってきてから探す時間が惜しかったんですね〜(笑)
しかし、残念ながら、母は乱歩の本を見つけることができず…
結局自分で本屋さんへと駆け込む羽目になりました(笑)
そして、ようやく手に入れたのがこの一冊
新潮文庫の『江戸川乱歩傑作選』
私が初めて触れた、乱歩
あちらこちらに持ち運び、何度も何度も開いた本だから、写真の通りカバーはかなり擦れてしまってます…
でも、それがまた愛おしくてたまらない(重症 笑)
この『傑作選』には、
デビュー作の『二銭銅貨』をはじめ、『二廢人』『D坂の殺人事件』『心理試験』『赤い部屋』『屋根裏の散歩者』『人間椅子』『鏡地獄』『芋虫』の、
初期短編9作が収められています
日本の探偵小説の開祖と呼ばれる乱歩ですが、乱歩の嗜好と探偵趣味が色濃く描かれている初期作品は、とくに傑作と讃えられることが多く、初心者には絶対にオススメしたい一冊です
さて、待ちに待った乱歩を手に入れた私は、その日から何かに取り憑かれたように、無心で朝から晩まで作品を読み耽りました
そして、『傑作選』が終わると、すぐに次の本を買い求めました。
もっと、もっと読みたい…
凄まじい喉の渇き、飢え、と例えれば分かりやすいでしょうか
結局、近所の本屋さんに置いてあった乱歩の本は、短期間ですべて私が買い占めてしまいました
そしてまた、寝る間も惜しんで乱歩を読み耽るのです…
たぶん、両親は「何があったんだ」と不審に思っていたと思います(笑)
どうしてこんなにも乱歩は私の心に響いたのか…
「理由なんてない」と先ほど書きましたが、よくよく考えれば私は元来ミステリー好き。
しかし、乱歩の描く探偵趣味とやらは、今まで読んできたミステリーとは同一であって一味も二味も違う、私にとっては全く新しいミステリーの世界を見せてくれたのです
そして、それこそ日本の探偵小説・推理小説のスタートであったことに、なにより驚いたのです
私と乱歩の出会いは、必然だったのかもしれません
やがて、乱歩の作品を読んでいるうちに、私の興味は自然と乱歩自身へと向いていきました
「どうしてこんな作品が書けるんだろう」
「一体どういう人生を歩んできたんだろう」
「乱歩ってどんな人なんだろう」
「私、乱歩のことをもっと知りたい」
(まるで恋する乙女である笑)
高校三年へ上がる直前、大学受験を控えた私の目標はこの時ハッキリと決まったのです。
文学部へ進学して日本文学を勉強して、乱歩の研究をしたい!!!!!
乱歩に出会っていなかったら、今の私はありません。
こんなにも日本文学を愛することもなかったでしょう。
今の私にとっての文学は人生そのものです
それを気付かせてくれた、きっかけを作ってくれた乱歩には、本当に心の底から感謝しています
何度も言いますが、私は読書嫌いの子どもでした。
それが、“人生は文学”とか言っちゃう大人になったんです笑
ホント、何があるか分かりませんね
だからこそ、出会いや、感じることを、大切に生きていきたいと改めて思うのです
私は日本文学に出会えて、本当に本当に幸せです
その気持ち、日本文学が「大好き」だって思い、少しでも伝わったら嬉しいな
そして興味を持ってくれたら有り難いな
そんな思いで『日本文学との出会い』を書いてきました
また来年は違ったテーマで、日本文学をじゃんじゃん推していきたいと思います笑
ここまで読んで下さり、有難うございました
それでは、また
おわり