右手に京王井の頭線を見下ろす、明大前駅のホーム下通路は長い。
 
相当長い。
 
つまり、京王線のホームの長さの分だけあるわけだから、ホームが長い。
 
さすがに10両編成が止まれる駅です。
 
 
そんな通路の片隅に、なぜに立派な椅子があるのでしょう?
社長椅子とか言うやつではないですか?
 
廃品っぽいのですが、ほこりがうっすら覆ってなければ、つい座りたくなるような立派な椅子。
 
微妙な珍風景でございます。
 
行き止まりはホームがもう途切れ、ただの高架線路の場所となっていました。
T字路なので左右に避けねば。
 
 
どちらに行っても遠回り必須なので、やや近そうな右に行ってみる。
 
ここにも高架工事用の用地がありまして、もう幾つ見つけたかわかりません。
画像を撮っていないのもたくさんありますです。
 
準備は着々。
でもまだ具体的な工事は始まってないようです。
駅舎の建て替え踏破、対応した造りに変えているようですが。
 
 
とか言ってるうちに、右側、まっすぐな道が行き止まり。
わー、左に移動しよう。
 
 
線路の左に移動しましたら、横道の向こうにこんなものが見えました。
 
手前の緑とグレーの斜め線が歩道橋かな?
 
上にある赤茶色っぽいラインのものは、首都高4号線じゃないかと思います。
中央高速道から名前を変えたこの高速道路、下を走るは国道20号線・甲州街道。
もうあとは、ずーっと新宿駅まで近くを並走ですよ。
 
 
またT字路になりまして、線路の右側へ。
この回は行ったり来たりしてました。
 
やっと線路沿い真っ直ぐな道が現れたのは、行程半分過ぎてから。
 
この道路は都道413号線・井の頭通りです。
 
井の頭線を歩いた時などに見かけた大通り。
 
このあたりは世田谷区の北東のはずれなのですが、井の頭通りは世田谷区の北側にある杉並区を斜めに突っ切ってここまでやってきました。
 
杉並区も南東部のはずれ。
また町が変わる境目に近づいております。
 
画像右端には黒っぽい柵が写っているのですが、井の頭通りはこの柵の敷地と京王線を分断するように通っています。
 
 
黒い柵の中は、東京都水道局 和田堀給水所。
 
都心の広大な敷地に、上水道設備が点在しております。
 
画像に写っているのは、おそらく貯水池だろうな。
 
東京都になる前の東京市で、最初の方の水道事業の時に、ここは玉川上水から淀橋浄水場への送水路が通されていたそうな。
 
その後、大正元年に水道拡張事業が認可され、大規模な浄水場工事が始まります。
完成が大正13年だったそうな。
 
 
 
この部分の井の頭通りは、浄水場同士をつなぐ導水路を補強し、車両の通行ができるようにしたものだそうな。
 
このへんはお初できましたが、なかなか歴史深そうですねえ。。。
 
とか思いつつ歩いていたら、線路の向こうにお寺があり、庭に大きな木がありました。
おや、淡い紫の花が咲いてますよ。
藤かな?
 
でもなんかおかしい。。。
 
 
真正面にさしかかってみた光景。
やっぱり藤が咲いています。
 
しかしなんか変。
 
藤って、こんなに高い位置まで伸びたっけ?
 
向こうに見えるマンションの3階より高いところに花がありますよ~~。
 
 
あとで実家に帰った際、母上様にこの画像を見せたら、
 
「隣の木に藤が巻き付いて、そのまま上まで行っちゃったんじゃないかい?」
 
とのことでした。
 
藤はつる性。
よく藤棚が作られていますが、そんなものがない時は、ほかのものに依存してつるを伸ばしてどんどん成長するもの。
 
ここでは隣の木が巨木だったもので、それに沿ってどんどん上まで伸びちゃったようです。
藤、おそるべし。
 
ちなみに、母は「もう藤が咲いてたのかい??」と、季節のずれにも驚いておりました。
通常よりも1週間~10日くらい早くに、東京の藤は咲いたのでございます。
 
今年はほんと、いろんな植物が早く早くに咲いています。
 
 
そんなおばけ藤の向こう、100メートルくらいの位置でしょうか。
小さなホームが見えてまいりました。
 
柵の錆具合と言い、ものすごく古い駅みたい。
では、井の頭通りにさよならをして、細道へと入りましょう。
 
 
ホーム横にドドーンとそびえ立っていたのは、「栄光会」なるアーチ。
 
その先に、これまた昔ながらの個人商店が立ち並ぶ商店街がありますよ。
 
しかし・・・駅舎が見当たらない。
あれ?
 
 
 
駅の入り口が見つからず、踏切を渡った向こう側にしかないのか?
 
と思い、戻ろうかなと振り向いたら、ありました。
 
先ほどのアーチも裏が写っておりますが、書いてあることは同じ。
 
そして、代田橋駅に到着~。
 
「だいたばし」と読みますよ。
 
ちょうど駅の北、すぐ近くを走る甲州街道に、かつてかかっていた橋の名前が駅名の由来だそうです。
玉川上水が暗渠化する前にあった橋で、おそらく昭和40年ごろまでの話じゃないかと思われます。
この辺り、昔々は代田村という名前でもあったそうな。
 
 
♪ 君はどこにいるの  細川直美