もう120回ほど言いましたが、療法士は身体器官(筋肉や関節など)の機能を治療することが専門です。決してリハビリ(テーション)の専門家ではありません。もしそうなら「リハビリ士」に改名せんかいo(゚Д゚#)ゴルァ

 

 で、治療の専門家というからには、療法士は患者さんの何かを治せるわけです(本来は)。患者さんはその何かを治したくて、それを治せる機関や専門家を探されている(求めている)はずです病院

 

 しかし、はたして患者さん(一般の方)が、療法士が何をどこまで治せるかご存知でしょうか?その痛みは?しびれは?浮腫みは?脱力は?筋緊張は?呼吸苦は?歩行障害は?

 

 おそらくほとんど理解されていないと思います。でもそれはすべて私たち療法士の責任です(厚労省も全く理解してませんから)え゛!

 

 実はこの「私たちが何をどれほど治せるか」の議論は、療法士界でも驚くほどされていません。療法士界での共通認識がないのに、そのサービスを受ける側の患者さんが分かるはずがありません。“リハビリテーション科”に行けば、いったい何が治せるんですかね?

 

 どうしてこういう状況になってしまったのか。それは今までも書いてきたとおり、療法士自らが歴史的・法律的・教育的に、自分の本職が医業(治療業)であるという認識に欠けていたからです <(;゚Д゚)>OMG!

 

 自分たちが何をどこまで治せるかを議論できないのは、療法士たちが何も、どれほども治していないことの裏返しなのです。なんたって“リハビリ士”ですからえー?

 

 たとえば片麻痺や運動器障害のある方に対して、「筋緊張をおとす」という表現が療法士は大好きです。しかし、筋緊張障害には治せる筋緊張と治せない筋緊張があります。療法士がそのことを理解しているかどうか質問!

 

 たとえば浮腫、しびれ、呼吸苦、血圧異常、排泄障害なども、療法士が治せる部分と治せない部分があり、多くは混在しています。それを治療している目の前の患者さんに、効果を示しながら説明できるかどうか?(現行法では療法士自らがそれを説明することは難しくはありますが。自分の治療結果なのにね)うん

 

 こういう議論や認識は、療法士が疾患別や報酬区分別に“細分化”されるようになって、益々難しくなっています懸念

 

 いわく、ワタシは在宅リハビリ専門だから、心臓リハビリ士だから、スポーツ専門だから、“内臓セラピスト”だから、シラナイ、ワカラナイ、カンケイナイetc.ちなみに疾患のあるかもしれない内臓を勝手に揉むのは違法行為です(´・ω・` )

 

 わかってほしい!療法士というのは患者さんを疾患や部位別に診るのではなく、年齢や時期、場所にも関係がなく、共通した機能障害を治療する専門家なのです。まさか未だに「上肢はOT、下肢はPT」なんて言うおバカ療法士はいないと思いますがヤンキー

 

 昨今の療法士は「治療」や「治す」という言葉に、アレルギーや引け目・負い目を感じています。でもそれは取りも直さず、その人達がちゃんと治療できないことを意味しています。その結果(どこぞの団体のように)、治療者であることをあきらめて、「笑顔をあきらめない」キャンペーンをしてしまうことが、私はとても不憫ですぐすん

 

↓ボヤきが止まんねぇ(# ゚Д゚)oウガー

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 なかなかダークなタイトルになってきましたねー 今日は療法士の失われた20年間を振り返ります。チョイと辛口ですぜHOT

 

 始まりは1996年(平成8年)。それまで日本の物理的治療を担ってきた「理学診療科」という科が、「リハビリテーション科」へと改名されます。この時から療法士の所属科が、いったい何をするところかよく分からない科になりました(“リハビリテーション”が診療科名になることが、そもそもオカシイのですが)うーん

 

 そして2000年(平成12年)にはご存じ、回復期リハビリ病棟と介護保険制度が始まります。回復期リハビリでは、療法士はただひたすら日常生活動作を反復させることを求められました。病棟に行って患者さんをただ起こす、ただ歩かせる、ただ生活動作をさせる。それだけのことに大量の時間と保険(9単位)が費やされました。

 

 また介護保険分野には、厚労省の政策誘導に乗って沢山の療法士が流れてゆきました。そこでは多くの療法士が治療者として機能せず、代わりに生活支援やマネージメントといった、本来の専門領域外の仕事に活躍の場を求めるようになりました。そして治療者としての専門性を失っていったのですぼけー

 

 昔のICIDH的に言うと、回復期リハビリはDisability偏重、介護保険リハビリはHandicap偏重の療法士が増えるきっかけとなりました。何度も言うように、本来 療法士はImpairmentや一部のDiseaseの改善を専門とする職業なのに、です。その結果、療法士と介護職や相談・支援職との職域がすっかり不明瞭となりました顔文字(+´・_・`+)ン?

 

 2002年(平成14年)には“リハビリ”に単位制が導入されます。それまでの複雑(710点/40分)・簡単(200点/15分)から、個別(250点/20分)・集団(100点/20分)へと変わりました。これが魔の減算政策の始まりです。ちなみに厚労省の完全な思いつきで始まったこの「集団」単位制は、4年後すぐに廃止されますニヤニヤなんじゃそりゃ

 

 そして2006年(平成18年)、ついに史上最低の改悪が行われます。物理医療のド素人たちが考えた「疾患別リハビリ制度」の誕生です。また、医学的根拠の全くない疾患別算定期限や単価差の設定、PTとOTの専門性を失わせるリハビリテーション料への統合、さらに療法士の職域を完全に無視した基準Ⅱ算定の創設(療法士でなくとも点数が取れる)なども、この年に行われますうんち

 

 この2006年の改悪は決定的でした。今でもあの内容を知った時の憤りと情けなさは忘れません。同僚と飲みながらすごく荒れたのを覚えています。療法士をやめようかと本気で考えたほどです。2008年にはその単価もさらに引き下げられ、その後は不変や微増を繰り返しながら今に至りますはぁ・・・

 

 これらのうんちな制度変遷に対し、療法士の職能団体は無力だったどころか、むしろ迎合してきました。現在、“リハビリ分野”で行われていることの多くは、厚労省の政策誘導や通達に過剰反応した業界(私たち)の安易な流動や飛びつきによるものです。少し前なら、根拠と実績が全くないマシーントレーニング(パワーリハビリ)の蔓延、最近では予防と称して療法士が体操ごっこをしているケースもそうです。つまり、ひと時のブームですねうん

 

 また無計画な厚労省・文科省と、儲け主義に走った法人等による療法士養成校の乱立・低水準化も進みました。これに上記のうんちな制度変遷が重なり、この20年間で私たち療法士は他業種でも代替可能な「リハビリ屋さん」にすっかり成り下がったのです。悲しいことですが、まずはこの失敗の歴史をちゃんと認識し、反省することが必要です涙

 

 この黒歴史の流れを変えるためには、療法士が治療者としての専門性を社会に認めさせなければなりません。自分たちの将来のため、そして何より患者さんのために、治療のできる療法士をもっともっと増やさなければなりません。全国のあきらめない療法士さん、お互い治療者としての自覚を忘れずに生きてゆきましょうねメラメラ

 

↓ダークでスパイシーだね(゚∀゚*)>

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 『療法士が治療者として認められない現実』でも触れましたが、今の療法士は制度上、治療士ではなくリハビリ士として位置づけられています。これは過去、療法士たちが治療者としての実績を残してこなかった”ツケ”でもありますomg

 

 このまま報酬制度が「リハビリ業」に偏りつづければ、現場の療法士たちは完全にそちらへ誘導されるでしょう(すでにそうなってる?)。医療は保険点数による報酬制ですので、現場では点数のつく行為だけが優先的に選択されます。治しても、治さなくても、受け取る点数(報酬)は同じなのですうーん

 

 現行制度では、療法士は「ただ起こして、歩かせて、生活動作させて、家に帰すこと」だけが仕事となっています。しかし本来、動作訓練や動作介助というのは療法士業の最終段階であり、「仕上げ」となる限定的な行為です。主たる業務ではありませんパー

 

 本来は、その動作能力を高めるための機能的治療が専門なのです。それは対象の患者さんが超急性期でも在宅期でも、若年者でも高齢者でも一緒ですひらめき電球

 

 政策が現場を変え、現場が政策に反映される。その繰り返しの歴史の中で、療法士は自ら治療医学の外へと流れ出てゆきました。「リハビリや介護や予防など、療法士の活動領域が広がっていいじゃないか」という意見もありますが、専門性を欠いた業種に待っている運命は、“誰にとって代わっても構わない職”という扱いですチーン

 

 国の政策誘導や流行にノって、このまま治療の専門家の道から外れつづければ、療法士が代替可能な職種になるのは時間の問題です。現にそうなりつつあることは、療法士たちも肌で感じているでしょうアセアセ

 

 では、なぜ療法士は治療から離れてしまうのか?そして治療医学の外へとこぼれ落ちてしまったのか?

 

 身近なところでは、就いた職場や周辺に治療のできる療法士がいないことがあるでしょう。治療をしない(できない)療法士だけの環境にいれば、“治せないことが常識”となります。初めは「患者さんの機能を治し、社会復帰をしてもらう!」と情熱もって臨床に出ても、3~5年も経てば職場に染まってしまう人は多いものですぼけー

 

 また「療法士は治療職である」という学びを養成校で受けていないことがあります。治療行為とリハビリテーションとの違いや境目について専門校で教育されていないことは、私も実習指導や教員時代にかなり感じました。医行為(医業)を行わせるには、養成校の水準が低すぎることもあるでしょう学校

 

 そもそも歴史的にみれば、医学的リハビリテーションの普及を担う者として誕生した療法士に、当初から治療職という法的根拠が乏しかったこともあります。理学・作業療法は医業だという線引きが、今もスゴく曖昧なんですね(無いに等しい)きゃはっ

 

 そして実際に療法士50年の歴史の中で、治療のできる療法士の存在があまりにも過少だったのでしょう。その結果、厚労省や医師たちに、療法士の治療行為や効果を全く認められてこなかったわけですショック!

 

 他にも臨床と研究との間に大きな解離があること、療法士に何が治せて何が治せないのかの議論が不十分なこと、日本において物理医学や障害学の発展がないこと、疾患別リハビリや介護保険リハビリなどの誤った政策誘導に引っ張られたことなども、療法士たちが治療を理解できなくなる要因としてあるでしょうむっ

 

 機能障害を何一つ治せず、毎日毎日、目前の患者さんの「痛い」「立てない」「変わらない」状況を見つづけ、いつしか治療をあきらめてしまった療法士がどれほどいることでしょう。「療法士には治療はできない」と断定や一般化してしまう療法士がどれほどいることでしょう。それじゃあいったい誰が患者さんの機能を治すのでしょう?

 

 この問題の解決策は、療法士に何が治せて何が治せないのかを、医学に基づいて議論し明確にすることです。物理医療を民間療法とゴッチャにして「何でも治せる!」とうそぶくのも、治せないから「(せめて)笑顔でリハビリしましょう」と治療から逃げるのも、どちらも誤りなのですNG

 

↓またボヤき過ぎた(;´Д`)>

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 どうも、ピョンちゃん五輪に感動しっぱなしの涙腺ユル男です笑い泣き こりゃC-C-Bかって言うくらい、連日ドラマティックが止まらないですね ←40歳以上にしか通じないねーそだねー

 

 勝利への圧倒的な執念や純粋な競技愛は、「幾多の苦難を乗り越えながらよくぞ…」という周囲の感傷を超越してるようにも思えます羽ばたけ!

 

 これほどまでに人生を懸けられるものがあるって、やっぱりスゴイなぁ。なんだか自分も、もっともっと理学療法を好きになろうと思いましたキラーン

 

 そしてメダリストたちがインタビューで口をそろえて話されるのが、応援者や支援者やチームメイトへの感謝の言葉キラキラ

 

 その道を孤独に究めた人ほど、周囲の支えを強く自覚しているんですね~。またそれだけの人格者だからこそ、周りも応援したくなるのでしょう。なんて謙虚なのえ゛!

 

 メダリストと自分を重ね合わせるのは大変おこがましいですが、純粋に競技に懸ける選手の姿を観るにつけ、自分もこういうふうに全身全霊で治療に取り組み、また謙虚な気持ちで患者さんと向き合いたいなと思いましたキラキラホントよ?

 

 それにしても、最近の女性アスリートはみんな可愛いくてたまらんぜよ (((;´Д`)))キュンキュン

 

 

↑奈緒様 is 神 (*´Д`*))どキューン

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 私は今、整形外科医院で外来理学療法を行っていますが、その中で意識していることは「患者さんのかかりつけ療法士」というスタンスです。それは住みなれた地域の人たちの健康と生活を支えるため、身体に生じる機能障害や機能異常を、いつでも必要なときに治療できる環境をつくることですニコニコ

 

 もちろん、療法士業には医師の指示や日数制限や単位上限など様々な条件と制約があるので、その規定内での「かかりつけ体制」です。最近は“かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬剤師”などが診療報酬上で評価され始めていますが、療法士に関しては、残念ながらその治療行為は報酬の評価対象外です ⇒前記事参照 クリックポチ

 

 実は医療職の中で治療行為を行える者は、もともと「医師、歯科医師、療法士」のみ(最近は特定の看護師も?)ですが、日本では療法士は治療士ではなくリハビリ士の扱いです。ここに療法士が医療の中で活躍しない最大の問題があります。歴史的に療法士は制度改定に誘導されながら、自らリハビリ士に成ることを選びましたえー?

 

 現在、日本では医師が32万人 薬剤師が30万人、歯科医師が10万人ほどいます。対して理学療法士は13万人、作業療法士7万人、言語聴覚士3万人、合わせて23万人ほどの療法士が従事しています。数だけでいえば、あと5年もすれば全療法士数は今の医師や薬剤士数を越えます。また社会保障制度の破たんが危惧される2025年にはPT・OTだけで30万人を超えるでしょう驚き

 

 今や日本は、人口10万人あたりの理学療法士数が80人を超える世界有数の療法士従事大国(北米は60人)で、今なお激増しています。もしかしたら療法士従事者数が30万人を超えれば、近い将来「かかりつけ療法士」制度が誕生するチャンスもあるかもしれません!…と言いながら、同時に「やっぱり無理だろうなぁ」と思いますうーん

 

 今のままではダメなんです。今の療法士業はその流れと逆方向に進んでいます。治療のできない療法士に「かかりつけ」る患者などいません。リハビリに「かかりつけ」ることに、これ以上社会保障費は配分されません(つまり療法士の報酬は増えません)。治せる機能を治してこそ、かかりつけられる存在になれるのですひらめき電球

 

 療法士がリハビリ士ではなく治療士にならない限り、地域で患者さんの器官機能を定期的・経年的、あるいは必要に応じて治療できる立場を公的に認められることは絶対にないでしょう。もちろん制度化するには、療法士へのアクセスに伴う様々なリスクや問題を解決しなければなりません(私はダイレクトアクセスが必要条件ではないと考えています)パー

 

 事前の医師の医学的チェック、患者さん一人あたりの治療頻度の上限設定(外来なら月に8回までなど)、上限以上は自費にする混合診療の導入、自治体ごとの登録療法士の情報開示、他院の医師や訓練士や代替治療者への紹介システム、療法士の選択・指名・変更に関する患者さんの権利確保など。そもそも“療法士には何が治せるのか”の医学会での議論も、臨床研究も、国民の認識(社会的認知)も不足しています真顔

 

 療法士の治療に“疾患別”は関係ありません。脳疾患でも呼吸器疾患でも心疾患でも運動器疾患でも、小児でも若年者でも高齢者でも、急性期でも在宅期でも、入院でも外来でも施設でも、物理医学に基づく療法士の治療行為に、場所も年齢も関係ありません。誤った現行制度の枠にハマり、視野が狭くなってはいないでしょうか?

 

 患者さんにとって、療法士にとって、そして日本の社会保障(財政)にとって何が“良い”方向なのか?必要のない薬や手術や患者さんの苦痛を無くすのは、治療のできる療法士の責務だと私は考えています。

 

↓ボヤいてばっかりでスマンねぇ(´Д` )>

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 先日も書きましたが、4月予定の同時改定の内容は、思っていたより小幅な変化でしたー。もちろん施設によっては大きな報酬減や作業負担増もあるでしょう。しかし、こと療法士関連の内容に関しては、従来通りの報酬枠内で小さな移行や条件の見直しがあるだけで、本質的には何も変わらないなぁと思いましたうーん

 

 まぁ、変わりようがないんですね。医療・介護制度(ひいては厚生労働省の認識)上は、療法士とは“リハビリする(させる)人たち”なので。超急性期でも在宅期でも終末期でも、療法士は患者さんを(ただ)起こし、歩かせ、生活訓練させるだけの人であり、その対価としての報酬となっていますパー

 

 残念ながら、決して治療行為に対する対価ではありません。療法士のやることは“リハビリ”だから、「算定期限」や「疾患別」や「医療保険と介護保険は別」といったヘンな設定ができたのです。おそらく当の療法士たちも、そのオカシナ制度にすっかり慣れてしまっとるぞガーン

 

 治療であるお薬や手術のことを考えてみましょう。「この薬は150日間しか処方できません」、「この手術は20分単位(1単位)で行います」、「脳血管系の手術はすべて一律○○点(円)です」、「この薬は医療保険で、この薬は介護保険の適応です」...。そんな治療行為があるかーい!ヽ(`Д´)ノ

 

 つまりこれは完全に、療法士の業務を「リハビリ(=訓練)の時間」として認識している制度なのです。行うこと(の想定)が訓練に限定されているから、期間や時間を制限して「この期間までにこれだけの量の“リハビリ”をして変わらなかったら、時間切れ(終了)!」となるのです涙

 

 日本に物理医学&リハビリテーションが導入された当初は違いました。昔の報酬体系時代を知っている療法士はわかると思いますが、以前はリハビリテーションの部分ではなく、機能的治療に対しての報酬だったのです。療法士は訓練者である前に治療者でした(昔は理学診療科に属していました)ひらめき電球

 

 ところが時代とともに、まず物理医学の領域から医師がいなくなり、療法士の医学教育がそこから発展せず、療法士の治療効果も伸びず(認められず)、さらには養成校が安易かつ無計画に増え続けました。そこに日本の景気後退、超高齢化、そして社会保障費の膨張が影響しますおーっ!

 

 「治らない患者さんを社会や在宅にどう復帰させるか」の制度づくりの中で、治療者としての役目を果たせなかった療法士というものは、とにかく早く患者さんをベッドから起こして歩かせて何か活動をさせるための存在として位置づけられたのです。これにより専門性があまり必要とされず、当然そのぶん報酬も下がります↓

 

 以前は報酬制度もPT・OTは別々の「治療料」でした。今は完全に「リハビリ料」としての扱いです。制度設定のどこを読んでもリハビリ、リハビリ。うーん、厚労省さん、“リハビリ”では在宅復帰率や医療費増大の問題は解決しませんよ。医療経済効果も期待できませんよ。ご高齢者の介護度も改善しませんよ。治せるもの(機能)を療法士がちゃんと治してこそ、リハビリテーションは円滑に進むのですひらめき電球

 

 こうした制度の誤りや業界の悪しき流れは、私が療法士になった2000年以降が特にドイヒ~。「ただ歩かせるだけの回復期リハ問題」、「介護技術とゴッチャになった介護保険リハ問題」、「“疾患別にリハビリ”って、ちょっと何言ってるか分かんない問題」、「機械を使えば何とかなる?“パワーリハ”問題」、「健常者と体操するのが理学療法?予防リハ問題」などなど、まさに療法士の黒歴史ヤンキー

 

 とにかく、このような環境下では新しく療法士になった人たちは個の治療者としての価値観やアイデンティティを築きあげにくいものです。ましてや周囲の上司や先輩が何の治療もしない・できない・知らないのであれば、そこでの治療者としての成長はさらに難しくなるでしょうむずかしい

 

 しかし、その上司や先輩たちも、同じ経験や歩みを繰り返してきたのかもしれませんねー。過去の恵まれた報酬制度の中で、アグラをかいた人もいたでしょう。ちゃんと患者さんを治療してこなかった(治療できていなかった)療法士の歴史。それがここ20年の制度変遷にまでつながっていることは確かですぐすん

 

 今後、治療者としての療法士を取り巻く制度はさらに悪くなるでしょう。療法士の治療行為は全く評価されなくなります(すでにされてませんが)。

 

 しかし患者さんにはそんなこと全く関係ありません。社会の何が変わっても、療法士は治療者であり続けましょう。そうでなければ、いったい誰が患者さんの機能を治療するというのでしょうか??

 

↓今日はがっつりボヤいたぜぇ o(`д´;)グッ

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 九州北部は寒波の影響で雪でございます雪だるま長崎・佐世保は坂が多かけん、雪が積もると車の通勤が怖かとよ~涙明日は仕事を休めという神のご指示かしらヽ(゚∀゚)ノ音符

 

 さて、いよいよ医療・介護報酬の同時改定も間近。今回は、地域医療の機能分化を図るために、かかりつけ医機能をさらに高める政策誘導がなされるようですね。また前回改定で創設されたかかりつけ薬剤師の機能についても検証がなされているようです病院

 

 かかりつけ医療の機能というのは、心身に何か症状や徴候(合わせて“症候”と言います)が出た時、まだ軽い・早い段階で検査・治療し、重症化を防ぐものです。私はここにかかりつけ療法士の存在と制度化が必要だと感じていますパー

 

 内科医・薬剤師は患者さんの病気を薬物で治療しますカプセル4外科医は手術によってですねオペ 創傷、出血、炎症、変性、壊死、感染、梗塞、内分泌異常、腫瘍などの様々な病気(疾患)を治療します。

 

 しかし、私たちの体で治療が必要なのは実は病気だけではありません。内科・外科だけでは対応できない状態があります。それは体の機能的な問題です。皆さんも体に不調があるのに、検査では何もなかったという経験はありませんか???

 

 体の不調の原因には、疾患(器質的異常)ではない、身体器官の機能的異常によるものが多く存在します。痛み、こわばり、しびれ、腫れ、むくみ、硬直、脱力、一部の血圧・心拍異常、息切れ、めまい、便秘などは療法士による機能的治療で治せるものが多くあります。

 

 いや、むしろ運動機能であれば療法士の治療(物理医療)でしか治せません。もし治せなかったとしたら、それは治療法に問題があるか、原因となる器質的異常が他にある可能性が高いということになります。

 

 原因が機能的なものか、器質的なものかを判断するためには、まず初めに物理医療を受けるのが適切です。療法士が治せれば機能的な問題として、薬も手術も使わずに患者さんはそのまま元の社会生活に戻れます。治せれば患者さんのリハビリの負担を減らせます笑顔

 

 え?療法士はリハビリさせるのが仕事じゃないのかって?実はそれこそが間違った「常識」。療法士は本来、治療をする者なのです → 『療法士は治療者です!』

 

 療法士が機能的治療を専門として、地域で様々な症候を抱えた人たちを必要に応じて、定期的・経年的に外来や訪問で診つづけることができれば、不要な薬剤や手術も減らせるうえに、病気や障害や介護の予防的価値が十分に考えられますひらめき電球

 

 患者さん側は自分の希望する治療を提供できる療法士を選び、地域で自分の機能的問題をかかりつけて改善するのです。それには指名・紹介制やかかりつけ療法士の登録情報が必要ですね。

 

 こう言うと、すぐに「じゃあ療法士も開業だー、整体院だー」となりがちですが、医学的検査の提供や専門医療に紹介できる環境でなければ、かかりつけ療法士機能は絶対に安全で有効なものとなりません。医学外の民間療法が療法士の間で乱用される危険もありますうーん

 

 今は医療界に物理医学や機能障害学というものが全く定着しておらず、この物理医療分野は非常に遅れています。「リハビリならやっている」と言われそうですが、リハビリと治療は真逆のものですポイント

 

 リハビリは治せないものを対象とし、治療は治せるものを対象とします。もちろんこの2つは併用したり移行したりし合う関係にありますが、ゴッチャにしてはいけません。今の報酬対象はすべてリハビリ行為に対してのものです。少ぉし極端な言い方ですけどねえへ

 

 ともかく、今は療法士は治療者であるという社会的な認知や評価がもっともっと必要です。全国の治療をあきらめない療法士さん!まずは一緒に自分の地域を変えてゆきましょう!

 

↓押してくださいヨ~(人´∀`*).。.*:+☆

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 どうも、最近、美意識が最高に高まっている緑のおじさんです。数ヶ月ぶりのお久しブリ大根あおくび大根

 

 ええ、確実に完全にサボってましたが、また毒吐き ツブやきたくなってきました。もうすぐ医療・介護報酬の同時改定だしねーオロオロ(゚ロ゚;))((;゚ロ゚)オロオロ 改定の方向性がだいたい見えてきましたが、ワーワー騒がれてた割には現状維持な感じ。正直、もっと大改革があるのかなーと思っていたのですが。

 

 どちらにせよ療法士が治療者として認められない限りは、今の流れは変わりませんからね。相変わらず療法士の立場は「リハビリさせる人」のままです。これまでの療法士の歩みを考えればこれも仕方ナスなすび これについては今度またきっちりボヤくぞコンニャロ(゚Д゚#)ゴルァ

 

 ここ数カ月は外来治療をしていて、地域の中で療法士がしっかり治療することが大切だと(以前にも増して)強く感じています。かかりつけ療法士。これ絶対必要。リハビリ士のままでは本当の意味での地域医療には貢献できねぇんだぜヽ(`Д´)ノ なんて豪語してみたり。

 

 そういう私も、まずは自分の地域で治療者としての認知度を上げるべきですね。もはや制度改定には何も期待できんとですよ。自分の地域で目の前の患者さんの治療にひたむきに取り組むだけですメラメラかかりつけ療法士についてもまた書こう。

 

 あとは最近、地域で治療者のネットワークを創りたいなぁと感じています。職種の垣根を越えてね。情報交換や患者さんの相談、場合によっては紹介なんかもできたらいいですね。治療者どうしで集まって「ガチンコ治療対決」型の勉強会とかしたらどうかな?

 

 うーん、構想はあるけど、はて何から手を付けたらいいんだ?お、おじさん、ト、トモダチ少ないからなぁ(;´Д`)ノキラキラ あ、でもキナ臭い集まりや実のない仲良し会はお断るだよ真顔 純粋に患者さんを治したい人達だけね。そんな神のような人、集まるんかいな。

 

 まぁそういうことで、ずいぶん屁がたまったのでガス抜きトークを再開しますしんちゃん。あらあら、次はいつまで続くのかしらねo(゚∀゚*)フフフ おっと、もうこんな時間。お肌に悪いから寝るわキラーン ゴールデンタイム、ゴールデンタイムと時計

 

 

↓この3か月、本人しか押してない。

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秋ですねーもみじ日が落ちるのが、ずいぶん早くなりました夕日

 

そんな夜長の秋は、パソコンで教材用のお絵かき左クリック

 

今回は正常な骨関節が〔関節機能障害→疼痛・筋スパズム→拘縮→変形〕へと進行する過程を図示してみました。

 

 

詳しくは治療ブログのほうに書いてますので、ご覧ください。

 

 

皆さん、寒くなってきたので風邪にはお気をつけくださいませ笑顔

 

と言う自分がハラ出して寝て、カゼひくねー

 

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 4月からクリニックに勤務し、外来理学療法を行ってます。臨床以外にも医院の診療体制づくりを少しお手伝いしてるのですが、そこで頭を悩ませるのが“リハビリ”という言葉の取り扱い。

 

 例えば医院の問診票を作ったのですが、希望する治療や検査についての質問で、リハビリという用語を使うか迷いましたぶー

 

 “リハビリ”は慣用句になっているため患者さんには伝わりやすい言葉ですが、反面、痛い可動域訓練や無理な筋トレなどをイメージされかねません。

 

 もちろん、本当は「理学療法を希望しますか?」と聴きたいのですが、果たして“理学療法”を理解してもらえるか(特にご高齢の方)。で、迷った末に写真のような問い方にしました↓

 

 また、患者さんからお知り合いへの紹介を頂くとき、担当した療法士が分からないことがあるので紹介用紙をつくってみたのですが、その表記についても迷いましたうーん

 

 ここでも慣用的な“リハビリ紹介用紙”や“リハビリ治療”としたのですが、本当は“理学療法 紹介用紙”、“運動療法”と表記したいわけです。でも果たしてそれで被紹介者に伝わるか。

 

 院内表示でもホントは「リハビリ室」って書きたくないんだよなぁ...だってうちは外来治療専門だもん、リハビリしないもん(`・ω・´)o 「リカバリ(回復)室」じゃヘンかな?にやり

 

 今は11月開設予定のホームページを作っているのですが、ここで患者さん向けに、私たちが行うのは“リハビリ”ではなく治療だということを少し説明しようと思います。

 

 理学療法士は治療者であるという認識を、まずは自分の地域から少しずつ啓発してゆけたらいいですね(・ω・)ノ

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