2016年/ソニー 監督 ドゥニ・ビルヌーブ 出演 エイミー・アダムス ジェレミー・レナー フォレスト・ウィテカーほか
【あらすじ】
巨大な球体型宇宙船が、突如地球に降り立つ。世界中が不安と混乱に包まれる中、言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は宇宙船に乗ってきた者たちの言語を解読するよう軍から依頼される。彼らが使う文字を懸命に読み解いていくと、彼女は時間をさかのぼるような不思議な感覚に陥る。やがて言語をめぐるさまざまな謎が解け、彼らが地球を訪れた思いも寄らない理由と、人類に向けられたメッセージが判明し……。(Yahoo!映画)
【感想】
どーもどーも。えだまめでございますー
ついに、ついにこの日が「到来」して参りました。いやー公開まで長かった〜。
今ハリウッドで最も注目されている男、今後確実に賞レースに名が挙がるであろう、そう、君の名は_____?
ど、どぅ、ドゥニ、、、、ゔぃ、ゔぃー、ヴィル、ヌううううう…
だーかーらー!!!呼びずれええええんだよおおおお!!!笑
ドゥニ・ヴィルヌーヴ!!!さあさあ皆さんご一緒に!!はい!!
ドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴドゥニ・ヴィルヌーヴ…
毎年11月に解禁されるのは!?
ボジョレーヌーボー
あああああダメだああああああああああああ!!!!!
…いやしっかしこれから確実に宣伝文句に使われるであろうお方の名がこんなに読みづらいとは、、、、映画会社も大変ですね〜(ま、人の名前だからしゃーないね)
ヴィルヌーヴ!!【プリズナーズ】のウルヴァリンの「モンスターペアレンツパパ」ぶりな怪演で度肝を抜かれ、【複製された男】でラスト狐につままれるが如く、【灼熱の魂】で奈落の底に突き落とされ、そして【ボーダーライン】(原題『Sicario』は『しっかりしろ』の略)では「善悪のボーダーラインってどこなん?」というなんとなくそういう意味で捉えていたのですが、とにもかくにもナニが言いたいのかというと、この監督の作品には毎回必ず「衝撃的なナニか」が起こる、言い換えれば毎回必ず「仕掛けてくる」、ワタシホントにこの監督の虜になってしまいました。
言い方悪いかもしれないけどマジでこの人「第二のC・ノーラン」になるのではないか(アッチも未だ現役バリバリですが)と予測さえしております。そしてなんですか、今年の11月に、あの「SF映画の金字塔」でありワタシのメアドにもなっております(ちなみに待受はルトガーハウアー)【ブレードランナー2】のか、かかかかかかかかか監督だってぇー!?
あの映画はね!!続編なんてやっちゃあ絶対ダメ!!絶対許さん!!ダメダメ!!絶対!!!ぜーーーーーーーったいn…「監督、ドゥニ・ヴィルヌーヴに決定」
ほぉ。面白そうじゃn
となって「しまえてしまう」程の技量!!器!!!才能!!!他の監督なら生みの親リドリー・スコットが監督だったとしてもおそらく彼以上に不安よりも「期待」の方が上にくる監督もそういないでしょう!!あの続編を「任せられる」男!!そんなヴィルヌーヴの「ブレラン2」の前に作られた彼の新作、前置きが長くなってしまいました今日ご紹介する映画【メッセージ】!!
①いろいろ語る前にねまず……うーん。
早速初日に観てまいりましたよ〜。普段ガンダーラ並にガランガランな会社近くの劇場でも、この日はレイトでほぼほぼ満員御礼状態。改めて作品の期待度が伺えますね。
原作は短編小説「あなたの人生の物語」。ある日空から突然謎の飛行物体が襲来、世界12の地域で同時多発的に現れた「ソレ」は地面近くの空中で浮遊するに留り、その状態が2日続いた。大学の言語学者ルイーズ・バンクスは、数学者のイアン・ドネリー、アメリカ軍大佐のウェバーら緊急対策チームのメンバーと共に18時間ごとに112分間開かれる「ソレ」の内部に潜入し「異星人」とのコンタクトを試みようとするのだが・・・・てかアレじゃん
ばかうけじゃ〜ん。ばかうけチャンピオンだよぉ〜。
チャンピオンベルト見せろy
そうなのだ!どーみても「ソレ」の形状があの日本でも親しみ篭った「ばかうけ」に瓜もビックリな瓜二つなのである!?
・・・という偶然はさておき、いやぁ〜。なんて言えばイイんでしょうね。
あのですね、今回この映画を語る上で「ネタバレをしないで」語るっていうのは、おそらく「不可能」だと思うんですよー。
なので今回は「ネタバレなし」と「ネタバレあり」の両方のバージョンを書きます。まずはネタバレ「なし」の方から…
②ズバリどーゆーことだってばよ…?(ネタバレなし)
ネタバレ「なし」の方向から解説すると、まあほとんど「なんて説明したらいいのか」っていう話になっちゃうんですけども…w
まあ一言で言うと「VERYHARD」な難易度ですよね。本作は。
とにかく作中「説明」がかなり曖昧ミーマイン&大事なトコロをあえて「隠す」というか、見せていないんですよね。意地悪ですねー。
【未知との遭遇】【コンタクト】といった、過去に似たような「遭遇」をテーマにしたSF映画がございます。しかし本作はSFが〜というより、結果的に「人間ドラマ」のようにも思えましたね。主人公ルイーズが、「ソレ」との「接触」を繰り返していく内、次第に物語のメインは未知なる「ソレ」への探究心ではなく、ルイーズの「内なる物語」へと物語の方向性が変わっていく、この匠なる演出。巨大な未知から、超個人的人間の物語になっていく。これはSF映画の殻を被ったヒューマンストーリーだったんですかねぇ〜?
ルイーズを演じるはスッパマンの恋人エイミー・アダムス。彼女の演技、ヒジョーに難しい複雑な役どころだとは思いますが、いい演技やってるんだなコレが!笑その他数学者イアン役にアレ今日は弓は自前してないんですか?ジェレミー・レナー、アメリカ軍大佐のウェバー役にフォレスト・ウィテカー。しかし登場人物はそんなには多くはないんですね。ゆえに物語にかなり集中出来ました。
説明出来るのはコレくらいです。お疲れ様でしt
はあああああああああああああああああああああ!?
となる気持ちもわかります。でもね、ホントにこれ「くらい」の情報くらいでイイよもう!笑これ以上説明するとネタバレしそうだし?あんまり知りすぎてもそもそも面白くないですからね。ネットのレビューサイトとか観ない方がいいよ。え、今読んでるって?バカだn……
唯一ちょっと「ココに注目」と言いたいトコロはございます。
ズバリ「カタチ」です。本作に登場する様々な「カタチ」。それは当然ばかうけだって例外ではありません。あの「カタチ」。予告編で出てくる、変なイカ墨で書いたような不思議な文字の「カタチ」。コレ重要です。よおーく観ておいて下さい。ではでは、何故それが重要なのか、次のネタバレ「あり」のコーナーでお伝えいたしましょう。。。。。。
③ズバリどーゆーことだってばよ…?(ネタバレあり)
「カタチ」。先ほどそれが重要と言いました。何故重要なのか。ココから先は本編を観たよって人がおそらく読まれているかと思いますのでそのテイでお話致しますと
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物語の「結末」は、ルイーズの「過去の回想」かと思われていたものが、実は「これから起こる」未来の映像だった、という中盤での「どんでん返し」。いやー今回もまた「仕掛けて」きましたねーヴィルヌーヴさん。あっぱれです。あのことでナニがわかるのかと言うと、あの異星人の住む世界では、我々のいる世界とは違い、「過去」「未来」という時間の「前後ろ」が存在しない、っていうのがわかります。そしてこの「前後ろ」がない、っていうのが、本作に登場する「カタチ」に共通しているのです。
まずあのタコみみたいな異星人。もしかしたらホントにタコかもしれません。えーいいんですよアナタがそう思うなら!!タコでしょう!!きっとスーパーに売られているタコでsh…
あの「カタチ」。よく思い出して下さい。「目」「鼻」「口」。ありますか?見えますか?ないですよね。つまりどっちが「正面」の顔なのか、わからないんです。「前後ろ」がない。お次の文字はどうです?丸い円を描いたような不思議な模様のような文字。一体どこから読めばいいんですかね?文字の「始め」は?「終わりは?」ループしているようにも見えるあの文字にも「前後ろ」がない。ついでにあのばかうけだって、正面がどこだかよくわかりませんよね。つまりは「前後ろ」がない。そうみんな「前後ろ」がないんですよ。そんな我々の世界ではありえないコトが、ついにはルイーズの身にも起こってくるわけですね。そして彼女は前後の概念がない時間の中で自分のこれから身に起こるコトを理解します。それはイアンと結ばれ、そして子どもが生まれ、すくすくと成長する子どものウラでイアンと離婚し、そして子どもが病気で倒れ失ってしまうということも。。。。。
でも彼女はラストその未来を変えようとはしなかった(おそらく)その未来を彼女は「受け入れた」。未来がわかっていても、それが哀しい未来だったとしても、彼女は変えない。変えずに「その瞬間」を「愛する」ことを選んだんだと思います。何故か、それは正直なところワタシはよくわからなかったのですが、ついでに考察するとあのループしたような文字がそれとかかってんのかな〜とも思ったんだけど…違うかな?w
それが要は「アナタならどうしますか?」というヴィルヌーヴの「メッセージ」のようにも思えましたね。
その選択に「正しい」「間違い」は存在するのか、もっと言うならば、もしそれが「正しい」と言ったら、「間違い」と言った人の意見は否定されてしまう。逆もしかり。もっともっと言うならば、この映画は「面白い」か「面白くない」か、公開後かなり両極端に感想が真っ二つに分かれておりますが、もし「面白い」が正解なら、「面白くない」と答えた人は「間違い」ってことになりますよね?
本作は、そういう概念がないようにも思えるんですよ。それが劇中出てくるコトバ「非ゼロ理論」。一方が利益を得ても、それが周りに影響しない(だったっけ?)誰か一人が利益を獲れば誰か一人が不利益を被る勝ち負けのゲームのような、ゼロ理論とは対称的なコトバ。お互いウィン・ウィンな関係ってやつ?本作の「存在」そのものがそう見えてきちゃったんです。つまりは「面白い」のか「面白くない」のか、傑作なのか駄作なのかレビューサイトでメチャクチャ討論されてますけど、そういう極端に言ったら勝ち負けのような、そういう話ではないっていうか・・・・
ワタシはその両方の意見に賛成だし反対でもあるんです。どっちか決める必要なんてないんじゃないでしょうか。コレはもう完全にヴィルヌーヴの意図していないことだとは思います。コッチが勝手に考えを膨らませたコトなんでしょうけども、そこまで「深く考えられてしまう」映画なんですよ。この映画は。
深く問い詰めれば問い詰めるほど「メッセージ」で出てくるような_?原題は「ARRIVAL」ですけどまさしくそんな映画だと思いましたよねぇ〜。
【メッセージ】