小窓から差し込んだ夕日が廊下に反射している。
「ほら、四つん這いになって」
「ここでするの?」
困った顔で振り返った彰子はいつにもまして色っぽい。
「そうだよ。それとも康二郎のベッドでする?」
「あの子の部屋では止めてって言ってるじゃない」
「不思議だね。夫婦のベッドの上じゃよろこんで腰振るくせにさ。おばさんっておじさんには悪いとは思ってないんだよね」
「言わないで」
そう言うと、彰子はパンプスを脱ぎ、廊下に両膝をついた。
康二郎の母親をもっと困らせてやりたい。そう思ったものの肉欲の昂りが極まっていた。自らスカートをまくり上げる彰子を見下ろしながら、快斗はズボンのベルトを外した。
黒いガーターベルトとお揃いのショーツの中で異物が唸りを上げている。
「はぁっ……はぁっ」
息苦しそうにしている彰子が手早くショーツを下ろすと、濃厚な牝の匂いが玄関に漂った。
「おばさんの前に座ってたおっさんの顔見た?あのおっさん絶対に気付いてたよ」
「あなたがこんなことするからでしょ」
振り返った彰子の横顔は、責任を取って、と言わんばかりだ。
クレバスから抜け落ちそうになっているバイブは愛液でベトベトになっていて、快斗がそれを引きずりだすと、華奢な下半身がぶるっぶるっと震えた。
「プンプン匂うよ。おばさんのスケベ臭」
「はっ……はやくぅ」
「まったくとんだ淫乱女だね。帰ってくるなり玄関でおねだりなんてさ。おじさんとか康二郎が知ったら……」
「解ったから、とっととして」
「うん」
快斗は、半日の間、映画館で電車内で女を辱めていたバイブをショーツの上に置くとトランクスを脱いだ。
亀頭の先っちょから涎が零れていた。真っ赤に潤んだクレバスに押し付けると、亀頭が火傷しそうで、背筋がゾクゾクした。じっとりと火照った粘膜に飲み込まれていく。
彰子が女の声を上げた。「あっ……いいっ」
すぐさま、玄関に肉同士のぶつかる音が響いた。華奢な下半身を両手で引き寄せると、快斗は夢中になって腰を振った。使い込んだはずの下半身なのに妙に新鮮味を帯びていて具合がいい。
「あぁっ、すごいっ……あっ、ひぃんっ」
ブラウスの上から乳房を揉んでいる彰子の悶えようも普段よりも豪快だ。
快斗は右手を伸ばすとショートカットの髪の毛を掴んだ。強く二度、三度引っ張ってみても女の横顔は惚けているだけだった。
「あんっ、あんっ」
快斗は覆いかぶさると、派手な真っ赤な唇に吸いつた。舌がじゃれあうように二人の体が交錯する。バックから松葉崩し、そして正上位になると華奢な双肩を思い切り引き寄せて凹凸を嵌め込んだ。
「そのまま出していい?」
「ああっ……んっ、うん」
「本当に?」
「うんっ、ちょうだい。快斗くんの熱いの」
潤んだ大きな瞳に自分が写っていた。中出ししていい日ならもっとはやく帰ってくればよかった。そんな顔をしている。
快斗はいい匂いがする身体を抱きしめると、腰振りを速めた。
蜜壷がきゅうきゅうと反応し、反らしている彰子の背筋がガタガタと震えだした。
「ああんっ、いっちゃううっ」
「僕も……」
女の胎内でびゅうびゅう迸っている。その瞬間だけは後先も考えずに、妊娠してしちゃえ、と思ってしまう快斗であった。
気がつくと彰子が頭を撫でていた。快斗は唇に吸い付いたが舌は絡み合わなかった。
「もう駄目」
「いいじゃんもう一回」
「時間ないって言ってるじゃない」
「ああ、おばさんだけすっきりしたんじゃないの」
「すっきりなんてしてません。晩御飯の支度しないといけないし、それにお昼のあいだたっぷり時間はあったわよね。変なことばかりしてたのどこの誰かしら。だいたいね……」
「ああん、わかったよう」
面倒くさくなると快斗は遮った。目の前の女は自分よりもはるかに人生経験が豊富な年増だった。それなのに肉棒は硬いままで女を貫いている。
「じゃあ明日は?」
「もう……」
「仕事は任せとけばいいじゃない。ね?」
「今日みたいに変なことしない?」
快斗は頷いた。やっぱり康二郎の母親は便利な女なのだった。