森友文章改ざん・国家・暴力・民主制の関係 | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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カツトシさんの解説が興味深い件

 

 リブログさせていただいたのは、カツトシさんの記事。このブログも大変面白くて更新されたら拝見するブログの1つです。そして今回の解説が大変に興味深く、そして本質論として私も論じてみたくなった、というのが今日の私の記事。

 冒頭記事の全文はぜひともお読みいただきたい内容です。

 概要を説明すると国家というのは非常に強力な”物理的”暴力を有している。だからこそその行使には正当なプロセス(合法性)が必要だけれども今回の森友文章改ざんはそれを非合法に行うものであった、ということの怖さを解説している記事です。

国家が暴力を保つ意味

 国家の権力の根源、言い換えれば統治機構の根源とはその暴力に依るというのは歴史上代わることのない事実です。統治論的な支配者がなぜ支配者足り得るか?というと、その根底に暴力という名の権力を宿しているからなのです。

 例えば警察は時には犯人を実力行使で取り押さえることもしますし、もしくは国外に行使されるものですが軍隊もそうでしょう。

 外交で言えばクラウゼヴィッツは「軍事力なき外交は、音符なき五線譜である」と喝破しましたが、これは外交だけではなく国内の統治という面でも同様なのです。

 思考実験として考えてみてほしいのですが警察力や懲罰力がない国家は、そもそも司法でいくら裁こうが意味がない、というのは自明でしょう。

 

 しかしみだりに暴力に依る統治を行うと共同体として瓦解するのは必然で、だからこそ正当なプロセスが必要だというわけです。

※マックス・ウェーバーの支配の3類型によればカリスマ的支配、伝統的支配、合法的支配に別れ、国家としては後者2つに依る支配が一般的かと思われます。

民主制とは何なのか?

 上述したように国家は暴力を有し、それは統治論的な意味で支配力の根底に必ず存在しなければならないものだ、と書きました。必ず行使されなければならないというわけではありませんが、存在する必要はあるのです。軍事力と同じく。

 ではこの強大な暴力という国家にだけ許された特権は、いったい誰が持っているのか?民主制に置いては正当なプロセスを経る限りに置いて、行使される側の国民の同意が必要なはずです。

 別の表現をすれば正当なプロセスとは、事前の認識に置いて国民が同意したものであるというわけです。

 つまり民主制とは国家という強大な共同体の権力を、主権者たる国民が選び選択する制度と言い換えることが可能です。

 従って正当なプロセスを経ない暴力や権力の行使は、民主制国家に置いては絶対に許されないことであるというわけです。それがまかり通り、そして国民がそれに反発しないのならばもはやそれは民主制国家を国民自身が否定をする行為であるわけですね。

 

 冒頭のカツトシさんの記事では今回の森友文章改ざんについて触れられておりまして、つまりは公文書という”物理的な強制力のある文書”を改ざんするとは、正当なプロセスを経ずに国家という強大な権力を行使することであり、到底許されないものであるというわけです。

 この論に則ればこの事態を引き起こした主体は何らかの責任を取るべきであるのはいうまでもありません。

 その主体が安倍政権なのか、それとも財務省なのか?という論は少し脇に置きましょう。

 「財務省も安倍政権の下部組織じゃないか!トップは責任を取るためにいるんじゃないのか!」というのが至極正論。私もそう思いますけれどもね。

 こうやって考えていくと今回の事件がいかに”ヤバイか”というのは、政治論的には明らかなのであろうと思います。

国家は暴力を有するという事実と畏敬

 確か石破茂議員が昔、民主党政権時代でしょうか?国会質疑で「民主党の政権の皆さんは、もう少し国政というものに対して畏敬の念を持つべきだ」というような発言をしていたことを思い出します。

 これは政府という統治組織、権力組織に身をおいているのだからその怖さをしっかりと認識するべきである、その上で権力の行使には慎重になるべきだという戒めの言葉でした。

 しかるに安倍政権はいかがなものか?森友文章改ざんを国会質疑ではぐらかしている間に、じつは安倍総理自身が報告を受けていたという報道もあります。

 もしくは「決められる政治!!」といって国会の与党の数を頼り、十二分に審議が尽くされていないにもかかわらず強引に物事を推し進めたという前例もあるでしょう。例えばTPPに関しては確実にこれは当てはまるわけです。

 いかに外交が政府の専権事項であっても、その外交によって受ける国内的影響を国会で説明する義務はあったはずです。バカな与党は国会で批准してしまいましたけれどもね(笑)

 

 そして国家というものへの畏敬の念、畏れ、怖さという認識は国会議員や政治家、政府だけでなく国民もその認識があまりにも足りていないのではないのか?と思うわけです。一言で申し上げるのならば平和ボケと言えるかもしれません。

 特にネトウヨや安倍支持者は軍事的安全保障や国際情勢に対しては「日本人は平和ボケ!」と言うくせに、自分たちは平和ボケしていないと認識していますが、上述の論が正しいのだとすれば彼らも十二分に「平和ボケ」なのです。民主制国家の国民として。

 

 そしてこのような事実、つまり「国家の統治には、その根底に暴力が存在している」という事実は国家の振る舞い方で少なくない国民の運命が左右される、時と場合によっては死にまで追い込まれる可能性すら十分にあるという”事実”を思い出すべきでしょう。

 民主制国家の主権者の1人として。

 

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P.S

 筋トレで大忙しのヤンであります。毎日毎日よくやるもんだ、と我ながら思います(笑)アラフォーにもかかわらず・・・と言われるかもしれませんが、自分の体が変わっていくのは日々楽しいものであり、本日も記事を書いた後にジムにいくというスケジュールです。

 だいぶ体も変わってきましたので、きっと6月くらいにはまた画像をアップする気がします。ええ、単なる自己顕示欲、承認欲求でしょう、そうでしょう。いいんです(笑)

 

 話は変わりまして・・・進撃の庶民で管理人の1人をしたり、もしくは当ブログにて言論を吐いてみたりしているわけですが、他にもなにか出来ることはないのだろうか?と最近は考える日々。例えば何かの勉強会に参加しても良いでしょうし、講演に行ってみるのも良いかもしれません。もしくはこの界隈の人達でオフ会をしても良いかもしれません。

 まあ、端的に言って普段のリアルでは政治会話なんてほとんどしないので、リアルでも何か出来たらいいな、と思っていたりします。

 それでなにかが変わるか?と言われれば「知らん」としか答えようがないのですけれども、そして単にリアルでの政治会話に飢えているだけという可能性もありますが・・・(笑)

 何か「これやってみたら?」というアイディアでもあれば、コメ欄に書いていただけると幸いです。

 

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