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2015年12月28日

UFO事件考察 風の又三郎編

今度は賢治のもうひとつの代表作、風の又三郎へのオマージュとしてUFO事件を考察してみる

14話でUFOと共に森の中に現れた凉子を見て、子供達は宇宙人では?と疑い恐れる
これは三郎が強い風と共に現れ、風の精霊又三郎では?と疑い恐れられたのと似た構図だ
ただ凉子は三郎のような初対面の転校生ではなく、よく知っている担任の先生だ
子供達は動物的な本能で、このときの凉子の異質を感じたのだろうか?

風の又三郎には三郎はただの転校生だとする説、又三郎が三郎に化けていたいう説、
さらに又三郎がよそ者の三郎に憑依していたという説があるそうだ
このとき麓郷によそ者は凉子しかいない
もうひとりのよそ者の雪子は東京におり、純と蛍は五郎の子なのでよそ者ではない
ここでは憑依説を採用するが、いったい何者が凉子に憑依したのだろう?

自分は蛍のキツネを疑っている
昔からキツネやタヌキは人を化かす森の精霊的な存在だし
キツネが不在の12話〜23話の中にUFO期間はスッポリ収まるからだ

また、凉子があのシーンで幸せそうに歌っていたのが三百六十五歩のマーチという
行進曲だったのは、トラバサミで左前足を失ったキツネが久しぶりに両足で歩けるのが
嬉しかったからだと思うのだ
あのUFOはキツネの霊体のようなもので、一部が凉子に憑依して飛び去ったのではないだろうか

もう、キツネだと決めつけて考察をすすめていく

キツネは大好きな蛍と遊びたかったので迷子事件を起こしてしまう
あの夜のUFO見物は凉子狐のほうから誘ったのだ
大人達の捜索で発見できなければ、霊になった蛍と永遠に森で遊んだかもしれない

風の又三郎でも、子供達は三郎と遊ぶことで死の危機に直面する
キツネや三郎は自然の象徴であり、自然は人間に恵みをあたえるだけではなくとても危険なもので
子供達は遊びを通して、それを学ぶのだというメッセージかもしれない

純は旧の七夕の夜に寒気があったのだが無理をして祭りにでかける
(寒気がしたのは不思議な雨に追いかけられたからだがそれはまた別の機会に考察する)
無理をしたのは凉子に会えるかもしれないと思ったからかもしれない
外灯の下にポツンと座る凉子は寂しげというか、いつにも増して様子が変だ
以前は青や紺の自然色の衣装が多かったと思うが
この夜は真っ赤なTシャツ姿だ(お稲荷様かよ!)

「純君は蛍ちゃんを信じてあげたの?信じてもらえないって…」
凉子狐の巧妙な誘いだろうか?
純は「僕にもUFOを見せてください…」と、応じる

凉子が消えるシーンは、嘉助が嵐の山中でガラスのマントを着た三郎を幻視した場面に似ている
インタビューで演出の杉田成道が語っていた
「ここは風の又三郎で…」は、このシーンのことかもしれない

台風の日に三郎は転校して去り、UFOと共に凉子も転勤して去る
嘉助たちが幼さを卒業することで永遠に三郎と遊ぶ機会を失ったように
少しだけ大人になった純と蛍はもう、あの夏のようにUFOを見ることはないのだろう





 
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