東京メトロ銀座線に浅草から渋谷へ向かっている。
浅草で角打ちをし、サッポロエビス生ビールを2杯飲み、ほろ酔いである。
ふと中吊り広告を見ると、
ハイボール、スコッチで。
その「ひと言」でうまさは変わる。
というキャッチコピーとともにオダギリジョーがジョッキのハイボールを片手に満面の笑みを浮かべている。
手にしているスコッチは何だろう?と見てみるとホワイトホースだった。
その隣りに缶入りのホワイトホースハイボールの写真。
ハイボール、スコッチで。
その「ひと言」でうまさは変わる。
それは真実である。
僕は「スコッチ」というニックネームでウイスキーマエストロとして活動している。
先日はエジプト考古学者のエマージング・エクスプローラーに作ったラフロイグハイボールを褒められた。
曰く、「実はラフロイグは苦手な方なんですが、羽山さんが作るのは美味しいかな?と思って頂いたら、めっちゃ美味しかったです。ちょっとびっくりしました」
とのこと。
僕がつくるハイボールはそんじょそこらのバーテンダーさんに負けない自信がある。
なぜなら、スコッチに注ぐ情熱が圧倒的に違うからだ。
特に一番好きなラフロイグ10年に関していえば、ラフロイグ10年を損なわないように最高のパフォーマンスが発揮できるようにその場で炭酸を注ぐスピードや量を調整している。
目の前の人に美味しく飲んでいただくために今できること全てを注ぐ。
それは一人一人違う。
決して大量生産できない。
缶入りになんかできないのだ。
そんな矜持を隠しもちながら、ウイスキーマエストロをやっている。