テーラー&カッターのスーツが忘れられず | Genuine Savile Row(本物の背広)のブログ

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スーツの解釈は様々です。

このブログではオーダー(カスタムメイド)スーツの話題を中心に私なりの見解を述べていきたいと思っています。

以前、テーラー&カッターのジャケットを羽織ってみたことがありました。その時は特徴的なジャケットのカッティングにばかり気が行ってしまい、スーツとして見ることができていませんでした。

 

スーツとして着たらどんな感じになるのだろう、とウェブサイトを手あたり次第に調べましたが、3ピースの画像はなかなか見つけられません。そこで、これは自分で着るしかない、と少々遠方ではあるのですが、またイセタンメンズに行ってきました。イセタンメンズには10以上のブランドの型紙がありますが、狙いはテーラー&カッター一点。

 

さて、パターンオーダーですので、まずサンプルの服を着ます。店員さんに勧められたサイズのものを着てみると、

 

ジャケットは着丈を-2cm、袖丈を右-0.5cm、左-1.5cm、ベストは身幅を数㎝アップ、パンツは膝幅を少し絞る程度の微調整でジャストフィット。

 

 

ベストも裾回りが非常にシャープです。フロントボタンは6つ5つ掛けでVゾーンは狭いです。襟の有無は選択できます。

 

3ピースが前提となっているようでパンツの股上は深め。体感上28cm以上はあるかと思います。

シルエットは膝から下が完全なストレート。股下を長めに取ればセミフレアくらいに見えます。裾幅は23cm程度だったかと思います。

 

 

フレアの袖先はダブルカフスのシャツを想定しているのでしょうか。

 

 

ハンガーにかけたたたずまいもオーラがあります。

カッタウェイフロント、拝みボタンの1つボタン、極端にフレアな袖先。

 

 

本水牛ボタンは専用品だそうです。本切羽はオプション。

フレアな袖やカッタウェイのフロントは、堅い仕事の方は標準的なものに変更されるそうです。個人的には、ここは活かさないとこの型紙の意味がないような気がしますが。

 

 

こんなものも見つけました。同じ型紙で作ったコットンのジャケット。マリンブルーが鮮やかです。

 

貝ボタン(高瀬貝?)はオプション。店員さんは黒蝶貝も落ち着きがあっていい、とおっしゃっていました。

 

 

 

この型紙、通常のスーツやジャケットもいいですが、フォーマルウェアを作ったらさぞかっこいいだろうな、と思っていたら、店員さんがイメージ通りのものを着てらっしゃいました。

ミッドナイトブルーの無地にピークドラペル、ボタンカバー付き。

どうやらテーラー&カッターの主担当の方にお会いできたようです。

 

行きつけのお店のスーツとは別に、1着は持っていたい、そんなスーツブランドでした。