彼らが本気で編むときは、 | MusiCinemania by Uzo★mUzo

彼らが本気で編むときは、



英題:Close-Knit

映画2017/02/25
CD2017/09/06

監督・脚本 荻上直子
音楽 江藤直子
イメージソング True Colors/ゴスペラーズ

出演 生田斗真、桐谷健太、柿原りんか、
込江海翔、田中美佐子、りりィ、ミムラ、小池栄子、
門脇麦、柏原収史、江口のりこ、品川徹、高橋楓翔

(あらすじ)

トモ(柿原)のシングル・マザーのヒロミ(ミムラ)が
仕事を辞めて男の元に行ってしまった。
以前にもあったことで、
トモは叔父のマキオ(桐谷)を訪ねて世話になる。

マキオはトランスジェンダーのリンコ(生田)と
暮らしていた。

トランスジェンダーである彼女にとまどいながらも、
トモは母性豊かで優しいリンコに心を開いていく。

(感想)

現実性のなさが荻上の持ち味だけど、
こういう題材を扱うなら、これではダメだと思う。

メルヘンにするにはまだまだ時間が必要な題材。
オネエタレントが人気になっているからって
見当違いも甚だしい。
あの人たちは特別で特殊だもの。

もっともっと凄まじい
いじめや差別、偏見があるはず。
それは多分、ずっとずっと
どうやっても消えない。
甘いよ、甘い。
この程度の気合でこんな題材を扱うのは
絶対良くない。浅はかだ。

文部科学省選定作品になっている時点で、
リアリティのなさは保証されたようなものだけど。

リアリティがあったのは、
柿原の生意気さ加減と、

リンコの母・フミコ(田中美佐子)
「あたしは自分の娘がいちばんかわいいから
あの子を傷つけるヤツは許さない」
フミコの夫・ヨシオ(柏原収史)
「その言い方、ヤクザみたい」

と言うやり取り。
その顔つきから、本人にヤクザ性があることがわかる
田中だからこそのリアリティ。
そこからは、子を愛する母というより、
モンスターペアレントさを感じて、ゲンナリした。

自分が知る限り、
性同一性障害者でリンコのように穏やかな人はいない。
手術をした人はホルモンのバランスが狂い、
物凄く険しい顔をしながら、
情緒不安定な状態で、
表には出て来られない仕事をしている人がほとんど。
ヘルパーしながら、
自分の煩悩を投影した108本の男根を編んで…
なんて生き方が許されている人なんていない。
子供をかわいいと思える余裕がある人なんて極少のはず。

この映画に性同一性障害者が共感するとは思えない。
適当なことはいい加減にしとけ、荻上。
♪True Colors をイメージソングにするのも安易。
(本編では流れない)

トモの友人・カイのエピソードや、
育児放棄、産みの母と育ての母、母と子の在り方などの
エピソードをうまく織り込んだ脚本ではあったし、
流れるような展開に時間が経つのは早かったけど、
主軸となるリンコのエピソードに嘘くささを感じてしまったので
どうしようもない。
性同一性障害者の実像を知らなければ、
いい映画だと思ったかも知れない。

生田のチャレンジ精神は称えたい。

名女優になりつつあったりりィの遺作。
いい味を出す人だったなぁ。合掌。

映画オフィシャル・サイト



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