「だって…こっちは…もう~~???」
藍子をからかうように順子。藍子に麦茶の入ったグラスを渡しながら…。
「バッカねぇ~。簡単なこっちゃない。そういうときは、アンタから…なに…するしか…ないんじゃな~い。」
「いや…。だって…、だって、だって…。前…、それで失敗してんのよ。私~。」
順子に迫る藍子。
「まぁ…、そりゃ…前の人は…。ねぇ~。何とも…。…くっ。」
「そこで、笑う~~???」
「いや…アンタにしては、良くああいう人に惹かれたなぁ~と。恒夫さんと全く真逆じゃん。」
ベビーベッドの絢のタオルを直しながら順子。
「…だって…、もの凄い…結婚願望…あったもん。この人なら着いて行ける。…って、思ったから…。私から…。」
「…で…、結局は…、思いっ切り…マザコン。」
絢の頭を撫でながら微笑む順子。
「あれには…、恐れ入ったよね~。まさか…。だから~。」
「な~に言ってんの。敏だって、あんたらの事、今か、今かって、待ってるのに。大丈夫。恒夫さん、単に恥ずかしいだけだと思うよ~。藍子の事、大切にしたいんだよ~。アンタから。ねっ。じゃなかったら、発展しないじゃんよ。あんなイケメン。勿体な~い。」
麦茶を一口順子。
藍子、
「テヘヘ。」
「ふっ。…ったく~。」
碧銀行中央支店、食堂。
お昼の弁当を食べながら麻美、
「ん~。かっわいい~。」
「ま~た、見てるか、おばちゃん。」
行員同僚の坂崎華穂。
「かかか。でも…かっわいいよね~。ほ~んと。麻美~。」
同じく同僚の伊丹静香。
「うん。毎日見てても飽きないわ。」
「ねね、どっち似なの、ママ似…???それとも…パパ似???」
華穂。
「ん~~。どっちかと…言えば…。ママ似…???お姉ちゃんに似てるかな~。食欲は…パパ似だって…。かかか…。ママが言ってた。」
「ふ~ん。麻美のお姉さんって、どんな顔だっけ…???」
静香。
「え~っとね。これ。」
「わぁ~。綺麗。…で、でで、麻美の…お義兄さんって…???…あっ、ごめん…。」
「あははは…。いいよ、大丈夫。え~っと…、あっ。多分、私のには…ないや。」
「ねね、大ニュース。大ニュース。」
いきなり弁当を持ってテーブルに着いた小暮美津。
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。