粋で可愛げのある大人の着姿のお手伝い。
金沢のナツメミヤビです。
5月最終の週末はきものカラーコーディネーター講座コーチコースの最後の講座でした。そして晴れて、KICCA認定のきものカラーコーチとなりました。
合わせて受けた上級試験も実は初級からおさらいしていて、最後のプレゼンも準備ギリギリと、ちょっとキャパオーバーな5月末。
そんなこんな、ばたばたした中での きものカラーコーチの誕生(^・^)
今後はKICCA(きものカラーコーディネーター協会)公認でワークショップの開催ができます。これまで私なりにお伝えしてきたコーディネートのコツだけでなく、理論的な色の学びをきものに落とし込んだ新しい切り口の「着物のコーディネート」をここ金沢でお伝えしていきたいと思っています。
「着付けのお客さまにドンピシャなコーディネートを提案したい」
「好きなバティック帯をよりステキにコーディネートしていただこう」
「好みに偏る自分の着こなしももっと広げて楽しみたい」
本格的にきものを仕事にしてから、絶対的に経験も勉強も足りないと感じて偶然見つけたのがKICCAの京都の講座でした。
私は美容師さんではないので、今から花嫁着付けやヘアメイクまでを究めるつもりはありませんでしたし、物づくりの方も和裁まで手を出すつもりもありませんでしたが、
講座に通って、色んな分野の方、着付けの先生、染織業の方、呉服屋さん、愛好家の方・・と出会うことで、自分の好きなこと、得意なことがクリアになってきました。
私の得意なことは「分かりやすく伝えること」。
糸や素材、文様の知識、着付け、手作り、セミナー講師、ウェブや誌面のデザイン。それに色彩学が今回加わりました。どれが突出しているわけでもありませんが、それが私のユニーク(独特)なバランスで「分かりやすく」伝えることにつながると思っています。
金沢ではまだなかなか学べないことを持ちかえることができたので、これからは自分の得意を生かして「伝える側」として活動の幅を広げられたらと思います。
これまでも行ってきた気軽で楽しいワークショップも今後も続けていきたいです。そしてもう一段踏み込んで、「センスアップできた!」と実感できるしっかり学ぶ講座もできるようになっていくつもりです。メニュー、内容作りはこれからしっかり熟成させますね☆
本来なら私のアイコンであるバティック帯を締めるべきですが(笑)、この日は試してみたい配色がありました。
「ペンタード配色」
似た言葉で「ペンタゴン」と言えば五角形のこと。五角形をしているアメリカ国防総省の本庁舎を指すこともありますね。
色彩でいうペンタードは色相環(虹の輪っかを丸くしたもの)を均等に分割した5色を使った取り合わせのこと。もしくは、均等に離れた3色(三角形→トライアド)+白・黒でもできます。
ここの説明がわかりやすいのでリンク→☆☆☆
色相(赤、青、黄といった色の顔。タイプ)が均等に離れた色を使うと、使う明るさや濁りに関係なくバランスよく見えるのです。
私のこの日のペンタード配色はオレンジ・青みの緑・紫+白と黒。
均等に3分割の3色(トライアド)+白・黒の2色でのペンタードです。
どうでしょう?バランス取れて見えるでしょうか?
(朝ごはんのバナナは無視してくださ~い)
実際のきものコーディネートは、色だけで考えるとダサくなるので、素材、イメージ作り、TPOも大切。(これは骨格スタイルアドバイザー講座で(洋服でですが)学んだことも実になりました。)
今回は真夏日も予想されたので、しじら(木綿)を選びました。色は黒。木綿ですから単衣の季節だけでなく通年いけますが、こちらは少し薄手で若干透けるので単衣の季節から夏も着ているものです。黒といっても凹凸があり、カラっと乾いた軽めの色なので、喪の感じや暑苦しさはありません。
帯は芯にカーネーションが描かれた紗に銀糸がきらりと光る名古屋帯。単衣の季節には夏帯もそろそろOKです。小さい部分から季節を先取りがよいのです。オレンジは着物では下手をすると昭和チックになるので、避ける人はいても好んで身に着ける方は少なく、人気薄ですが、あえてのオレンジにトライ!
黒対して、そこそこの分量のオレンジをぶつけることでダイナミックな雰囲気になります。私の派手目な顔に負けず劣らず、ぴったりのイメージになります(笑)これも講座で学んだイメージスケールからの発想。
帯揚げは青磁色。黒、オレンジと強めの色を少し和らげるために、白の混じった青みの緑を選びました。もっと濃い目でも私には合うのですが、少し疲れ気味でしたのでホッとする柔らかい色に落ちつきました。
紫の真田紐はオレンジの帯より濃く、深い色を。メリハリが出ます。半衿はきっぱりと白・・・ですが、膨れ織で柔らかい印象に傾けました。帯留めはクリアな白のストーン。全体に色を入れたコーディネートなので身体の真ん中に当たる位置で抜け感がほしかったのと、硬い素材感がここに一つあることで全体を引き締める役目もしています。(私が帯留めが好きな理由はこの素材感の対比効果なのです)
ハイ、ペンタード配色、完成!
ここまで来ると、履物とバッグも5配色の中でという手もありますが、手持ちの中のものはイマイチしっくりこず。講座のA4の入るバッグで、結構歩く予定だったので歩きやすい履物でと考えて、素な色の水草のバッグと同じ色をした竹皮表の下駄、ツボはオレンジ、鼻緒は印伝の黒と着物と帯から色を引き出して小さな面積でさりげなく合わせました。
いつもは写真のアップだけで解説少なめな私ですが、感覚だけでなく、実はいろいろ考えて合わせていたのです!(笑) この日は黒のしじらを先に決めていたので、オトナすぎず、私らしい色を入れて、季節に合った雰囲気で着たくて・・・と考えて、じゃあ一回法則から合わせることをしてみよう!思った私の頭の中のお話、でした^^
誰でも「理論を学び」「トレーニングすれば」できるようになるきものカラーコーディネートの楽しさ。これからはこんな風にもう少しブログでも描いていきたいと思いますよ♪(もちろん、キモは講座にて!)
最後の講座の後は、KICCAきものカラーコーディネーター講座、コーチコース2期のみなさんと鴨川の床での打ち上げ。
先生は白の綿麻着物に白地に茶と濃紺のバティック帯を締めてきてくださいました。エスニックなプリントですが、色えらびのおかげでイメージはとてもモダンでクリアです。
明るく白い背景の色に対し、濃色の私、ぱっきりと映えていますね。
日が沈み、暮れてゆくと背景の空は美しい瑠璃色に。
そうなると、淡い色のお着物の方がより映えて、黒の私は沈み、帯の色だけがくっきりと映ります。
色って面白い!
「全ての色には意味がある」
「センスの7割は知識で作られる」
「だめな色合わせというものはない、ただ、目的に合った配色がある」
自然の色、日本の伝統の色を尊重しつつ、きっちりとした理論を学び、自身の目も鍛え使える色を広げ、学ぶ講座でした。一緒にまなんだ皆さんの着こなしがどんどん変わっていくのを目の当たりにしたことも糧になりました。
皆さんのご活躍、再会を願い、これからも自分の勉強・トレーニングと伝えること。両方を続けていきたいと思います。
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浴衣シーズンももうすぐ。単発レッスン、半幅帯集中レッスンが気になる時期になりました。2~4人のグループなら500円お得です。着あわせのコツもお時間ある限りお伝えしますよ♡
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<6月のイベント情報>
6/16(金)~18(日)夏のよそおい展(物販) @あんてぃーく凛
6/16(金)うそつき衿作り講座 @あんてぃーく凛 ※満席
6/21(水)・23(金)うそつき衿作り講座 @自宅教室 ※募集中!
6/28(水)金澤BALI遊び @Spoon style
6/30(金)浴衣de煎茶席体験講座 @鈴風舎 ※満席
8/5(土)浴衣de煎茶席体験講座 @鈴風舎
それでは、今日もようこそ
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