ららの紙モノ屋

紙モノ屋を始めました

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いつから僕達はレジ袋が無料じゃなくなったと気付いたんだろうか

「有料?じゃあいらないよっ!」
隣のレジから大声が聞こえてきた。
何事かとスーパーにいる人達の注目を集めたのは、1人の怒れるオッサン。


「おやめになりますか?」


プロに徹して冷静に対処しようとするレジのお姉さんは立派。


「コンビニはレジ袋をタダでくれたぞっ!」


じゃあいらないよっ!って言った癖にオッサンはレジから離れない。


ああ、レジ袋代2円を払いたくないのか。


誰もがお姉さんを可哀想だと思ったに違いない。
買うのか買わないのか分からない客がレジ前にいる不幸。


背伸びをして中身を見たらカップラーメン数個とビールとパン。
また買い直すのも手間そう。


どうするオッサン!


その時レジは3台稼働していた。
私は前の人のピッ!ピッ!というバーコードの音を小気味よく聞いて、次だと他人事(だって関わりたくないんだもん)。



金も払わずレジ前で仁王立ちするオッサンの後ろにいる主婦達の顔は般若だった・・・・・・


どうするお姉さん!


「そうですよね、コンビニさんは無料でレジ袋をくれますよね。
おやめになりますか?」


お姉さんはオッサンを肯定しつつファイナルアンサーを促す。
後ろにいる般若顔の主婦達もオッサンのファイナルアンサーを待つ。


「小売店だって袋は無料だっ!」


華麗なスルーをするオッサンの対応に、お姉さんはレジ横の電話の受話器を取り上げた。


「4番レジお願いします」


お姉さんGJ。
あの幻の4番レジが開く?
夕方の混雑時でもなかなか開かれない伝説の4番レジが開通する!


奥から走ってくる4番レジ担当のお姉さん。
ここで人民大移動が始まった。


オッサンの後ろにいた般若達は揃って4番レジへ。
オッサン3番レジ占拠!


オッサンは3番レジを手に入れた。


後ろにいた人達に見捨てられたオッサンは少し動揺。


そんなに2円を払いたくないのか?
意地なのか?


さあ、存分にやり合うがいい。
オッサンVSレジのお姉さん


みんなが注目する3番レジ。


「そうですよね、小売店さんもレジ袋は無料ですね」


お姉さんはあくまで冷静。


そうだ。
だけどコンビニや小売店より品物が安いからみんなスーパーに来ているのよ。


「おかしいだろう?
ここだけ袋に金をとるのはっ!」


いやいや、昨今どこのスーパーも有料化してきている。
むしろおかしいのは今までその事を知らなかったオッサンだ。


「本当に申し訳ございません。
当店ではレジ袋は有料となってしまったんです」


お姉さん偉いなぁ、接客のプロ。


やい!オッサン!
レジ前に「レジ袋は有料です。2円です」って書いてあるだろーが。


ことの成り行きを見たくて、会計が終わってもゆっくりエコバックに品物を入れている人が多数。


だいたいレジのお姉さんに文句を言っても仕方が無いじゃん。
あの伝説の「責任者を呼べ」をやらないと!
やるの?やるの?
2円でそれをやっちゃう?


オッサンは財布を出した。
オッサンはレジ袋を手に入れた。



「いらないよっ!」って言った癖に。




お姉さんはオッサンを倒した。
2円を手に入れた。


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私はあっけない戦いを見終わってモヤモヤ。
だってあのオッサンは普段着だった。
きっと近所の人よ。
なんで今までレジ袋が有料だってことを知らなかったんだろう?


はっ!


その鍵はあの買い物籠にある。
中身はカップラーメンとかパンとか。


2円を払いたくなくて怒鳴るようなオッサンは、奥さんに逃げられたに違いない。
今までは買い物全てを奥さんがやっていたんだ。


だから知らなかった。
だからイライラしていた。


みんなを広間に集めてくれ。
謎は解けた。



いやいや、もしかしたら今までは大会社の社長で買い物はお手伝いさんがしていたのかもしれない。
けれど会社が倒産して、今日初めてスーパーに来たのかも。


2円をケチりたくなる程に貧しくなってしまったのかもしれない。
貧しさ故の虚勢だったのか。


私は今日の日を「レジ袋の悲劇」と名付けて心に刻みつけることにしようと思う。


1度有料化したものは、もう2度と無料にはならない。


確かにレジ袋が無料だった時代はあった!
あの輝かしいレジ袋無料時代がいつから暗黒の有料化時代に変わったのか、そんなことはどうでもいい。


過去の栄光を懐かしがっていても前には進めないから。
ただの懐古厨になってはいけない。
私達が本当に備えなければならないのは、これから来るであろうレジ袋3円、5円、10円時代だ。


いついかなる時もエコバックを持ち歩くことを忘れてはならないのだ。
エコバックさえ持っていれば幸せ。


諺にもあるでしょ。
備えあれば嬉しい(違


2円に泣いてはいけない。
エコバックで時代に勝つ者こそ勇者。



ちなみに私は甘党だから、砂糖1本じゃ足りなくて「もう1本ください」と言って「10円ね」と返されて泣いたことがあります。


バッグに砂糖を入れて持ち歩く日々が始まりました。


苦いコーヒーには我慢ならない。
そんなときにバッグには砂糖が!


備えあれば嬉しい!



オホホホホ


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