逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

カウンセラーの適性

カウンセラーの適性にはどんなものがあるんでしょうか。

 

大学院でよく論じられていましたが

抽象的すぎて私にはよく分かりませんでした。

 

 

私が個人的に思うのは
「人が好き」であること。

 

 

どんなにスキルが高くても

 

人と関わることが苦手だったり
人間不信で批判的な見方をしすぎたり
カウンセラーという立場上だけの関わりで形式的すぎたりすれば

 

クライエント側はのびのびと語れませんよね。

 

 

クライエント側は人間不信で当たり前。

でもカウンセラーまでそうであったら…

 

ハリネズミのジレンマでカウンセリングが進みませんね。

 


クライエント側は針を出していて当然。

でもカウンセラー側は針を出さずに

痛くても近づいていくしかないんじゃないかと思うんです。

 

カウンセリングで高い金額をもらうのは
カウンセラー側が少し近づいて、この痛みに耐える分なんですから。

 

 

自分を守ってばかり
高見の見物
弱い者いじめ…

 

そんなカウンセラーがクライエントの役に立てるのだろうかと思います。

 

 

 


もうひとつは
「高い自分のコントロール力」

 

カウンセラーは余裕がなければいけない。

余裕がないとスキルがあっても

カウンセリングの効果は上がりづらい。

 

つねに余裕をつくる努力が必要だと考えています。

 


特に健康度が高く知能が高いクライエントさんに対する場合

カウンセラーは気分がよくなければいけない。


気分が良くないと


エネルギーの高い人の沢山の情報を処理できない。

クライエントさんの長所を見つけづらい。
クライエントさんの不安に巻き込まれたり
カウンセリングが真面目になりすぎたりします。

 

 

カウンセラーも人間ですから
自分の人生にも色んなことが起こります。

 

でもカウンセリングの時だけは
気分をよく保つために調整をしなければいけません。

表向きに気分が悪いことを隠すことだけでは十分ではありません。

 

これがすごく難しい。

 



カウンセリングを続けながら

人間の弱いところや悪い部分を沢山見ながらも、人を好きでいること。

 

自分の人生を送りながら

自分のコントロールをし続けること。

 

これがとても難しいことなので

 

カウンセラーは
誰にでもできる仕事ではないと思っているんです。

 

 

 

さらに

愛される人間性を持っていること。

 

 

私が実際会った数十名の臨床心理士

ネットで見た多くのカウンセラーのブログの印象だけで言わせてもらうと


傾聴のスキルや
自分の流派の知識
最近流行ってるアドラーの教えなどで
カウンセリングをなんとかしようとしてるような気がします。

 


 

誰にでも経験あるんじゃないでしょうか。

 

正論なんだけど、嫌な人だから
「おまえに言われたくない」
と思ってしまうこと。

 

知識やスキルだけのカウンセラーは
クライエントに

こんなふうに無意識に思われてしまったら

カウンセリングの目的は達成できませんね。

 


同じ言葉でも説得力が重要ですよね。

 

好意的に思えない相手の言葉は入らない。

 


私も人間性が良いかは別として


「おまえに言われたくない」
と思われないように

 

クライエントさんの信頼を得られるように
愚直に接し続けて

 

クライエントさん以上に
ずっと苦しんで努力を続けて
私の背中を見てもらおうとしています。

 


まだまだなところもあるけどずっと努力を続けています。

 

 

 

最後

 
「奉仕の精神を持たない」

 

 


奉仕の精神はいらないなんて
クライエントさんに気持ちがないのかと思われるかもしれない。


でもそうじゃありません。

 


私のクライエントさんに対する情熱は大変なものですが
「奉仕」ではありません。

 


私はお金を頂いています。
無償ではありません。
私も助けてもらっていてお互い様なんです。

 

 

それに私が
一生懸命クライエントさんのことを考えるのは
「奉仕」ではなく

 

クライエントさんが救われることが自分の喜びだからです。

 

すみません。
自己中心的な考えですね。

 


一緒にするなと言われるかもしれませんが

 

お母様は
我が子が苦しんでいる姿
見ていられないですよね。

 

自分が代わりになりたいと思ったり
早く何とかしてあげたいと思ったりしますよね。

 

私も

クライエントさんに同じ感覚を持っています。

 

高い共感性をもつ人は
分かってくれるでしょうか。

 

 

 

奉仕の精神は
自己犠牲が入りやすい。

 

本当に奉仕の精神でできる人は
もうお金にも十分余裕があって無償でやれる人
だけだと思うので

 

お金をもらっているのに
「奉仕の精神」は
カウンセリングの邪魔でしかないと私は思っています。

 

 

 

一般的に言われているカウンセラーの適正とは
違うことばかり言いましたが

 

私が思う適正はこれです。

 

カウンセラーのみなさんは
自分が思う適正はなんですか?

 

 

 

 

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