窓下有清風

窓下有清風(そうかせいふうあり)という文言は、暑い時季にはいかにも涼しげな感じを受けます。

 

文字通り、窓の下には涼しい風が吹いているということです。

 

その出典は以下の漢詩になります。

 

『消暑』 白居易

 

何以消煩暑 (何ヲ以テ煩暑ヲ消サン)

端居一院中 (端居ス 一院ノ中)

眼前無長物 (眼前 長物無ク)

窓下有清風 (窓下 清風有リ)

熱散由心静 (熱ノ散ズルハ心ノ静ナルニ由リ)

凉生為室空 (凉ノ生ズルハ室ノ空ナル為ナリ)

此時身自得 (此ノ時 身 自ラ得タル)

難更与人同 (更ニ人ト同ジウシ難シ)

 

目の前に要らないものがなければ、窓の下に清らかな風を吹いていることに気が付きます。

心の持ち方で暑さも凌ぐことができるということです。

部屋の中が雑然として物で溢れていなければ涼しく感じられます。

 

白居易の考えによれば、涼を感じるということにおいても、日頃からの心掛けが重要であるということになります。

エアコンのスイッチを入れれば、涼が得られる時代とは趣が異なります。

 

時季的に、暑さもあと少しで終わりが見えてきました。

もう暫くの辛抱です。

nagae-ke京町家 中江家住宅

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