時には、旅の日常

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晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-08~西教寺 紅葉に染まる名刹 ②

2018-01-06 09:38:14 | 近畿/日本
 名刹・西教寺の、晩秋の風情漂う境内を巡ります。

 <<晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-07>

 境内を見守る、西教寺中興の祖の廟まで上ってお参りをしてから、再び秋の色彩に染まった境内を訪ねます。

 降りかかる陽光で、炎の如く透けた紅葉を纏ったモミジの大木の、見事な輝きに感動しました!
 琵琶湖を見渡しながら、静かに佇むお堂の風情を楽しみ、モミジのトンネルの参道に見送られて辞去した、近江路・湖西の古刹参詣でした。

 <西教寺>(公式サイト)
 <西教寺>



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 西教寺の本堂の脇から、一筋の石段がひっそり、更に高台へと続いていました。

 石垣を土台とした白壁の塀に挟まれた、この石段に誘われるように、一歩一歩上ります。
 見た目の印象に反して、傾斜はそれほどキツくはありませんでした。



 石段を上りきった場所に建つ、「御廟」。
 こじんまりとした佇まいながら、翼を広げたかのような、躍動感を感じさせる屋根を戴いています。

 御廟は、西教寺の宗祖である中興の祖、真盛上人(しんせいしょうにん)の墓所です。
 紅葉を愛でる人出で賑わう、石段下の境内とは打って変わって、訪れる人も疎らな、御廟でした。



 御廟へのお参りを済ませて、踵を返します。

 石段の周囲に茂る木々は、青々としていますね。
 石段下の境内にある、モミジの色付いた葉が、垣間見えます。

 石段の落葉も、いい雰囲気。



 本堂へと歩いてきた時に上った石段に覆い被さる、色付いたモミジを、今度は俯瞰のアングルで鑑賞。
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 陽の光の当たる塩梅が絶妙で、燃え盛る炎の如き見事な輝きに、思わず足を止めて、見とれてしまいました!
 寺の建造物とモミジとの取り合わせというのも、本当によくマッチし合うものだと、改めて実感しました。



 紅と黄との、素晴らしいグラデーション(一部に明るい緑も)。
 バックの青空一面に散りばめたかのような、無数のモミジの葉の散らばる様子には、ただひたすら感動するばかり。
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 ひと際太い幹(枝?)の描くアーチと、葉と同様バックの青空に細かく描き込まれた、繊細な枝との対比も素晴らしく、見つめれば見つめる程引き込まれてしまった、絶景です。
 明暗のコントラストが醸し出す、錦秋の風情の眺めを、心ゆくまで堪能しました。



 濃淡のグラデーションが描き出す立体感と、陽光を通して透けるような輝きとにすっかり魅了されてしまい、ここから立ち去ることができませんw
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 これ程躍動感に満ちた紅葉を目の当たりにすることも、これまでなかったように思えました。
 参道から本堂へと、石段を登る時とは、同じ木なのに、全く異なる印象となった眺めです。
 光の当たり方ひとつで、風景がガラリと変わる、驚きの美しさでした。



 先程、石段から見下ろしていた方向へ回り込んで、燃えるような輝きを披露してくれた同じ木を、今度は光の当たる方向から眺めてみました。

 先程の、光の透過する美しさから、光に映える美しさを、今度は眺めることに。
 同じ木とは思えない程に、印象を異とする眺めに、ここでも大いに驚きました。



 石段を下りた傍らに建つ、宗祖大師殿。
 風格のある、どっしりとした構えのお堂です。

 この宗祖大師殿の周囲にも、所々葉を紅に染めるモミジが配され、秋の深まりをしみじみと感じさせてくれます。



 淡い色彩に色付いたモミジが枝垂れる、晩秋の宗祖大師殿の眺め。
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 モミジの葉形が一葉一葉、クッキリと見て取ることができる見事な眺めに、ここでも感動。
 古風な門に被さる情感の素晴らしさに、見とれずにはおれません。

 境内の立ち寄る所悉く、足を止められてしまう、西教寺です。



 宗祖大師殿の門を背にして、琵琶湖を見渡す、広大なパノラマを一望。
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 ここから望む琵琶湖は、小さな南湖の部分ですが、それでも大河の如く、雄大さを感じさせる眺望です。
 琵琶湖越しには、標高432mの「近江富士」こと三上山が聳えている様を、正面に捉えることができます。



 見事な枝振りを見せる、モミジの大木。
 宗祖大師殿の門前近くで、堂々として、シッカリ根を張っていました。
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 参道の反対側に生えている、別のモミジが伸ばす枝にも繋がって、幅広の素晴らしい紅葉の景色を堪能。



 総門から境内への参道を覆った、モミジのトンネルを、外側から俯瞰します。
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 モミジの樹の下から眺めると、まだまだ色付いた葉を樹上に多く見ることができましたが、高い位置では、大半が既に葉を落としていたのですね。
 剥き出しとなった、細い枝の様子もまた、晩秋の風景の一コマです。



 西教寺へ訪れた時、最初にくぐった総門前へと戻り、振り返って素敵なモミジのトンネルを、目に焼き付けます。
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 西教寺へ到着したのは、正午より半時間程前でしたが、境内の紅葉に魅了されて、2時間以上滞在していました。
 参道を往く人の姿も、訪れた時よりも疎らとなり、落ち着いた情景を取り戻していた参道です。

 深まる秋の情景に彩られた境内に魅せられた、西教寺へのお参りでした。
 この落ち着いた佇まいを見納めに、素敵な境内を辞去します。

 <晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-09>>



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2 コメント

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Unknown (タヌ子)
2018-01-12 01:13:29
まさに『炎』という表現がぴったりの貫禄のある紅葉ですね。
紅葉が一番似合う風景はやはり日本の寺院だと思います。
西洋のお城や教会は紅葉は似合わないし、日本以外のアジアの色彩豊かな寺院では紅葉の美しさが映えない気がします。
それにしても紅葉の枝ぶりの見事なこと!
絵心皆無の私でも絵筆を取って見たくなる枝ぶりです。
タヌ子さん。 (taろう)
2018-01-12 23:33:38
日射しを浴びたモミジの紅葉は、本当に燃えているかのようなリアリティを感じて、その美しさに止めてしまった歩みを、中々再開することができませんでしたw
確かに、外国のカエデとは異なる風情を感じる、日本のモミジだと思います。
日本の寺院の、控えめでシンプルな意匠が、紅葉の鮮やかさを一層引き立てて、日本の秋の風情として、多くの人の琴線に触れてきたのでしょうね。
紅葉もさることながら、黒々とした、節くれだったような枝振りもまた、モミジをジックリ鑑賞する時の魅力の1つなのだなぁ、と実感しました。
見れば見る程、枝振りの躍動感の虜となっていましたw

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