家を決める最初と最後は、資産価値で測れないところ。庭木を見て思うこと。


キッチンの窓から観る紅葉がわりと最高です。
お隣さんの外壁のおかげでもあります。焼杉張りありがてぇ。
 
剪定・防虫・追肥などの手入れもしなければいけないし、落ち葉掃除も大変だけど、
季節折々の美しい花や紅葉を見るたびに、この家を買ってよかったなぁと感じる。
 
 
思えばこの家を買うことに決めた要因は、大してきれいでもない庭。
(リノベの諸条件を満たした上で)桜の木と夏みかんの木、庭の納屋の雰囲気が背中を押してくれました。

桜の木。蔦も絡まって、かなりの年月を感じる。
 
 
中古住宅を買う上で肝心なのはもちろん家の躯体や間取りといった内面でしょう。
だけど最初に物件を印象づけて、最後に購入の決め手になるのは、庭木も含めた外構・家全体の雰囲気なことが多い。
 
僕自身この家にたどり着くまでに不動産をずいぶん見ましたが、物件サイトの写真を眺めて、実際見に行ってみようかなと思った決め手は「外見がなにか引っ掛かった」というのがほとんど。
家としての佇まいが琴線に触れた、とでも言い換えればいいのか。
 
その”琴線に触れる佇まい”が「とにかく新品ピカピカ」なのか「無駄のないモダン建築」なのか、「プロヴァンス風(の塗り壁風な外壁)」なのか「重厚な日本家屋」なのかは個人の価値観しだいだけど、僕にとっては庭木・外構含めの「土地に同化しそうなまでの馴染み具合(=ボロさ)」がそれでした。
この家はそういう面でとても気に入ったのでした。
 


庭の納屋。なんでか惹かれた。

 
 
けっきょくのところ資産価値に換算できない外観とか(築年数はさておき)、雰囲気で決めるというのが、やはり人間は視覚から入るんだなとわかって面白い。
 
 
 
土地を買ってから作っていく注文住宅では、予算繰りで外構が後回しになるのはよくある話。
逆に建売はシンボルツリーを植えたり、外構に気合が入っています。
プロバンス風ならプロバンス風で、玄関照明などにもアンティーク感があるやつを持ってきたり。
 
最初と最後は外観で決める傾向があるっていうことの証明ですね。