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「私の車はASV割引(自動ブレーキ割引)が使えるの?」適用基準を徹底解説!


2018年1月から導入された、自動車保険の新たな割引制度「ASV割引 ※1(自動ブレーキ割引)」ですが、残念ながら自動ブレーキ(AEB ※2)が付いたすべての車に適用されるわけではありません。

ASV割引(自動ブレーキ割引:以下本文では「ASV割引」と記載)の適用には、保険会社規定の条件に当てはまる必要があります。実のところ、この規定がとてもわかりにくく新車で購入した自動ブレーキ付きの車でも適用外の車種があります。

この記事では、ASV割引の適用基準について解説し、具体的なASV割引の可否チェックの方法をご紹介します。なおASV割引と重要な関係性がある「型式別料率クラスの見直し」についても併せて解説します。

現在乗っている車、これから購入する新車中古車のASV割引適用の可否を理解して、より良い自動車保険を選ぶための参考にして下さい。

※1:ASVは、「先進安全自動車」の英字表記、「Advanced Safety Vehicle」の略称です。
※2:AEBは、自動ブレーキの正式名称「衝突被害軽減ブレーキ」の英字表記、「Autonomous Emergency Braking」の略称です。

ASV割引適用の3要件とは?

ASV割引は、次に挙げる3つの要件すべてを満たすことで9%の割引が適用になります。

① 自動ブレーキ搭載の車であること
② 自家用乗用車であること
③ 適用の型式であること

順に詳しく見てみましょう。

① 自動ブレーキ搭載の車であること

ASV割引は、自動ブレーキ付(AEB付)であることが、第1の必須条件です。

ASV割引という名称から、先進安全自動車に搭載される「急発進を抑制するシステム」や「車線逸脱警報システム」などの装置の同時搭載も必要と思う人もいるようですが、そこまでの要求はありません。

昨今は、国が推奨する「サポカーS」も話題に上ることから混同する人もいるようですが、自動車保険のASV割引に必要な先進安全技術は「自動ブレーキ付き」だけです。

② 自家用乗用車であること

個人法人の利用を問わずASV割引は、乗用自動車であることが第2の必須条件です。具体的には、以下の自家用乗用自動車3車種が適用になります。

「自家用普通乗用車:白地に3ナンバー」
「自家用小型乗用車:白地に5または7ナンバー」
「自家用軽4輪乗用車:黄色地に5ナンバー」

③ 適用の型式であること

ASV割引が適用になる型式の要件は、保険会社の説明を見ると、とてもわかりにくい表現になっているのですが、要約すると次のようになります。

自家用(普通 3ナンバー・小型 5,7ナンバー)乗用車は、保険始期日の時点で発売から約3年以内(発売された年度に3を加算した年の12月末までの期間)の新しい型式(※3)であることが条件です。

厳密には、次のようになります。

1月から3月までに発売された新しい型式の車は、「3回目の12月31日」までがASV割引の適用期間となります。

4月から12月までに発売された新しい型式の車は、「4回目の12月31」までがASV割引の適用期間となります。

※3:新しい型式とは、それまでに使われていない型式の意味です(未登録の型式)。

一例を挙げてご説明します。

「トヨタ アクア」は、トヨタセーフティセンスCの搭載車を選ぶと「自動ブレーキ付き」の「自家用小型乗用車 5ナンバー」です。

しかしこの車は、2011年12月の発売より2018年3月現在まで同じ型式で販売されており、既に6回の12月31日を経過していることから、たとえ新車を購入してもASV割引は適用外となります。

正直これだけでは、自分の車がASV割引適用なのか、わからない人の方がほとんどだと思いますので、適用の型式について重要なポイントに絞り、次の2つに分けてさらに解説して参ります。

第2項に「ASV割引」適用可否の調べ方、そして第3項に、新しい型式の「型式別料率クラスの見直し」を見ながら、ASV割引が約3年の適用期間になる理由を解説します。

だれでも簡単!「ASV割引」適用可否の調べ方

「私の車はASV割引(自動ブレーキ割引)が使えるの?」というご質問が多いのは、自分が乗っている車やこれから購入する予定の車がASV割引の対象なのかわからないからだと思います。

私も自動車保険に長く携わってきましたが、割引の適用条件が一般の人にこれほどわかりにくいものは、初めてだと思います。そこで具体的に「ASV割引」適用可否の調べ方をご案内して参ります。

車の型式がわかる場合

車検証やカタログなどから調べたい車の型式がわかる人は、当サイトの「型式別料率クラス一覧表」にて確認できます。

国産車各メーカーが販売した過去10年ほど前まで遡り調べましたので、発売より約3年ほどの期間だけ適用になる「ASV割引」なら、国産の新車中古車はこちらで確認できます。

2018年版:自動車保険料率クラス一覧「新車販売ランキング50車と過去10年販売計216車

車体番号がわかる場合

現在車を所有している人、または、納車前だが販売店に問い合わせれば車の車体番号がわかる人は、損害保険会社の見積もりシミュレーションから調べる方法でもわかります。

「SBI損保」の見積もりシミュレーションから具体的に見てみましょう。

SBI損保ホームページより、自動車保険の[無料見積もり]ボタンをクリック。別ウィンドウで開いたシミュレーション画面の空欄に情報を埋めていきます。(架空データでも大丈夫!)

3画面目に車両情報の入力があるので型式、または、車体番号の入力をすると適用の可否が確認できます。

【参考サイト】「SBI損保」自動車保険見積もりシミュレーション

新車中古車購入前で型式がわからないときは?

①販売担当者に確認する方法

新車の場合は、販売担当者に電話ひとつで確認することもできます。 ディーラーで保険加入していない人は、代理店型自動車保険の勧誘にさらされるかもしれませんが、担当者に聞くのが一番簡単な方法です。(担当者の知識不足で間違った回答もまれにあるようなので注意しましょう)

中古車の場合もショップの販売担当者に確認すれば概ね回答が得られると思います。しかし、車が決まってない場合、回答も難しいところです。 その場合は、以下の「グーネット」で調べる方法が確実です。

②グーネットで型式を調べる方法

新車中古車の情報を総合的に集められる「グーネット」には、国内外の各メーカーの車種を網羅した「ウェブカタログ」があり、型式を簡単に調べることができます。

調べ方は、以下のホームページにアクセスして次の順序でページを開き該当車両の型式を調べましょう。

例:グーネットで「ニッサン セレナ e-Power X」の型式を調べてみる

・メーカー・ブランドから[日産]をクリック!

・車種から[セレナ]を選びクリック!

・写真と発売時期を参照して「該当のモデル」をクリック!

グレード名を参照しながら[e-Power X]を探し、グレード名の右横にある「型式」のハイフン以下の英数文字が「自動車保険で必要な型式」です。

【参考サイト】グーネット:自動車カタログ・スペック|グーネット

ASV割引の適用型式を調べるのが面倒なら・・・

いちいち保険会社のシミュレーターでASV割引を調べたりするのは面倒だ!という人もいることでしょう。 そのような場合は、自動車保険の一括見積もりサービスが便利です。

保険会社の見積もりシミュレーターへの入力一回分の手間で、10社以上の自動車保険見積もりとASV割引の適用の有無も含めて対応してもらえます。

ASV割引について知識をもったら、あとは見積もりを集めて比較検討する方に時間を割いた方が良いかもしれませんね。

 新型式の「型式別料率クラスの見直し」とは?

自家用(普通 3ナンバー・小型 5,7ナンバー)乗用車の所有者で自動車保険加入者なら「型式別料率クラス」というワードを一度は聞いたことがあるでしょう。

この型式別料率クラスは、損害保険料率算出機構により毎年1月1日で見直しが行われており、過去3年分の損害保険会社の保険金支払いデータを反映し料率が決定されます。

実のところ「ASV割引」は、この「型式別料率クラス」の料率算定に実損害の割合が反映するまでの「暫定的な割引」という位置付けになっているため、第1項の③に示す「型式による割引適用の可否」の判定が必要になってきます。

新型式の料率見直し時期

新たに発売開始した新型式の車は、その発売日を起算して料率算定時期が決まります。

1月~3月発売の新型式の車は、翌年の1月1日が第1回目の料率クラス見直しとなります。4月~12月発売の新型式の車は、翌々年の1月1日が第1回目の料率クラス見直しとなります。

したがって新らたに加わった型式の車は、発売より3回目の料率見直しを経て過去3年分の損害データが反映した料率クラスになります。

ASV割引が適用されていた車は、3回目の料率クラス見直しを経るとASV割引の適用外となります。

割引がなくなることは、損するような気分になりますが、これまでもスバルのアイサイト搭載車、トヨタ自動車のセーフティセンス搭載車が、自動ブレーキ付きによる事故件数と損害の減少を示してきた通り、料率クラスも3回目の見直しまでにかなり下がることが分かっています。

自動ブレーキ付きでも料率クラスが下がらない車もある!

ASV割引が適用になる車でも3回目の見直し後に料率クラスが下がるどころか上がる場合もあります。

料率クラスは、ご存じのとおり「車両、対人賠償、対物賠償、傷害(人身・搭乗者)」の4つに概ね分けられ、それぞれの損害率を元に毎年見直され決定します。

2018年現在、自動ブレーキ付き車両は、著しく普及していますがその反面、そうした安全運転支援デバイスを好まないドライバーもいることと、車両価格の上昇を抑える理由から「ASVはオプション設定」としている車も少なくありません。

軽自動車やコンパクトカーの多くは、いまだに未搭載車の設定があります。通常、自動ブレーキ付きの車と無しの型式は同じです。

したがって、自動ブレーキ付きの車を買っても同じ型式に自動ブレーキ無しの車が多くあれば、損害の減少は一定量にとどまるため、型式別料率クラスが期待ほど下がらないこともあります。

これから車を選ぶ人は、できるだけ同一型式の車種の自動ブレーキが標準化されているものを選ぶと将来の保険料も下がると期待できます。また、同様に衝突回避能力の高い優れた自動ブレーキ搭載の車を選べば、事故も減り料率クラスも大幅に下がることでしょう。

軽自動車のASV割引

自動ブレーキの適用対象になる軽自動車には、現在のところ型式別料率クラスの設定はありません。 したがって軽自動車のASV割引適用の要件は、次の2つの要件を満たせば割引が適用になります。

①自動ブレーキが付いていること
②自家用軽4輪乗用車であること(黄色地5ナンバー)

ただし2020年より軽自動車にも型式別料率クラスの導入が予定されており、現行規定は、それまでの暫定措置となります。

型式別料率クラスの導入後は、自家用(普通 3ナンバー・小型 5,7ナンバー)乗用車と同様の適用要件となるのでご注意下さい。


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