「ダビデ像」ミケランジェロ
鉛筆、水彩紙(B3)、2000年2月完成
油彩模写、水彩模写に続き、今回から石膏デッサンと自分の絵の紹介に入ります。今回は石膏デッサンですが、このデッサンを見てわかる通り、石膏デッサンについては制作年月が入っているものが多いので、水彩模写と違っていつ描いたのかわかります。
この石膏デッサンは写真を見ながら行いました。確か3日か4日、かかりっきりで仕上げたと記憶しています。そしてこれを最後に石膏デッサンをやめにしたのでした。
というのも、やっていて、もうばかばかしくなってしまったからです。それまでさんざん写真を元にした石膏デッサンを続けてきて、いい加減こんなことをしていても無駄だと気づいたからです。
前にも書きましたが、油絵が上達したかったら油絵具を使ってカンバスに絵を描かないといけません。石膏デッサンをしても、それは鉛筆なら鉛筆、木炭なら木炭の扱いに長けるだけで、油絵の上達とは無関係です。
私は油絵の上達に石膏デッサンをしていたわけで、つまり石膏デッサンが上達すれば油絵も上達すると勘違いしていたわけで、そうした努力が無駄だと気づいたのでした。
というわけで、この石膏デッサンは私にとって事実上、最後の石膏デッサンです。19年前の作品ですが、よく描けていると思います。
ですが私は石膏デッサンにはもううんざりです。正直やればそれなりに楽しいですが、この作品ほどの熱心さで取り組むことはできないでしょう。その意味で私にとっては大事な思い出深い石膏デッサンです。
付)何やら石膏デッサン否定論めいた話になってしまいましたが、石膏デッサンは油絵を描く者にとっての嗜みですので、ある程度の腕前が要求されると言っていいでしょう。油絵を描く各人がどの程度で妥協するかは人それぞれですが、私はこの石膏デッサンの程度で十分です。
注)これから石膏デッサンを紹介していきますが、模写ならいざ知らず、石膏デッサンは見ていて退屈しがちです。どうすれば楽しく読んでもらえるか、工夫しながら紹介していきたいと思っています。
蛇足)次回は自分の絵を紹介します。