(「白楽雲Ⅲ世の誕生」からの続き)

 

 この世に生を受けた私、白楽雲Ⅲ世は出生直後から疑惑が生じました。

 

 私は父よりも伯父(父の兄)に似ていると言われたのです。伯母(父の兄嫁)が私の顔を見るなりそう言いだしました。

 

 叔父(父の弟)夫婦が家を出て行った後も伯父は時々来ていた様です。飲み過ぎると泊まって行く事もありました。

 

 私が生まれてからは、ほとんど毎日の様に家に来ていたそうです。来れば宴会が始まります。だから酒代がかかって困ったと母が言っていました。

 

 この伯父の不審な行動に更に伯母が疑いの目を向け「もしかしたら、うちの人の子供ではないか」と半ば本気で疑い始めたのです。

 

 この疑惑は私が小学校に上がる頃まで燻っていたのです。徐々に父に似て来た事でその疑いは消えて行きましたけどね。

 

 伯父は家族の為に犠牲になり、婚期も逃した弟が不憫だったのでしょう。弟に子が出来た事を我が事のように喜んだのだと想います。

 

 いや、ただ酒が飲みたかっただけかも知れません。兎に角酒には眼の無い人でしたからね。まぁ~、3兄弟皆が酒好きでしたけどね。

 

 こんな出生の疑惑など知る由も無い私は姉と違ってとんでもなく手のかかる子で、母も手を焼いた様です。先ずは兎に角旺盛な食欲でしょうか。

 

 母の母乳では足りないのです。母は最初の子を亡くし、姉も飲みが悪かった事が影響した様ですね。お乳はちゃんと飲んであげないと出が悪くなるのです。不思議ですよね。

 

 父が協力していなければもっと出が悪かったのかも知れません。仕方なくミルクを与えるのですが、味覚の差に敏感だったのでしょうか、ミルクを全く受け付け無かった様です。

 

 そこで今より種類は少なかったのですが、幾つかのミルクを調合したり、水アメや砂糖を添加したり、濃度を変えて見たり、父が母のお乳と比較しながら特性ミルクを開発したのです。

 

 祖父(初代白楽雲が)戦中戦後の混乱期に乳幼児の死を看過できず、樂雲舎(現楽雲社)を発足した折、母乳不足を補う目的で芋から水あめを造り、米のとぎ汁や重湯に混ぜて処方した教訓を真似したのです。

 

 何とかミルクを飲むようになったものの、私はオッパイを吸う力が強く、哺乳瓶の人口乳首を直ぐに破ってしまったらしく、乳首を新しく付け替えると舌で押し出してしまったんだそうです。

 

 乳首の感触にも拘りがあったのでしょうか(今でも拘りがあるのかグラサン)。いえいえ滅相もありません。どれもこれも大好きです。って、何言わすねんムキー

 

父は人口乳首をグツグツ煮て、金槌で叩いたりしてなんとか私が気に入る感触に調整して、それも複数用意して、準繰りで使ったんだそうです。

 

 親戚が集まった時には丁度叔母も第2子を出産していたので、叔母のお乳を飲ませて貰っていたのだとか。それで拘りが無くなったのかも。って何言わすねんムキー(何も言ってないぜグラサン)。

 

 全く面倒臭い赤ちゃんですよね。今ではほとんど好き嫌いはありませんが、味や感覚にはうるさいかも知れません(何の感覚だよグラサン)。食感に決まってんだろムキー。何考えてんだよプンプン

 

 私は9ヶ月で歩いたそうですが、這い這いするのも早く、目を離すと直ぐ何処かに行ってしまいます。一刻も目を離せなかった様です。

 

 そのせいで母は私にかかりっきりと成り、姉は大人しいのを良い事についつい放ったらかしになってしまったんですね。姉は賢い子でしたから母を困らせる事は無かったんだそうです。

 

 ただ、同じバスタオルを肌身離さず持っていたそうで、母が洗おうとすると絶対に放さず、無理に放そうものならば泣いて嫌がったそうです。

 

 私が生まれた事で、姉から母を取り上げてしまったんですね。申し訳ない事をしたと思っています。姉はこの頃の事を覚えていて、母親はいないんだと思っていたんだそうです。

 

 こんな事がありました。その日は日曜日、近所の奥さんが訪ねて来て、そこに居た姉に「お父さん居る」と聞きました。父は裏の仕事で留守をしていたのです。母は私をおんぶして内職です。

 

 「ノンちゃん(姉の愛称)のお父さんはいないよ」、「お母さん居る」、「ノンちゃんのお母さんはいないけど、マ~ちゃん(私の愛称)のお母さんならいるよ」と言って母を呼んで来たのでした。

 

 賢明な読者の皆さんは解りますよね。この後何が起こったか。久々にクイズです。何が起こったのでしょう。回答はコメントでどうぞ。

 

 正解者には私の投げキッスをと言っても評判悪いみたいなので、正解者の方には幸せになる呪文をお掛け致します(当てになりませんぜグラサン)。余計な事言うな、ボケ~ムキー

 

 正解は次回にね。

 

(つづく)

 

 

 

 

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