(「妻の入国大作戦」からの続き) 

 

 暗闇の森林公園を走るタクシーの中、妻はどんな気持ちだったのか。

 

 後で話を聞いたのですが、「日本にもこんなところがあるんだ」と思ったと言ってますがね、死ぬほど怖かったと思いますよ。「何処に連れていかれるのだろう」って思ったでしょうね。

 

 峠を越え、瀬戸の街並が見えて来ると少しは安心した様ですが、顔は引き攣っています。もう家が近い事は察しがついたでしょう。

 

 写真では知っていても、私の両親に会うのは初めてなのです。身の危険は去ったとしても、別の意味で緊張が頂点に達していたと思います。

 

 玄関で私の両親に教えておいた日本語の挨拶をしどろもどろで済ませると、土足で上がるんかい。これもちゃんと教えたんですけどね。もう泣きそうな顔をしていましたよ。

 

 後で、「如何しよう、嫌われたかな」と泣きべそかいてました。日本で土足で上がったら嫌われるからと散々口が酸っぱくなるほど教えてありましたからね。私のせいでもあります。

 

 それに引き換え私の両親と来たら満面の笑みを浮かべ、「お腹空いてない、何か食べる」、「疲れただろ、風呂入って早く寝ろよ」、「そうね、お風呂沸いてるし、その方か良いわね」。

 

 妻が買って来た中国のお土産を受け取りながら、「もう遅いから、早く寝たら、寝る準備出来てるから」、「冷房もガンガンに入れてあるぞ」って、そんなに寝かせたいんかい。何故・・・。

 

 取りあえず風呂の入り方、シャワーの使い方、シャンプー・リンス・ボディーソープ等々の使い方を教え、取り敢えず独りで入らせました。だって、いきなり一緒にってのは恥かしいでしょうからね。

 

 一方、居間では、「おい、早く孫の顔見せてくれよ」、「何か精のつく物でも食べる」、「アスパラドリンクあるぞ、一本いっとくか」って、オイオイ、早く寝かしたいのはそういう意味かよプンプン

 

 でもラブ。これから始まる夜のプライベートタイム。妻にとってはHoneymoonの様なものです。また二人にとっては実質的に初夜と言えるのです。

 

 そんな会話がされてるとは全く知らない妻ですが、結局、湯船につかる事は出来ず、シャワーだけ済ませた様です。中国(特に南方)では水で身体を洗うのが一般的ですからね。

 

 お湯が熱くて入れなかったのです。私には温いぐらいでしたけど。今では風呂好きな妻ですが、この頃は風呂が苦手でした。初めて湯船に浸かった時はのぼせて顔を真っ赤にしていましたよ。

 

 さてと、アスパラドリンク飲んで・・・ラブ。ここからはプライベートな時間ですので、誠に恐縮ですが、あ~して、こ~してと勝手に御想像願います。

 

 何れにしても、妻にとっては人生で最長の一日だったでしょうね。今まで経験した事の無い事が次から次へと、そして忘れもしない夜と成ったのです照れ。目出度し目出度し(目出度いのはお前じゃグラサン)。

 

(つづく) 

 

 

 

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白楽雲

 

 

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