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劣等感の強い人が成功する!【劣等感は成長を助ける善玉菌】

      2017/04/11

一般的には劣等感は人間を苦しめるもの、不幸にするものとして捉えがちです。しかし、アドラー心理学で劣等感は人間にとって悪玉菌ではなく、むしろ善玉菌であると言っています。

私も劣等感は、人間が成長するために不可欠な要素で、成功の鍵となる要素であると思っています。今回は普段は忌み嫌われる『劣等感』の真実を語っていきましょう。

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劣等感は人間になくてはならないもの

劣等感は、苦しくて辛いネガティブな感情です。そしてほとんどの人が、多かれ少なかれこの劣等感に翻弄され続けます。ある意味不幸の最大の原因は劣等感にあるといっても過言ではないでしょう。しかしその反面で劣等感は、人間成長の糧でもあります。

想像してみてください。もし、人間に劣等感がなかったらどうなるでしょう。気持ちは凄く楽になるでしょう。ストレスからは完全に開放されるかも知れません。

もう他人と比較して苦しむことはありません。お金持ちを見ても、イケメンや美人を見ても妬んだり、劣等感に苦しめられることはないのです。

自分よりも能力が秀でた人見ても、嫉妬の炎に焼かれることもないのです。そして多くの物を望まなくても、心は幸せになれるのかも知れません。

しかし、その幸せと引き換えに人間が失なうものは、競争心であり、炎のような情熱です。人間が一番になりたいと思う競争心や、優れた芸術や発明などを生みだす炎のような情熱は人間の劣等感が基盤になっています。

劣等感は、ネガティブな面が強調されますが、その真実は人間にはなくてならない成長のためのエネルギーなのです。

人類の歴史、文化は劣等感によって作られた

人類の歴史、文化は劣等感によって作られたといってもいいでしょう。そもそも人類は生物学的にみて他の肉食動物より劣っていました。

鋭い牙や爪を持っているわけでもなく、俊敏性やパワーもあるとは言えません。初期の人類は周りの肉食動物の恰好の獲物であったはずです。

しかし、人類は生物学的劣等性を補うために集団を形成するようになりました。群れて協力して防御や攻撃をすることにより、リスクを減らしたのです。

それだけではありません。火の使用や道具、武器の作成、体力のない代わりに知性を発達させて言語や芸術や宗教まで発展していきました。

そして、地球上の全ての動物が追随できない圧倒的優越性を得ることになったのです。これらはすべて人類の劣等性克服の歴史なのです。

アドラーは劣等感に注目した

アドラー心理学は、この人間の劣等感に注目しました。アドラー自身も幼少期の頃にくる病という病気に悩まされ、全身に包帯を巻く闘病生活を送りました。

2歳年上の兄が至って健康であったために、体を思うままに動かせない自分と比較して、深い負い目と劣等感を抱いたようです。

また、アドラーが開業した病院に訪れた患者さんを診察していく過程で、人間の劣等性の克服に着目するようになり、1907年に『器官劣等性の研究』を刊行して、劣等感が

『 神経症の原因になることもあれば、
活力と勇敢さを伸ばす要因になる。 』

ことを発表しました。
そして、アドラーはこうも言います。

『 実際、私には、われわれ人間すべての文化は、
劣等感情に基づいているとさえ思われる。 』
ーーー人生の意味の心理学ーーー

劣等感は成長を助ける善玉菌

腸内細菌には、善玉菌と悪玉菌の二つがあることは有名ですよね。善玉菌は健康維持や生命活動に必要となる物質を生産したりして、整腸作用や免疫力を高めます。

悪玉菌は腸内で有害物質を生産して、腸壁の細胞を時間をかけて傷つけます。それががんの原因になります。そして免疫力も弱めます。

劣等感の見かけは心を毒していく悪玉菌のように見えますがそれは間違いです。真実の姿は心を成長させるための原動力となる善玉菌です。劣等感に対峙して克服することによって心を強化され、ネガティブ(菌)に対する免疫力を高めることができます。

腸内の善玉菌がせいちょう(整腸)作用を助けるのに対し、心の善玉菌である劣等感は心のせいちょう(成長)作用を助けるのです。

劣等感の強い人が成功する。

劣等感の強い人は、自尊心を低下させて自分を責める傾向にあります。時には自分を卑下しすぎて、自分は価値のない人間ではないかと悩むこともあるでしょう。

しかし、そんなことは断じてありません。劣等感の強い人はそれだけ、自分を成長させるためのエネルギーを抱えているのです。あとはただ、劣等感というエネルギーをうまく成長のために燃焼させることです。

そうなんです。劣等感という莫大なエネルギーを成長戦略として利用できる人が成功を手にすることができるのです。

劣等感を成長のエネルギーに変換する唯一の方法

劣等感にはシンプルな性質があります。本当に単純な法則です。それは明確なルールともいえます。

<劣等感の法則>
劣等感から逃げようとすれば劣等感に潰される。
劣等感に正面から対峙すれば、克服(成長)できる。

この2つの法則です。劣等感からは逃げることは出来ません。一時的に逃げてもそれは単なる逃避でしかありません。いずれその劣等感に潰されることになります。

劣等感は人間の成長戦略のために用意されたいわば仕組みです。心の仕組み、あるいは宇宙の仕組みともいうべきものです。だから基本的に乗り越えられない劣等感はないと思うのです。

とにかく逃げないことです。一時的に小休止はありだとしても、逃げ続けないことです。勇気をもって向き合いましょう。そうすれば劣等感克服は必ず成しる遂げられるでしょう。

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 - アドラー心理学, 悩みの解決