東進予備校の神崎先生の学校文化へのコメント | これでも元私立高校教員

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30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

AO入試対策や、小論文指導で絶対の信頼のある、東進予備校の神崎先生のコメントです。

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以前から「学年主導」の高校に疑問を抱いてきたけれど、それはその高校に教育のデザインがないからだ。そうした傾向は公立高校に顕著な理由も今更ながら納得。

 

学校には独特の文化があり、そのなかの一つがお役所顔負けの「縦割り」「分掌割り」です。

学校には学年会や部会などがあり、それぞれに教員が属し、会議に参加し、その結果を所属する会で報告するといったシステムにはなっています。

 

しかし、神崎先生がお感じなるように、例えば「学年」とは時に非常に

独立性が高く、学年ごとの独自の方針(進路指導や生活指導)に基づき活動が行われます。

むろん、その学年に属する教員はそんなつもりはなく、他のセクションとも密に連絡を行っているつもりですが、外部から見ると決してそうではないと感じる、それが上記のコメントではないでしょうか。

 

これは、教員の文化に「個人商店」という志向が強くあるからではないでしょうか。

 

この教員とは「個人商店」であるという見方に強く反発する方もいるとは思いますが、外部からそう感じられている現実をどう思うのでしょうか。

 

例えば、この「個人商店」をサッカーに置き換えたとき、チームのコーチひとりひとが、もし「個人商店」であったとき、そのチームは強くなるでしょうか。

 

これを学校に置き換えると、定期試験を作成する先生の授業形態とまったく異なる授業形態をしている先生のクラスの平均点が低い、こんな状況に似ています。

これでその学校全体の学力が向上するのでしょうか?

 

さらには、これが「学年」単位になり、進路指導が行われる、しかもそれが時に「学年」ごとの競争になる、これでは学校というチーム力が向上することは難しくなります。
生徒から見れば、先生ごとに言うことが違う、指導が異なる、こんな不平不満もよく耳にします。
 
神崎先生は、そうした学校の現実と向き合い、上記のコメントをされたのではないでしょうか。
 
この大昔からの学校文化こそ、学校改善の大きな障害であり、時には改善を挫折させ、効果のある方法の導入を断念させるのです。
 
本当に残念なことではありますが、神崎先生のコメントに完全に同意する自分が、なんとも悲しく不甲斐なく、そしてなにより過去に関わった生徒たちへ申し訳なく思うばかりです。
 
学校を変え、本当に生徒を伸ばす場所に変えていくには、外部からおかしいと思われる部分を、教員もおかしいと感じる、そうした意識改革が何より大切だと思います。

 

私は、生徒のために一生懸命に頑張る先生を、心から尊敬します。

そうした先生が、時にこの「個人商店」文化、「学年主導」文化によってストレスを抱えないよう、応援をしていきたいと秘かに思っています。

 

微力ではありますが、自分の持つ経験やアイディアが、そうした頑張る先生方の応援になればとしみじみ思う今日この頃です。

 

 

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