バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

お泊り体験 inグループホーム

2017年05月20日 | 社会的自立に向けて
うちの区には(他でもあると思うけど)在宅心身障害者緊急一時保護 という福祉サービスがあり
保護者が一時的な疾病、出産、事故、または冠婚葬祭や休養により一時的に介護することができなくなった時に
施設で預かってもらえるサービスがある。

うちは、私の親はもう高齢だし、きょうだいも頼り難いし
私に何かあった時 バンビを見守ってくれる人はオットのみ。
でも、オットも仕事があるし、そうそう自由の利く職場でもないので
やっぱり、いざという時は福祉の手を借りるしかない。

そういうのって、いきなり は無理だから手続きだけはしておこうと去年登録したのだけど
今回初めて利用してみることにした。


職場で歓送迎会があり、帰りが遅くなりそうな金曜日の夜。
まぁ、以前書いた通り バンビはもう1人で留守番はできるのだけど、調度いい機会なので。

ちなみにこのサービスを利用できるのは、月7日以内。
今回のようなレスパイト(休養)利用は 年度中に3日以内という決まりがある。
費用は1日600円なので、1泊2日だと1200円に 朝・夕食で+1000円。


この事業をやっている施設は区内に3ヶ所あり、そのうち宿泊可能なのは2ヶ所。
で、実は家から5分くらいのところにある 地域生活援助センターに、その日空きがあって預かってもらえることになった。
ラッキー!

このグループホームの定員は12名で、一時保護の定員は2名。

予め、下見も兼ねて本人を連れて打ち合わせに行き、PWSの親の会のホームページをプリントアウトした病気の説明と
中学校入学時に作ったサポートシートを提出し、バンビの状態や注意してほしい事項を伝えておく。
ちなみに、地域生活援助センターというのは
この法人がやっている複数のグループホームの集約機能があるところ と思われるけど、確認するの、忘れた...。

バンビには ”将来、大人になった時のためのお泊りの練習”と伝えておいた。
本人、どこまでわかっているかわからないけど、とりあえず楽しみにしていた様子。


当日は学校から戻って、着替えておやつを食べて出発。
これは意外だったんだけど、職員さんがみんな若い人で、しかももう1人の利用者が 同年代の男の子。
なので、なんか和やかな雰囲気で、特に不安がるでもなくすぐ馴染んだ様子。

実際、翌朝9時に迎えに行ったのだけど
何の問題もなく、ずっともう1人の子とゲームして楽しく過ごしたという。
いや~、ちょっと心配だったけど 良かった良かった。

物怖じしないし、人好きするし、好奇心や意欲があるのが バンビの良いところ。
施設が楽しい と思えたなら、まずはお試し成功だわ。

でも、さすがに緊張もあって疲れたのか、帰宅して一段落したら、また寝てしまったけどね。
 くっついてる黒いのが我が家の愛猫




バンビは将来、独り暮らしは難しいだろうから、きっと誰かの支援を受けて生活していくことになる。
だったら、できるだけ早めにそういう生活に慣れておいてほしい と、私は思ってる。

これはPWSに限らずだけど、よく親が高齢になってから先行きに不安を感じて 子どもを施設に
って探し出してうまくいかない... って話を聞くんだよね。

でも、それは当たり前だと思う。
慣れ親しんだ楽な環境からは 誰だって飛び出すのには勇気がいる。
まだ本人が若くて柔軟性のあるうちにならともかく、30代・40代になってからでは拒否感が強くもなるだろう。
それに、子どもがその年齢なら、親は70代?80代?
機敏に動くのも難しくなる可能性があるし、気力も意欲も萎えるかも。

それに、これぞと思う施設がその時空きがあるとも限らない。(むしろ、ない方が確立高い。)
日頃から 当たっておいて、コネクションも作っておいて って、とっても大事だと思う。

バンビが高等部卒業するまで、あと5年足らず。
彼の将来のために私自身が動けるのは、年齢から考えたらあと10年?15年?


まだ 家から出すのは心配、離れるのは寂しい そういう親心ももちろんよくわかる。
確かに 子どもを手放すのは寂しい。
1晩いなくても、どうしてるだろうなぁ? って気になって仕方ないもんね。

でも、私は永遠にこの手を繋いでやれるわけじゃない。
子どもの将来を考えたら、この手を放して、誰か他の支援者に繋いでもらえるようにしなくちゃならない。
それが親としての 私の役割なんだよね。

いきなり 自立は無理だと思うから、少しずつ少しずつ時間をかけて
用意周到に準備して...。

だってね、たった一度のイヤな経験で、”もう施設なんか行かない!”ってなる可能性もあるわけじゃない?
今のうちなら まだ親がなんとか対処してやれるから
ここはダメだったけど、こっちはいいかもよ って、ちょろまかして(言葉は悪いが)リトライもできるかもしれないけど
これが大人になって 頑固さ増しましな状態になってたら
もう何を言おうが梃子でも動かない みたいになるリスク高いよね。
実際、そういう人を何人も知ってるし...。



って、書くと これ読んで焦りだしちゃうバンビより年少のお子さんのパパママいるかもしれないので、念のため書きますが
そこは 家庭によっても、っていうより何より本人の状況もあるので
そうするべきだ、そうした方がいい という話ではなくね。

だから、別に焦る必要はないと思うのだけど
ただ まぁ思春期に入ったら、少しずつそういう心積もりはしておくといいかもね くらいのカンジで読んでいただければと思います。


バンビの留守中、所在なさげだった猫とくっついて昼寝している姿は
ずっとこのまま平和な日々だといいなぁ~ と思わせられるものだったけど。
まぁ、そういうわけにもいかず、バンビはいつか私の手許を離れ
自分の人生を生きていってもわわねばならないんだもんね。


メールはこちらまで → yakkoxhs@gmail.com

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