「おつ~!」
「コ…」


 プラコップの音は響きません。
 本日のカレンさんちの小さなバルは番外編『ハマスタBAYビアガーデン』です。


「いいよねー!のぞみくん!こーゆーの!わたしたちにとっては!だってさ!夏!ビール!ベースボール!しかも無料!」
「はい。カレンさん。ここ『ハマスタBAYビアガーデン』は『横浜スタジアム』の球場外に設けられた入場無料のビアガーデンで…」


「限定販売のビールも味わえます」
「そーゆーのいい!いろんなビール飲んでみたい!」


「ちなみにぼくのビールはペールエールです。フルーティな感じですね」


「わたしの方はヴァイツエンての?白ビールだよね?スッキリまっすぐで、わたしは好きだなー!」


「で、いろいろ屋台も出ているんですが…」


「ここは、やはり『崎陽軒』の『シウマイ』です」
「『シュウマイ』じゃあなく『シウマイ』てのがミソよね!」


「おー!横浜っていえば、いつもの光景!やっぱりこれだね!」
「はい。冷えてもおいしいので、こういう外で食べるとには最高ですよね」


「はい!箸あげ!って!ピンぼけじゃん!
「すみません。やっぱり人の顔にピントが合うようで」


「ひょうちゃんにピントが合っちゃうのね。この流し目に。そりゃあしょうがないか」
「はい…」


「て、いつの間にかサムライジャパンの4番!筒香じゃん!」


「ツツゴー!つつごー!ツツゴー!筒香!つつごー!」


「世が更けてきましたね。カレンさん。いい風です」
「うんうん。いいよねー!海とか山とかプールとか夏の楽しみ方あるけどさー!わたしらノンベにしてみたら、ビアガーデン!大空の下でビールをゴクゴク!ぷはー!カイホーカン!これだよねー!そう思わない!」
「ですね」