就学前相談はどうするべき?発達障害グレーゾーンの子を持つ私の“選択” 就学前にできることを考える

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夏休み前に、hidakaが、通っている幼稚園から“就学相談・教育相談のお知らせ”というプリントを持ち帰ってきました。

これは、特定の子ども達に配られるものではなく、全員に配られているものみたいです。

 

3年前、幼稚園に入園するときに、

次は、小学校に入学をする前に、hidakaの今後の方向性を決める“選択”をしよう。

と、夫婦で話し合った事を思い出しました。

 

長い長い道のりに感じていました。

けれど、幼稚園での月日はあっという間に過ぎ、ついにこの時が目の前に来たのです。

 

就学相談。

小学校という、新たな大きな社会へ進出するhidaka。

よりベターな環境とは何でしょうか?

深く考え、“選択”していこうと思います。

 

就学前相談はどうするべき?発達障害グレーゾーンの子を持つ私の“選択” 就学前にできることを考える

 

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就学相談とは?

小学校へ入学する前の年に、障害のある子どもや発達に気になるところがある子どもがいる家庭では、子どもに最も適している教育環境を準備する為に、その障害の程度や困難を支援できるように、通常級・通級・特別支援学級・特別支援学校などの、教育の場の選択肢の中から、どこへ進学するかを“選択”する必要があります。

その大切な“選択”をする為に、保護者と教育委員会が対象の児童の障害の程度、専門家の意見を参考に、必要な支援を吟味し、進学先を面談などの手段で相談し、決定していくまでの過程を、“就学相談”と言います。

特別支援学級は?どの程度の困難を抱えている子ども達が在籍しているの?

hidakaの学区の小学校は、“特別支援学級”が設置されております。

特別支援学級とは、障害のある子ども一人ひとりに合わせた教育が受けられるように、上限8人が定員の少人数のクラスです。

文部科学省のHPより、発達障害に関連する項目での特別支援学級への在籍条件を見てみると、

▼知的障害がある児童

知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通に軽度の困難があり、日常生活を営むのに一部援助が必要で、社会生活への適応が困難である程度のもの

▼情緒障害がある児童

自閉症又はそれに類するもので、他人との意思疎通及び対人関係の形成が困難である程度のもの

と定められておりました。

地域の特別支援学級によって、その雰囲気や支援は様々だと聞いていたので、上の子が通常学級ですが小学校に通っているお母さんに、hidakaが通う小学校の特別支援学級の雰囲気を聞いてみると、「障害のある子が大半だと思うよ。」との回答でした。

通級はどのくらいの困難を抱えている子が利用しているの?どんな支援を受けられるの?

通級(通級指導教室)の雰囲気も支援も、またその地域によって様々で、自治体や学校で取り組みに差があるようです。

文部科学省のHPでは、発達障害関連の項目での、通級対象の児童はこのように定められておりました。

▼情緒障害のある児童

自閉症又はそれに類するもので、通常の学級での学習におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とする程度のもの

2017年の3月より、法律が改正され、情緒障害から自閉症者が独立して規定されました。

また、学習障害(LD)やADHDが新しく対象に含まれるようになり、指導時間数についても、その子それぞれのニーズに合わせられるように、柔軟に対応できるように変更があったようです。

通級の教員の数も、児童や生徒数に合わせて増員されるように変更され、支援体制は整備が進んできております。

ただ、この法律の改正も今年の3月にされたばかり。

これから何年もかけ、“専門性の高い教師の確保”が進んでいくのだと思います。

就学相談はhidakaには必要なのでしょうか?私の“選択”

発達障害の傾向を持っているhidaka。

5歳のときに受けた、新版K式発達検査の結果により、hidakaの自閉症スペクトラムの傾向は、発達障害グレーゾーンのより健常の領域に近いところに位置しておりました。

私たちが選んでいた医師の判断としては、日常生活で障害を感じるほどの困難がなかったため「正常の範囲に入りました。」というものでした。

(→言葉の遅れ hidaka発達記録 5歳 新版K式発達検査の結果

hidakaは、現在、幼稚園で特別な指導を受ける時間はないようです。

入園当初から、幼稚園の担任の先生に働きかけ、hidakaがどのような支援を必要としているのか、正確に伝わってくるように、コンタクトをとってきたつもりです。

年少の時に必要とされた支援は、年中で必要としなくなり、年長では苦手なところはあるにせよ、それは他の子ども達と同様、個性の範囲内とされ、集団の中で学習し、周囲の大人に導いてもらったり、見守ってもらったりしながら、“自らの力で成長していけると感じられるところまで、発達しました。

就学相談とは、進学の選択に迷っている場合に相談するもの。

私たち夫婦は迷っていないのです。

気をつけて見ていく必要はあるのですが、hidakaは集団の中で自分の不器用な部分と折り合いをつけ、自分の魅力を磨きながら、時には身近な大人たちを頼り、気の合う仲間との関係を自分で築いていき、周囲の人々に支えられ“自らの力で答えを出していける”と感じております。

もちろん過信せず、私は責任を持ってhidakaのこれからを見つめていこうと思っております。

hidakaは、通常学級への進学を“選択”しているので、「就学相談は必要ない。」という答えを出しました。

就学相談をしない発達に心配のある子 就学に向けて私たちがしてあげられること

通常学級への進学を“選択”した私たち。

私がすることは、今までと変わりません。

それは、hidakaの発達に心配があるとわかった日から、いつだってやってきたこと。

“環境を整えること”なんです。

決して、通常学級へ進むことにしたんだから、「後は自分の力で社会の波に立ち向かっていきなさい!」なんて、社会に対して不器用さを生まれながらに持っている子に、安心して送り出すのはまだ先のお話です。

hidakaが少しでも自分が持っている不器用な面で、自信を失い自分を見失わないように、自信を持ってつまづくことがあっても立ち上がれるように。

そうなるまで、見守り、導き、環境を整え支えてあげる必要があるのです。

他の子にとっては、何でもないことが、高い波であり、超えるのに人の何倍も苦労していることもあるかもしれません。

私がやってあげられることは、心を強くし、転覆しそうなときには、必要な助けを提供し、無事に航海できるように、見守っていくことです。

幼稚園と小学校は連携している?“特別な伝達”の必要性

hidakaが通っている幼稚園では、小学校と連携をとっているようです。

学区内の幼稚園であれば、新入学する児童のことについて、時間を設け、担当の幼稚園の先生から、小学校へ引継される会議が存在するようなのです。

個人情報の関係から、個々の児童について、勝手に幼稚園から小学校に伝達されるというものではなく、保護者からの要望があれば、対象の児童について、幼稚園より小学校へ“特別な伝達”をしてくれるというのが、hidakaが幼稚園からもらってきた“就学相談・教育相談のお知らせ”に補足として記入されておりました。

この一文を見たときに、「hidakaが今、必要としている支援は、これなのではないか?」と、感じました。

特別な配慮は必要としないけれど、hidakaを受け持つ担任の先生には、「事前にhidakaが持つ“不器用な一面”を知っていて欲しい。」と思ったのです。

そして、もし小学校という大きな集団に入った時に、特別な指導があったほうが、hidakaが過ごしやすく、生きやすくなるというのを傍で感じるようであれば、問題が浮き彫りになり、取り返しのつかない事になる前に、気付ける大人が私以外にも必要なのです。

幼稚園から小学校への“特別な伝達”とは?どのようなもの?

幼稚園の担任の先生に、面談をお願いすることにしました。

電話やお手紙でコミュニケーションをとってはおりましたが、最近のhidakaは、特段伝えなければいけないトラブルはなく、直接お話しする機会は少なく、「もしかすると・・・私が知らない集団の中での姿があるかもしれない・・・」と思いました。

その集団の中の様子によっては、“選択”は変わっていくのです。

直接、時間を設けて、先生とお話すると、より集団の中でのhidakaの様子が伝わってきました。

hidakaは、家庭では幼稚園を楽しみにし、意欲的に新しい事を「楽しみ~♪」とワクワクした様子で、幼稚園生活という環境を難なく過ごしていると感じる様子でした。

実際、担任の先生にお話しを伺ってみると、幼稚園での時間の大半は、お友達と楽しく過ごし、工作や課題にも熱心に取り組み、特別遅れをとっている姿はないとのことでした。

でも、「“新しいこと”への緊張は、標準よりも大きく、メンタル部分の弱さを感じる事がある。とお話してくれました。

涙をこらえ、逃げ出さず、hidakaなりの精一杯で、一生懸命取り組む姿があるので、まだまだ成長の過程だとのことなのですが、そんなときに、お友達の存在が大きいというお話も聞けました。

たくさんの児童を抱えている先生。

hidakaが少し不安気なときに、すぐに声を掛けれない事もあるようなのですが、

そんなとき、hidakaは、気を許したお友達とじゃれ合ったり、お友達のマネをしたりしながら、乗り切る姿があるようです。

そして、毎年学区内の小学校へ出向き、引継会議に出席している、幼稚園と小学校との連携をとっている担当の先生にお話しを聞く事もできました。

就学相談という形ではなく、幼稚園から小学校への“特別な伝達”を要望する親は、年々増えているということでした。

その伝達内容も、本当に様々で、「うちの子は内気な子です。」というものから、「○○くんと一緒だと、楽しくなってしまって騒いでしまうから、席を離すように考慮してほしい。」というものまで・・・・

私が想像していた“特別な伝達”とは、少し雰囲気の違うものもあるようでした。

幼稚園の先生には、「親が伝えたい事だけを伝えます。中には、幼稚園としては全然気にならない事でも、親が「○○だ!」と言えば、伝えます。幼稚園からの“特別な伝達”は、そのようなものです。それも踏まえて、まだ期間はありますので、考えてみてくださいね。」

と、教えていただきました。

まとめ

少し優しめな環境設定が、子どもには必要だ”という意見も、何度となく心に響かせました。

その結果、私が選択肢として選んだのは、

「そのまま他の子と同じように就学するか。」

「幼稚園より“特別な伝達”をしてもらうか。」

の2択でした。

夏休み前、幼稚園の担当の先生より、幼稚園から小学校への“特別な伝達”について聞いたとき、「“特別な伝達”に何の意味があるのだろうか?hidakaにとって、事前に“伝達”することによって、どんな利点があるんだろう。」と、考えさせられました。

小学校へ入学して、人よりも新しいことへの緊張が強いhidakaは、不安な時、周囲の大人を頼れない状況だったとき、幼稚園の時から仲良くしているお友達が傍にいてくれたら、どんなに心強いだろうか・・・・と想像し、その環境を整えるべきなのか?と、考えたりもしました。

担当の幼稚園の先生より、可能かはわかりませんが、「○○くんと同じクラスにしてほしい。」という希望も伝えることはできますよ。と聞いていたので、「そういう環境の整え方もあるか?」と。

・・・・でも、それはhidakaの可能性を潰すことにもなるかもしれません。

私が、hidakaが迎える新生活に干渉をすること。

「本当に必要な事なのだろうか?」と、少し抵抗があります。

○○くんと同じクラスにしてほしい。」という形ではなく、成育歴などを伝え、「気をつけてみてもらうことはできませんか?」など、私はhidakaの“特別な伝達”は、どのようなものにしたらよいのか?を悩み始めました。

でも、夏休みに入り、朝から晩まで一緒に過ごす中で、毎日の生活に埋もれ、見えなくなっていたhidakaの成長を目の当たりにしたのです。

スイミングでどのコースかわからず、困った時、泣きそうな顔ではありましたが、自分で周囲の大人に働きかけ、自分の力で目の前の問題を解決しておりました。

お友達とルールを話し合い、共通のルールで遊びを広げる姿もありました。

お友達の様子を見て、それに合わせ、問いかけに呼ぶ声に応答する姿も、以前よりも多く目につきました。

私とのコミュニケーションも、私の状況を察したり、拙いものもありますが、積極的に声を掛けてきます。

hidakaの意思が伝わってきます。

私の意思を汲んでくれているのを感じます。

あんなにむなしく響いていた私の言葉は、今やhidakaが受け取ってくれ、いいテンポで言葉が返ってきます。

「あぁ。こんなに“成長”していたんだ。私の不安な気持ちが、いつしかhidakaではない架空のhidakaを作りだし、私の心の中で不安そうにこちらを見ていたんだな。」

と、感じました。

幼稚園の担任の先生より、

「ひだかくんは、まだまだ成長していくと思います。」

幼稚園の小学校と連携を担当している先生より、

「まだ期間はありますので、考えてみてください。」

 

いつだって“選択”をするのは、親である私なのです。

誰も代わってくれません。

孤独な決断をいつもしてきました。

責任はすべて私にあります。

 

私は母として、ひとつ階段を登り、ある力を手に入れたいと思っております。

それは、

“子どもの成長を信じる力”

子どもの成長を信じ、大きな海のような気持ちで、大らかに子の成長を待つ。

そんな力を手にし、hidakaを大きな心で受け止め、大らかに育てていきたいと思い始めております。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

hidakaはほんの一例に過ぎません。

その発達障害の傾向も、発達に心配のある子でその程度や感じている困難は違うと思います。

その子それぞれに合わせた“選択”を。

のびのびと生き生きと過ごすことができるように。

こういうことを感じ、こういう“選択”をしていこうとしている親がいるという一例を、参考にしていただければと思います。

 

 

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