壁の前で思い出す言葉 | 空のアトリエ

空のアトリエ

New Zealand在住の空写真家です。
美しい空に魅せられて、心に浮かんだ思いをつぶやいています。
空がくれた癒しのメッセージを、写真と共に綴ります。

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僕がまだ大学生の頃、

進むべき道が定まらずに悩んでいると、

恩師だった教授が下さった言葉があります。

 

教授ご自身は学生時代、

ご家庭の事情ですぐには大学に行けず、

働いて学費を貯めて入学した方。

 

どうしても学びたかったことがあったと、

まるで少年のような澄んだ目で、

お話しして下さいました。

 

昼夜のダブルワークで働くこと数年。

やっと学費が溜まって入学後も、

生活費を稼ぐために働きながら通学。

 

それを大学院まで続けた先生は、

当時を思い出しながらこうおっしゃいました。

 

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あの頃は毎日のように新しい壁が現れ、

それをどう越えるか考えながら生きていた。

 

当時はそんな毎日にうんざりして、

どうしてこう壁ばかり来るんだと、

正直嫌になることも何度もあった。

 

でも壁を乗り越える度に見える新しい世界に、

だんだんワクワクするようになっってきた。

 

そしていつしか思うようになった。

 

壁は乗り越えるためにあるのだ、と。

 

もし君が道に迷っているのなら、

迷わず壁の多い道を選びなさい。

 

そうすればより新しい世界を見られ、

より成長した自分に出会えるだろう。

 

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この言葉をいただいた当時の僕は、

その真意を理解するにはあまりにも未熟でした。

 

苦労すれば成功するって話かなと、

何となく頷いて聞いていた気がします。

 

でも社会に出て働き始め、

同じような毎日の中で生きがいを見失って、

自分の本当の道を探したくなった。

 

そうなって始めてこの言葉が、

本当に意味することに気づけた気がしました。

 

昨今は苦労せずに成功することが、

もてはやされている傾向がある気がします。

 

もちろん何の問題もなく生きられたら、

それは楽な人生に違いない。

 

でもたくさんの挑戦をして、

高い壁にたくさん向き合っては乗り越え、

成長していく喜びを僕は感じていたい。

 

そんな思いが僕に海を渡らせ、

世界で生きるという道を選ばせてくれました。

 

先生から頂いたこの言葉は今も、

新しい壁に向き合う度に思い出され、

僕に新しい力をくれます。

 

そしてこれからもこの言葉と共に、

新しい壁を乗り越え続けていきたい。

今は心からそう願っています。

 

どうぞ素敵な一日をお過ごし下さい。

 

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