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室谷克実氏:新・悪韓論より・・・日本の「鉄槌」に韓国“半狂乱状態” 「従中・親北派」が台頭…東アジアの危機

2017-01-17 19:31:40 | 韓国

日本の「鉄槌」に韓国“半狂乱状態” 「従中・親北派」が台頭…東アジアの危機

日本の毅然とした外交姿勢に、韓国が動揺している。釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置を受け、日本が駐韓大使の一時帰国

や、日韓通貨交換(スワップ)協定の協議中断などの対抗措置を打ち出したことに、朴槿恵(パク・クネ)大統領の代行を務める黄教安

(ファン・ギョアン)首相は「言動は自制すべきだ」と脅える一方、野党幹部は「日韓合意の破棄」を主張している。国際常識からかい離し

た隣国の現実と、従北朝鮮派の台頭、東アジアの危機について、ジャーナリストの室谷克実氏が迫った。

 韓国の「朴槿恵なき朴槿恵政権」が弱り果てている。左翼の大攻勢に加えて、日本が釜山総領事館前の慰安婦像に抗議して、大使

と総領事を一時帰国させ、通貨スワップ交渉の中断を通知してきたからだ。

 日本の対抗措置は「目に見える形の外交」であり、「約束は守らなくてはならない」という国民精神がない韓国に対する“良い指導”だ。

 しかし、この動きにのみ目をやって、隣国の重大な底流変化を見逃してはならない。

 朝鮮半島に対する日本の関心は、北朝鮮の核武装化と、韓国に「従中・親北・反米・反日」の左翼政権が誕生しようとしていることに向けられるべきだ。

 韓国の左翼政党「共に民主党」(以下、民主党)の本音は、反北の朴政権を1日でも早く葬り、政権を手中に収めることだ。政権を獲

得したら、専制的に政策を進めたい。だから、彼らは「皇帝型大統領」を規定する現行憲法の改正に反対しているのだ。

民主党首脳はすでに政権を取った気分で、(1)高高度ミサイル防衛網(THAAD)の配置は取りやめる(2)日韓慰安婦合意を無効にし

て、再交渉する(3)日韓軍事情報保護協定を破棄する-などの政策を打ち出している。

 民主党は、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)と10年も続いた左翼政権が、結局は米国と、韓国財閥に飼い慣らされたこ

とを、彼らなりに反省している。

 盧政権は、米国から「対韓防衛公約」の破棄をチラつかされると、あっさり米国に従った。彼らにとって屈辱の思い出だ。

 トランプ次期米政権が、THAADの配置拒否に怒って、「対韓防衛公約」の破棄に言及したら、韓国の民主党政権は「米国が破棄す

ると言ってきたのだから仕方がなく…」というポーズを取って、米韓軍事同盟を終了させるのではないだろうか。

 そうなれば、「日米韓の防衛ブロック」は瓦解(がかい)し、中国が韓国を従える。中国の望み通りだ。日本のみならず自由主義圏の

危機だ。

 前述の(2)の「無効化・再交渉」とは、突き詰めれば「もっと金を出せ」という卑しい要求だ。(3)は、北朝鮮に対する「友好の証」だ。

 とんでもない勢力が、いまや韓国の全権を掌握しようとしている。

 釜山の慰安婦像を主導したのも「従北派」とされる。だから、韓国の現政権を困らせている日本政府の対抗措置は、従北派の「思うつ

ぼ」と見ることもできる。しかし、ソウルの日本大使館前の像を撤去する「努力」を怠るだけならまだしも、釜山の新たな動きを政権として

看過したのだから、日本政府の措置は当然だ。


そもそも、韓国の反北政権(李明博=イ・ミョンバク=、朴両政権)は、慰安婦問題で日本を非難する運動が「従北派」によることを知り

つつ、政権維持のための反日政策の後ろ盾として利用してきた。そのツケが一挙に回ってきたのだ。

 そうしたなかで、実質家計所得は2015年7~9月期から5四半期連続で減少し、家計債務はこの20年間で4倍以上増え、1300兆

ウォン(約125兆8240億円)に達した。鳥インフルにより殺処分は3000万羽を超え、製造業の景況感指数は通貨危機当時の水準

に落ちた。

 日韓通貨スワップがあろうがなかろうが、もはや救いようのない状況を韓国は自己実現しつつあるのだ。



 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。