息子が1歳前後の時、

地域の児童館で子育てに関する講演を聞いた。

その時の話の中で、

 

子どもは別の子が遊んでいるおもちゃを

欲しがることがよくある。

そしてそれを奪いにいくくらい執着していたのに、

手にするとすぐに飽きてしまい、

また別の子が遊んでいるおもちゃを欲しがる。

これは、

そのおもちゃが欲しいのではなく、

その子の楽しそうな様子がうらやましく、

その子の『楽しい様子』が欲しいのだ。

 

という話があり、すごく納得した覚えがある。

おもちゃを奪ったからといって

その『楽しい』が手に入るわけではないから

すぐに飽きてまた人の物を欲しがる。

 

Facebookやインスタグラムが流行りだして

わたしもFacebookを一時期熱心に

さわっていた時がある。

その時に他の人の投稿を見て

もやっとしたりうらやましく感じて

自分ももっと楽しまないと!

わたしもそれをやっとかないと!

わたしもそこへ行っとかないと!

という妙な気持ちが芽生えたことがあった。

最近はすっかりFacebookからも

遠ざかっている。

 

あと、病気になってからの

病気じゃない人がうらやましい

働ける人がうらやましい

という妬みの気持ち。

 

その時は気付かなかったけれど、

こういう、人をうらやましいと思う気持ちも

子どもたちと同じ

「人の『楽しい』が欲しい」

に似ているな、と思った。

実際、他人と同じことをやってみたところで

楽しいこともあれば大して楽しくないこともある。

そらそうだ。

わたしの『楽しい』と他人の『楽しい』は違う。

わたしにとって必要なものや大事なものも

他人とは違う。

なにを焦る必要があったのか。

 

 

おもちゃを奪ったり奪われたりしていくなかで

『人の楽しい』を奪ってもむなしいだけ。

『自分の楽しい』はこれ。

ということを学んでいくんだと思う。

わたしも学んできたはずだったのに。

他人の楽しいを奪ったりはしないけれど

他人の楽しいを

うらやましく感じてしまっていたんだなぁと

改めて感じた。

 

膵癌、肝転移、乳癌は確かにある。

けれど、仕事も休ませてもらい

助けてくれる家族、

励ましてくれる友人もいる。

副作用はあるけれど

ゆったりできる時間はある。

 

『自分の楽しい』をしよう!!

『自分の楽しい』を見つけよう!!

『自分の楽しい』って趣味やな!

 

「趣味は人生を豊かにする。」

ってカメラ趣味の主人が言っていたけど

そうだなって改めて思った。

 

『自分の楽しい』を見つけられるようになることも

成長の1つだと感じた。

 

息子にも『他人の楽しい』を奪ったり

うらやましがったりするんじゃなくて

『自分の楽しい』を見つけられる子になってほしい。

 

子育ては自分育てだなって

つくづく感じた。

 

 


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