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ニコラ・ド・スタール「 船(BATEAUX)」1955年

2016年11月07日 | アート
ニコラ・ド・スタール「 船(BATEAUX)」1955年
 
私の好きな画家は皆、早逝したり自殺した人が多いのはどう云うことだろう?
歌い手もそうだ、まるで死んだ人の魂が私に呼びかけるように
目の前に絵や歌声をを見せてくれる( 聴かせてくれる )ことが多い。

このニコラ・ド・スタールさんの「船」の絵もそうです。
10年以上前だったと思いますが展覧会のお知らせが新聞に載っていて、
余りに抽象的な絵に初めは「船の絵」と理解できず( すでに感性が鈍っていたからだと思うが )
「なんだ?この絵は?」と目が釘付けになったのでした。

この人はロシアのサンクトペテルブルク生まれ、ロシア革命のため亡命を余儀なくされベルリン、
ブリュッセルと移り住み、美術アカデミーでデッサンを学びました。
さらにその後パリに移りブラックやレジェとの出会い、芸術上の大きな成果を上げる事になります。
晩年は現実への叙情的な回帰が具象的な表現へと変化していく中で1955年アンティーブで自殺します。
私は自殺する年の1955年に描き上げた、この「船」の絵が一番好きです。



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