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 山東省の小さな街、梁山の夜の街角。

 梁山の街は、水滸伝で英雄が集った梁山泊があった地である。そのあたりの説明は、少しばかり過去の記事に書いているので、ご興味あらばご参照頂きたい。

 小さな街でもやはり中国のネオンは派手だ。我々日本人からすると、パチンコ屋かゲームセンターか、それとも色町か、はたまたラスベガスか、と言った連想をしてしまいそうなものだが、中国では普通の外装である。

 過去の上海の記事にも記したが、中国では装飾が派手なのは装飾にお金をかけられるほど儲かっている、儲かっているのは良いお店だから、という考え方が主流だ。だが逆の考え方をすれば、その装飾にかけるお金の分を安くする、あるいは品物やサービスを良くするほうが、実質的には良いお店である、という考え方もできる。

 装飾にお金をかけるか否か、まったく相反する2つの手段ではあるが、どちらも目的は同じで、しかも両手段とも間違っているとは言えない。これはとりまく環境やパラメータが異なることも一因ではあるが、人々の考え方や意志が必ずしも統一的ではない、すなわち前者が正しいと思う人も居れば後者が正しいと思う人も居る、ということにも起因している。

 こういった場合にどういう戦略でいくか、というのは、昔からある経営学上の命題である。このような命題に対し、簡易なモデルを用いて理論的に戦略を導き出そうとする研究がある。1944年にアメリカで出版された当研究の最初の著書とされる『ゲームの理論と経済活動』に因んで、「ゲーム理論」と呼ばれている。

 実はゲームの理論は私が大学時代に専攻していたもので、特にマーケティングに於いては、感覚的ではなく理論的に戦略を考える際に有用である。が、実際には大衆の意志は理論で計れるものではなく、なかなか理屈通りにはいかないものではある。そういった意味では株や為替のシステムトレードにも似ている気もする。

 ほとんどゲームの理論の内容には触れておらず恐縮ではあるが、詳しく語りだすととんでもない長文になってしまうと思うので、もし機会があれば少しずつ書くことにする。

※学生時代に勉強したものの、決して専門家とは言えないと思いますので、間違った解釈等もあるかも知れません。ご注意ください。

【写真】2014年8月
【文章】2017年2月
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