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 以前の記事『テキサス州オースティンの街角にて。自身のアメリカについての知識の無さは酷かった』でも書いたが、テキサス州はアメリカの州の面積ではアラスカに次ぐ二位であり、日本全体の面積の2倍に近い。その広いテキサスにはいくつか大きな都市圏があり、オースチンはヒューストン、サンアトニオ、ダラスに次いで4番目の規模である。

 しかし4番目と言えどもさすがに州都だけはある。中心部は高層ビルが立ち並ぶ。ただし日本よりも少し間隔に余裕が見られる並び方が、なんとなくアメリカらしい気もした。写真中央若干左の一番目立っていたビルは、後に調べてみるとテキサスのサンアントニオを拠点とするフロスト銀行のビルらしかった。

 私が思うに、オースチンでは前衛的なデザインのビルが比較的多かったように思う。綺麗な直方体ではない、と言う意味合いに捉えて頂いて構わない。普通に考えれば直方体に近いほうが、建設費用も減り、床面積も最大限になるので、効率的なのだろうと思う。だが、美術館や競技場ならともかく、オフィスビルやマンションでもこういった趣向を凝らしたデザインが多いのは、土地に余裕があるアメリカだからこそなのか、それとも遊び心と言うべきものなのか。

 オースチンは近年に見直されて開発が進む都市圏だということもあって、新しいビルが多いこともその一因ではあろうと思う。実際、Google Mapの3Dで見てみると、2008年のこの写真に比べて、更にいくつか高層ビルが増えており、光景は変わっているようだった。中国でも近年に開発が進む都市では、前衛的なデザインのビルが並んでいる光景もよく見かける。

 旅行をしていると、興味深い建築物にも良く出会う。建築やその歴史を知れば、より深く見識を深められるだろうと思うことも多い。知りたいことばかり増えて、齢四十を過ぎても惑ってばかりだ。

【写真】2008年5月
【文章】2018年1月
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