ヒッチコックが「鳥」で切り開いた動物パニック路線は、以後も「ジョーズ」や「アナコンダ」等を生み出したのは言うまでもなく、
(「ジョーズ」は一応、海洋冒険モノですが)
しかし、この”普段おとなしいくせに”と、「予想外のものが原因不明で人を襲っていいんだ」路線はいびつな方向の副産物を生み出しことになり、その結果・・・・・・
「アタック オブ ザ キラートマト」
などというものも生まれたのデス・・・(と、冒頭で本編も「鳥」を例えにしておられる)
それは、要するに・・・
・・・な映画。
※今回からイメージをわかりやすくお伝えするため、せっかくなので既存に限り、予告編映像も流用していきます
早い話、トマトが人を襲う映画ですわ。
・・・と、未見の方で、この映像を見て、「見たいわ!」と思った方、一応先に警告しておきます。
早まらない方がいい。
まずは、今回と次回の本文を読んでいただいてから考えてくださいませ。
さて、この映画が日本に上陸した当時は、いわばレンタルビデオ黎明期。一泊、1000円位した頃であり、まだ、品揃えもなく(しかも)店によってはVHSかβのどっちかしかなく)出せばそれなりに売れた故、今と違って劇場に興行が掛からないことは格下ではなく、むしろ、<夜乃>のすむ様な田舎では未公開作品はセールスポイントになりえた時代だったのです。
もちろん、そんな状況でもなければ、こんな映画・・・・・・
日本ではセールされない。
そんな訳で、<夜乃>の周りのホラーボーイどもはいきりたっていた。
ちなみに、この当時はホラー・・・というか特殊メイクブームの真っ最中。
今では信じられないが、<夜乃>の住む田舎の様な町でも、日曜昼に「サンゲリア」が放映され、土曜夜のゴールデンに「13日の金曜日」を見ることができた。(もちろん、残酷シーンはある程度カットされてはいるけども)
よって、日本でもヒットした・・・らしい。
そして、少なくとも、この当時のホラーボーイ達は一度は見た。そして、
絶望した。
かくいう<夜乃>も、ここまでどんな映画も、しっかり楽しむことができてはいたが、初めて
・・・映画を観て眠くなることがあることを知った。
それから時は経ち・・・・・・
誰もが記憶の片隅に追いやっていたこの映画が、どういう道を歩んだのか、なんとディレクターズカットになって日本に再上陸。
身体は拒絶しつつ、心は奇妙な義務感に蝕まれ、つい、購入したユーザーはきっと多数だろう。
そうだと信じている。
そして、多くのユーザー同様、すぐさまに身体は拒絶しつつ、心がうきうきしながら再生したのだった。
ディレクターズカットといいながら、最初のバージョンも監督のジョン デベロが編集しているので・・・と自虐ネタ入の、ディレクターズカットへの道則の導入部から始まり、
・・・そして、忘れかけていた、あの主題歌・・・
今では心に刻まれる・・・
<<↑要するに、トマトの進撃を説明してます>>
・・・この歌。
人間不思議なもので・・・
・・・むしろ、面白いかも。
例えて、小学生の頃「2001年:宇宙の旅」を観る。面白さもわからない。むしろ、冒頭の猿が無駄長くて眠いと感じる。
しかし、オトナになって、見直すと、無駄はない。どこをとっても面白い!
例えて、小学生の頃、全然、好きでもなかったし、むしろ”かっこわるい”と思っていた同級生に再会する。
そのかっこわるさが、逆に素敵かも?になっている。
そんな、衝撃かもしんない・・・・・・
ちがうかもしんない。
ということでなのかはともかく・・・・・・
以後、この路線・・・つまり、”何でも人を襲っていいよ”ジャンルはセール的に認められ(その状況は海外でも同じであり)「ケーキ」「雪だるま」はおろか、しまいには「尻」まで人を襲う映画が市民権を得て、世界を席巻していく訳ですが・・・
ちなみに、識者に突っ込まれる前に書いておくと「鳥」が切り開いた、”まさかこいつが!”路線派生のいびつジャンル発祥は、「空飛ぶモンティパイソン」の宇宙から来たブランマンジェが人を襲うスケッチだと思います!
・・・・・・が、ちなみに、これはどちらかと言えば、イギリスのSF作品、クォーターマス教授シリーズのパロディで、TVなので、今回の主題からはそれるので割愛。
原点ではありますが、この路線を”有り”にして、一本のジャンルとして(あっていいかは別に)映画史に刻んだ作品として、次回、ついに、この「アタック オブ ザ キラートマト」を、<夜乃>流にご紹介。
借りるの、はやまらないでよ。
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