・・・ようやく「アタック オブ ザ キラートマト」論、完結編です。
本当はあと3回以上書けそうなのですが・・・・・・
という訳で、①、②を読まれていない方は、まず①、②をお読みください。
ということで・・・・・・
__________
(つづき)
さらにオドロキは、本作は
4)ミュージカル映画・・・・・・
・・・と監督が言っているので、そうなのだろう。
「アナと雪の女王」等の様に聞いて心地よい歌声はまるでないが、やぼったい男の歌声が、インド映画よりはるかに頻度少な目で幾度となく響きわたる。
だが、真に恐るべきは・・・
歌が心に刻まれる。
一度観れば、きっと口ずさんでしまうこと間違いなし。
<<YOUTUBEより抜粋>>
<<↑名曲ですよ、このダンスのグダグダさがたまらぬ・・・でへ>>
ああ、サウンドトラック、欲しい。
※これはマジにほしい
いわれないとミュージカル映画とは微塵も思いはしないけど・・・
ただ、この映画、このミュージカルと言い張る監督の主張が、クライマックスで思わぬ形で”生きてくる”ので要注意。
この”クライマックス”は、個人的ティムバートンの傑作三作の一本「マーズアタック」でオマージュを捧げられた名クライマックスである。(オマージュの元ネタが微妙なのは、さすがバートン)
でも、このアイデア、「怪獣大戦争」っぽくもあるけど・・・・・・
5)戦争映画である
何しろ、トマトが(一応)戦略的に攻めて来る。そして、アメリカが壊滅の危機に陥る。いや、、、
陥っているらしい。
そこで、特殊部隊が結成されるが・・・・・・
物語的にはそんなに重要ではないところが、この映画のすごいところ。
ちなみに、トマトが会話を交わす姿が微妙に可愛いのだが・・・・・・
キャンプファイアのシーンは数少ない笑えるポイントだ。
ん?コミュニケーションできるのなら、交渉して怒りを鎮めろよ、という突っ込みは野暮なのでやめよう。
それと、いかんせん、(偶然撮れたヘリコプター事故が一番の見せ場な程に)予算がないので、
<<YOUTUBEより抜粋>>
<<ハプニングで撮影の一番の見せ場ですが、本編に絡みません>>
戦闘シーンで別アングルでの使いまわしや、車輪がついたトマトを探す”アハ体験”な楽しみもあるぞ!
そんな訳で、もはや書くまでもなく、物語はあって、ない様なもの。
おりこまれたギャグの数々も、間も悪ければ、台詞センスも異世界。何かを学ぶ教訓もなく、おそらくは・・・テーマもない。
まるで、上司が飲み会で言うギャグが如く、
5)すべりたおす!つまらない!
が、ここまでくると・・・・・・
5)からこその・・・・・・
逆にオモシロくなってしまう、中毒性。
・・・・・・いや、飲み会の上司のギャグは全然つまらないが・・・・・・
実際、本国では、何をどう間違えたのか大人気で、シリーズ化、アニメ化、ゲーム化!※その一部は日本にも上陸。
大ヒット映画扱いだ。
ならば、観てしまおう!
思わず、そうなってしまうかもしれませんが、その前に・・・・・・
観了には耐睡眠スキルを要するので、装備を整えてから戦おう!
とりあえず、最初は普通、駄目でしょう。
一般人なら、まずこの映画は受け付けません。
ところが、何年かして見ると、また違う感動がある。
まうで、完熟トマトの様に味わい深い映画になるのです
・・・・・・といえなくもない作品であります。
まぁ、この映画以上にひどい映画なんていくらでもある世の中ですから・・・・・・お金かけて、メジャー扱いされていても・・・・・・。
とにかく、この映画の出現で映画業界は”開き直り”ということを覚え・・・
何やってもいいんだ、ということを覚えました。
故にその後、
トマトに続け!と「コンドーム」が、「ケーキ」が、「ドーナッツ」が、「雪ダルマ」が、「ウサギ」や「プードル」まで・・・・・・
あらゆるモノが人を襲い始め、映画が実ににぎやかになったこと考えれば、やっぱり歴史的偉業をなしとげたのではないかと、この映画・・・・・・
というのが個人的評価です。
さぁ、未見のみなさま、観ます?観ずにおきます?
観ずにいたところで、人生に影響はありませんが、観てしまうと、楽しめる映画の幅が(悪い方向に)きっと広がることでしょう。
・・・・・・にしても、トマトが人を襲う映画なんて・・・・・・
「さすが海外ってのは節操がなくてバカだなぁ」と思われる方もいるかもですが・・・・・・
蜜柑かぶって変身したり、4コママンガが武器の名前になっていたり、ありとあらゆる日用雑貨が怪人化して人を襲い、野球仮面が一人野球するヒーローものがヒットする我が国とて、あまり笑える状況ではなく・・・
まぁ、発想はどっこいどっこいってことです。
■追記)
先日、世界の兄貴、ジョージ・クルーニーが無名時代にお世話になった方に1億円づつ配ったという話がありましたが・・・・・・
この中に「アタック オブ ザ キラートマト」の監督、ジョン・デ・ベロはいただけたのか、「わたし、気になりますっ!」
なぜなら・・・・・・本作の続編「リターン・オブ・ザ・キラートマト」は、ジョージ・クルーニーのスクリーンデビュー作・・・・・・。
この話はまたいずれ・・・・・・
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