2017年04月21日

オークランドに戻る。

昨晩は羽田から香港行きの飛行機が35分遅延した。僕の香港での乗り継ぎ時間は当初1時間しかなくていつもかなりぎりぎり。

 

それが更に35分の遅延だからこりゃまずい、降機口が開いて香港空港の広いゲート間を徒歩で移動しても25分後には次の飛行機が出発する。

 

飛行機がゲートで停止すると出口で係員がオークランド行きのお客様はお早く移動をお願いします。はい、自分の身は自分で守りますってことで急ぎ足で周囲を観つつ乗り継ぎゲートに移動してオークランド行きの搭乗待合室に着いたのが出発10分前だ。

 

何とか間に合ったなと思ったら今度はこの飛行機が空港混雑のために1時間遅延。香港の天候不安定と最近の就航便の急激な増加により出発準備が出来ても滑走路の順番待ちが発生しているのだ。

 

まあいいや、この飛行機に乗っていれば取り敢えずオークランドまでは寝てる間に行ける。と言うことで早速映画を観ることになる。

 

一昔前だと映画を観ることが出来るのは飛行機が離陸後しばらくしてからだったが今は機体の性能向上で地上にいるときからヘッドフォン付けて映画を観られる。

 

頭が疲れてたのであまり難しいのは不要、ベン・アフレックの「アカウンタント」にする。

 

ベン・アフレックは好きな俳優だった。アルマゲドンでのブルースウィリスの共演も実に良かった。けれどその後彼がパールハーバーに出演したことで急に興味を失った。ベンよお前もかって感じである。

 

けれどそれから何年も経ったし今日の映画メニューの中では一番気軽に楽しめそうなので”Accountant “にしたのだ。

 

映画自体は楽しめるものでベン・アフレックが自閉症の役である。最初の場面で子役が自閉症をやってるのだが、おお、これはかなり本格的にきついな。

 

その後彼が会計士となり大手企業の監査をすることになり物語はここらから本格的ミステリー・サスペンスになる。

 

そして中盤からは主人公の知られなかった過去が現れ彼が単なる会計士でないことが少しづつ現れてくる。

 

等と遅い夕食を挟みながら映画を楽しみそのまま寝る。

 

今朝は到着の3時間前に目を覚まして、つまり機内では5時間程度寝てカバンからパソコンを出してネットに繋ぎメールとニュースチェックをする。

 

いよいよこれが癖になってきたな、まあいいや時代の進歩に合わせて自分も変化しなくちゃと思いつつスタッフからチャットが入る。

 

普通にやり取りした最後にスタッフから「あれ?もう自宅に到着したのですか?」「まだ機内です」と言うとスタッフ、「すごい時代だ」。

 

本当にそうである。インターネット前と後では全く世界が変わった。いつも言うことだが人間が生き残ろうと思ったら目の前の状況に合わせて変化するしかない。生き残るのに規模は関係ない、変化出来るかどうかがすべてだ。

 

僕は周囲に「いつも言うことが違う」と言われる。朝令暮改であり昔は悪い意味で使われた。しかしそれは日本が鎖国していた時代の話であり現在のように変化の激しい時代では変わらない事が危機を呼ぶことになる。

 

変化を面倒くさがり言われた事でだけしか考えない人は自分の仕事量が増えるし自分で考える必要が出てくるので「それって朝令暮改です」と訴える。

 

どうぞどうぞ、自分が負けたければ死にたければどうぞ、何にも変化せずに同じ生活を続けて下さい、大きいだけでは生き残れなかった東芝やシャープのように。

 

確かに昭和後期までは戦後の軽武装好景気もあり企業は人口ボーナスにより作れば何でも売れた時代であり大手企業は古くから使われる仲間言葉である「思料する」が通用した。

 

皆が同じような車に乗り同じような家に住み同じような電化製品を揃えて1970年代には人々の顔が晴れやかであった。だって明日は今日より良くなるんだもん。

 

1980年代には一億総白痴、ではなくて一億総中流と言われて世界の状況を無視して何も考えずに平和な時代を過ごすことが出来た。

 

ただこれが上手く行ったのは敗戦体験のある優秀な官僚や政治家が日本のために一生懸命に働いた結果が70%であり国民の気概と創意工夫で構築されたものは30%と言って良い。

 

そしてバブル崩壊と共に日本は失われた20年に突入することになる。ここで労働者の意味は根本的に変質した。個人の労働市場における価値だけが生き残る基準となったのだ。

 

自分を変化させることが出来た人々は生き残った。けれど変化を恐れて企業にしがみつき自分の労働者としての価値を高めるように変化しなかった人々は滅びた。

 

次代(時代)を読むだけでは意味はない。読み理解してさあ自分がどう対応するか、それが自分を変化させるという事である。

 

日本と言う国はそこに住んでいる人々を無視して変化し続けている。

 

今も毎日変化し続けている。



tom_eastwind at 15:12│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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