主訴

 

左下半身のしびれ 50代女性

 

所見

 

当院に来られる3か月前から発症。整形外科にてレントゲン+MRI検査の結果ヘルニアがあり、それが原因での神経痛であるとの診断を受けた。鎮痛薬・電気・牽引療法での改善が見られない為、手術をすすめられた。

 

SLR検査など体勢による症状の変化は無く、体重がかかった時に症状が強く出現。過去にぎっくり腰のような急性腰痛に何度かかかっていた。

習い事でかなり激しいダンスをやっている。

 

触診では骨盤の歪みの他に小殿筋に軽く触れただけでも身体がビクッと動くほどの圧痛があり、またその部分の痛みは本人は普段感じていなかった。

 

治療

 

過去に交通事故によるムチ打ちの既往歴があり、まずはその事故の後遺症を取り除く治療からスタート。

みぞおちの緊張と頭蓋骨の歪みを調整。特に衝撃系の歪みはこの部位に残りやすいので、事故などの経験がある方はそれが何十年前の事でも必ずチェックする。

腰椎の歪みを治療。今回は鑑別の為、ヘルニアがあると診断された部位は敢えて触らず。

骨盤の歪みを調整。

これらを取っても残っている小殿筋のしこりをチェック。やはり強い圧痛が残存していた。

痛みの少ない体勢を取り、小殿筋をリリース。この時点で大半のしびれは消失した。

足指付近に少し残存していたしびれに神経ストレッチをかけると残ったしびれも消失した。

 

 

◆小殿筋と座骨神経痛

トリガーポイントの概念では下半身にしびれを出すのは各筋肉のトリガーポイントであり、小殿筋は座骨神経痛のラインにしびれを出す最たるものである。

基本的に

麻痺→ヘルニア

しびれ・痛み→トリガーポイント

とされている。

ヘルニアは誤診の多い疾患であり、ヘルニアがあっても無症状の人もたくさんいる。

ヘルニアが原因ではなく、骨盤周辺の問題が引き起こす神経症状も多いので安易に手術を選択するのではなく、徒手による治療を試してみる事をおすすめします。

 

※施術効果には個人差があります。

 

 

 

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