のしてんてんハッピーアート

野外展より、（愁いを抱えた妖精）サムホール

世界は空間と物質で出来ている。

五次元はスケールの概念を用いることで空間を見ることが出来る。このことはこれまで何度も取り上げてきました。

では今度はそこから逆もどりをして、その空間に浮かぶように存在している物質に視点をあてたら何が見えてくるのでしょうか。

五次元を意識しながら、

しばらく物質について考えてみることにしましょう。

私たちのもっとも身近な物質は何でしょう。

いうまでもなく私たち自身の身体ですね。

寝ても覚めても、私たちはこの身体という物質を感じて生きていますし、そこから離れることのないのも日々の体験で知っていますね。

心という問題を除けば、私たちの身体は、物質そのものですよね。

手を眺めてみて下さい。

左右の手が互いに掴み合い、合掌し、その感触を味わうことが出来ます。

肌荒れを気にしたり、外気を敏感に感じて、自在に動いていますね。

手は、明らかに物質ですよね。その動きを見ていますと気付くことがあります。

それは、この自由な動きを保障するものについてです。

手は腕につながり、腕は肩から私の身体につながっています。

手の自由な動きを保証するものは、この腕を通して私と一体になっているからにほかなりませんね。

この手が自分の手か、他人の手かを判断するのは、単純な、そんな原理からきています。

二人で手を複雑に組あわせ、その間にダミーの手を混ぜて一塊にします。

その上に穴の開いた布をかぶせますと、穴から指の部分だけが見えるわけですね。その時、穴から見える指を見て、それは誰の指か知る方法はあるでしょうか。

この時、私は自分の指だけは知ることが出来ます。

指に刺激を与えて、感じればそれは自分の指ですね。

しかし、刺激を感じなかったとき、私はそれが相手の指なのか、ダミーの指なのか分かりません。

それは相手も同じことですから、この実験で私たちは、自分以外の手を特定できないことがわかるのです。

もちろん手を離せば、外見で容易にその手が誰のものであるのか分かるわけですね。

この実験から、いろいろなことが見えてきます。

まず言えることは、

その手（物質）が自分に属するのかどうかは分かります。それを知る方法は手を内側（感覚）を見ることでしたね。

しかしその手が自分以外の誰の手なのかは特定できませんでした。

それはつまり、その手の内側を見ることが出来ないからでしたね。自分でないことはわかるけれど、その先のことは分からない。

私たちが他人の手をそれと認めるられるのは、外観を見ることだけなのですね。

わざわざそんな回りくどい言い方をせずとも、そんなことは常識ですし、分かりきったことだと、お叱りを受けるかもしれません。時間の無駄です。

ただ、人間というものは、単純な分かりきったことほど、忘れたり意識しないことが多いものです。

念のため問題提起したわけですが。

私たちが物質を認識するとき、それは、外観を見て知る以外に方法はないということ。

そして、物質を内側から認識する場合、それは己以外にはありえない。

ということを、共通の理解として持ちたかったわけなのです。

この手が自由に動くのを保証するもの。

それは、この手が、内側から認識され、私の支配を受けているからにほかなりませんね。

そして次の重要な要素は、その手が空間の中にあるということです。

なんだかガチガチの話しになってしまいました。

物質の話しだけに。

今日はここまでにしましょう。