2500mの深海に潜む 透明ウナギ？「幽霊魚」マリアナ海溝で発見

今年の土用の丑の日は7月30日。
近年は稚魚の値段が高騰したため、すっかり庶民の舌からは遠のいた贅沢品に昇格したウナギだが、
太平洋のマリアナ海溝の深海では、透き通った体のウナギのような謎の生物が発見された。

「まさに、ゴースト・フィッシュ（幽霊魚）さ！」と驚いているのは
米海洋大気庁（NOAA）の探査チームに参加している海洋生物学者、ブルース・ムンディさん。

今年4月、グアム島周辺のマリアナ海溝海洋国定公園の深海環境の調査を始めたNOAAのチームは、
探査終了間際の今月8日、深さ2500メートルの海底を泳ぐ全長10センチほどの不思議な魚に遭遇した。

目は退化し、ウロコのない透明なゼラチン状の体を持つこの魚は、「ソコオクメウオ」の新種と見られている。
「奥目」という名前が示すように、太陽光が一切届かない深海では目の機能が退化している。

探査チームは、深海探査船が搭載しているカメラを遠隔操作しながら、
ゴースト・フィッシュが海底をはうように泳ぐようすを見て
「“ネバーエンディング・ストーリー”に出てきた幸運の竜、ファルコンみたい！」などと大興奮だ。

マリアナ海溝の深海では、これまでにも花火のように広がるクラゲや、
色素のない特殊な吸盤を持つタコなど、新種の生物がたくさん発見されている。

http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/5/15763.html