『ばらの聖女 ヴィテルボの聖ローザ』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ 4
おかあさんの、大切なにわとりを、おとなりの女の人は、ほしくてたまりません。あたりを見まわし、にわとりを構え、家に持っていきました。でも見ていたローザは、すぐおとなりに行って、「おかあさんの、にわとり返してよ」
「わたしゃ知らないよ」。ローザをつきとばし、ドアをドンピシャリ!
「神さま、ありがとう。わたしは、おばちゃんをゆるしてあげられました」、ローザは、そっと心にいいました。道に出ると、「ローザちゃん、待って」。だれかが呼んでいます。さっきのおばちゃんか、にわとりを抱いて走ってきて、「おばちゃんが悪かった。これを返すからゆるしてね」
みんながその顔をみて笑っています。盗んだにわとりそっくりの羽根がほほに生えていたからです。「ああ恥しい」。おばちゃんは、わっと泣きだしました。でも、ローザの祈りで、もとどおりに!
「みなさん、貧しい人を助けてあげてください。それはみんな、イエズスきまにしてあげることになります。わたしたちは、自分もほかの人もみんな天国に行かねはなりません。だから、けんそんな心になって、目分と他の人が犯した罪のつぐないをしましょう……」。
フランシスコ会の神父さまがお説教します。熱心に聞いたローザは考えました、「わたしも、つぐないをしたい。修道院に入りましょう」と。
でも、8才になったばかり、ローザの願いはかなえられません。そのとき、ローザはお父さんに小さなお部屋をもらいました。ここでイエズスさまといっしょに苦しむためむちで自分の体を打ちました。ある日これをみつけて、お父さんがカンカンに怒りました。
「おとうさん、とめないで、これみんなが天国に行くためよ、おとうさんも、あたしのつぐないで天国に行けるから」
あまり熱心にたのむので、おとうさんはゆるしました。
おかあさんの、大切なにわとりを、おとなりの女の人は、ほしくてたまりません。あたりを見まわし、にわとりを構え、家に持っていきました。でも見ていたローザは、すぐおとなりに行って、「おかあさんの、にわとり返してよ」
「わたしゃ知らないよ」。ローザをつきとばし、ドアをドンピシャリ!
「神さま、ありがとう。わたしは、おばちゃんをゆるしてあげられました」、ローザは、そっと心にいいました。道に出ると、「ローザちゃん、待って」。だれかが呼んでいます。さっきのおばちゃんか、にわとりを抱いて走ってきて、「おばちゃんが悪かった。これを返すからゆるしてね」
みんながその顔をみて笑っています。盗んだにわとりそっくりの羽根がほほに生えていたからです。「ああ恥しい」。おばちゃんは、わっと泣きだしました。でも、ローザの祈りで、もとどおりに!
「みなさん、貧しい人を助けてあげてください。それはみんな、イエズスきまにしてあげることになります。わたしたちは、自分もほかの人もみんな天国に行かねはなりません。だから、けんそんな心になって、目分と他の人が犯した罪のつぐないをしましょう……」。
フランシスコ会の神父さまがお説教します。熱心に聞いたローザは考えました、「わたしも、つぐないをしたい。修道院に入りましょう」と。
でも、8才になったばかり、ローザの願いはかなえられません。そのとき、ローザはお父さんに小さなお部屋をもらいました。ここでイエズスさまといっしょに苦しむためむちで自分の体を打ちました。ある日これをみつけて、お父さんがカンカンに怒りました。
「おとうさん、とめないで、これみんなが天国に行くためよ、おとうさんも、あたしのつぐないで天国に行けるから」
あまり熱心にたのむので、おとうさんはゆるしました。